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東京サルベージ【第37回◾️いきつけの珈琲】
最近コーヒー屋でぼーっとすることが増えている。
休日や早めに仕事から帰ってきた平日に、妻とでかけていき、何をするともなくぼーっとして帰ってくる。
いきつけのコーヒー屋といえば聞こえはいいが、要は家の近所のスターバックス2件を交互にうろうろしているだけである。スタバはたいてい混んでいるのだが、閉店前の1、2時間前はなんとか席を確保することができる。店員も爽やかで(また夜にほっつき歩いているな)という
東京サルベージ【第29回◾️ピョートルとボウリングシューズ】
春めいてきたので、薄でのベージュコートに白い靴をあわせてコーヒーショップにでかけた。この白い靴はヴィンテージのボウリングシューズをオールソール(ソールの張り替え)したもので、お気に入りの一足である。
私は、この靴と高円寺のアンティークショップで出会った。8アイレットのレザーシューズで、ボウリングシューズとしてはかなり高級なものであったことが一目でわかった。1960年代のアメリカ製。ボウリング黄
東京サルベージ【第28回 ■ ピョートルと黄金の靴 】
金色の靴を買った。
何を血迷ってと自分でも思うが、買ってしまったものは仕方がない。
私は、つくりのよいモノが不当な評価を受けているところに遭遇すると、つい血が騒いでしまう性分で、つい、「おじさんちに来るかい?」と声をかけたくなってしまう。
下駄屋の丁稚小僧だった祖父の遺伝子がそうさせるのか、この傾向は靴に対して発動されてしまうことが顕著なのだ。
そんなわけで、金色の靴も売れ残って捨て値がつけら