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たわいもない。でも こころにとどまる ちいさなたねたちのおはなし。
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なぜ書を書くのか?

なぜ書を書くのか?

書家の前田鎌利です。
大きなテーマを掲げて今回お伝えしたいのが、書家としてなぜ書を書くのか?という本質的なことです。

一部はこちらの拙著「教養としての書道」(自由国民社)にも書かせていただいておりますが、書籍では紙面の都合上お伝えできなかったことを書きたいと思います。

書家は何を書いているのか?

そもそも書家である私は作品に何を書いているのかからお伝えしたいと思います。

書いているのは「文

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旅の捉え方

旅の捉え方

旅は人を成長させる。

旅をして子供の成長を知るということを知った。

些細なことだが、自分が成長したことを実感した訳だ。

一緒に旅をすることで

普段よりも多くの時間を一緒に過ごすことで

知らなかった一面を垣間見たり

物事の捉え方を知ったり

お互いに知り合えたり。

旅というアクションで

語る時間を作って

お互いを知ることは

とても大切な営みなのだと

改めて思う。

その時

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人が動くということ

人が動くということ

60.38

今回の管さんの新内閣の平均年齢。

60.38歳。

安倍さんの2次内閣の57.74歳よりも上がったのですが、

個人的にはとても良いメッセージのように感じました。

一般的な会社であれば60歳で定年。雇用延長しても65歳まで。

世知辛い。

なんて物悲しい世の中なのか。

私は

働くということは

人生の最後の最後まで

自分の人生の最後まで

毎日自分ごとのようにできることが

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六十歳のタイムマジック

六十歳のタイムマジック

60-47=13

60歳を起点にしてその日を迎えるまで残り13年。

そう考えると

なんだかあっという間のような気がする。

47+13=60

47歳を起点に考えると不思議なことに少し時間があるような気がする。

逆算することと積み上げることは

積み上げていく方が

なんだかコツコツと人生を積み上げていくような気がするからだろうか。

その一年一年、

その一月一月、

その一日一日。

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サルの利他心

サルの利他心

自分のことだけを考えるのではなく
誰かのことを考えて思いやりに満ちた心で
判断することを利他心(りたしん)
と解釈されます。

本当に素敵な言葉で、最初に出会ったのは稲盛和夫さんの言葉でした。京セラのフィロソフィの一部で拝見してから、利他の心の尊さを知ったわけです。

先日、とある記事で大阪大学大学院人間科学研究科のニホンザルの協力行動に関する研究が目に止まったので読んでいると、

ニホンザルは群

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続けるということ

続けるということ

実家の福井県に永平寺というお寺がありまして、そこの開祖が道元禅師であるのは有名なのですが、彼が残した言葉に

玉は琢磨によりて器となる
人は錬磨によりて仁となる
何の玉か はじめより光有らん
誰人か初心より利なる
必ず磨くべし
須く練るべし
自ら卑下して学道をゆるくする事なかれ

というものがあります。

玉は磨いて器になり
人も磨いて仁徳のある人になる
最初から輝いていることはない
人も最初から

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歴史を知ることは自分を知ること

歴史を知ることは自分を知ること

自分を知るきっかけに歴史に触れるということを大切にしています。

誰かの記念館に行ってその人の人生の足跡を見る。

偉人伝を読んでその偉人がどんな人生を歩んだかを知る。

経営者がどんな道を歩んできたのかを自伝で知る。

古くは古事記や日本書紀だったり

明治維新や太平洋戦争だったり。

歴史を読む事は自分を知る事。

その理由は

その歴史を見て、自分だったらその時どうしたか?

自分も同じよう

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富士山

富士山

富士山っていいよね。

なんででしょ?

日本一高い山だから。

雄大だから。

登った経験があるから。

登ったことがあるのですが、

結構しんどいのに

大変だったのに

好きだったりします。

なんででしょう?

達成感でしょうか?

思い出でしょうか?

ありがたいな〜と思う感謝の気持ちでしょうか?

日本の象徴だからでしょうか?

存在感でしょうか?

白と青のコントラストでしょうか?

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自分を正すための兆しを知っておくこと

自分を正すための兆しを知っておくこと

とかく体調を維持することは大切で、

私の場合の良し悪しは口内炎ができているかできていないかが大きく影響する。

生活のリズムが狂ったり、睡眠不足やストレスなどからできやすくなる。

確かに仕事や作品制作などで夜遅くなり、眠れない日々が続くと出来やすい。

そのほかにも歯医者で治療してもらった詰め物が毎回取れてしまい、やたら奥歯が頬を傷をつけて口内炎へと転化していく。

なってしまったら治すことに

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ススメられる人とススメる人

ススメられる人とススメる人

髪にオイルをつけると乾燥せずに潤う。

愛用しているオイルは美容室でおすすめのもの。

くせっ毛だから濡れた髪にオイルをなじませるといい感じでウェーブが出てくる。

おすすめのものってありがたい。

自分が最初に試さなくても

すでに試されて良いものをすすめていただける。

だからおすすめしていただけるのはとてもありがたい。

ところが、世の中おすすめがあふれている。

〇〇の番組で紹介された・・

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かたわれのかなしみ

かたわれのかなしみ

道で見かける片方だけの手袋は
いつも語りかけてくる

無くした人が
無くしたことに気づいた時の
寂しさや悲しさや悔しさ

道におかれた手袋の
置いてけぼりにされた時の
寂しさや悲しさや悔しさ

無くした人の手元に残された手袋の
二度と会えない相方への
寂しさや悲しさや悔しさ

そしてその悲しみは実はもっと奥が深いのではないかといつも思うのです。

この手袋も落とされていく直前まで仕事をしていたはず

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文字の卵

文字の卵

あの洞窟に行ってみよう
フランスには夢があるのさ
それは渦を巻いて
ギザギザしてて
手を開いて
ウネウネしてる
誰かがきっと何かを伝えようとして
そんな風に記したんだ
その念いはなんなんだろうか
その念いはなんなんだろうか
今は知るよしもないけれど
フランスには夢があるのさ

あの丘を登ってみよう
スペインには愛があるのさ
それは笑っていて
足跡があって
丸くなっているような気がする
誰かがきっと

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いきなり

いきなり

何の前触れもなく、突然コメントを求められたり

急にスピーチをお願いされたり

ステーキだったり

何のことかというと

「いきなり」

のことです。

由来は「行き」と「成り」で本来は成り行き任せだったのが転じて「突然」の意味となったものです。

この「いきなり」=「行成」ですが、漢字だけを見ると書家である私からしてみれば

「藤原行成」

を思い出すのです。

藤原行成とは平安中期の公卿(今で

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都鄙問答

都鄙問答

名著 石田梅岩の「都鄙問答」のことです。

「都鄙」は「とひ」と読みます。

意味としては、「都会と田舎」「都(みやこ)と地方」という意味合いです。

江戸中期に活躍した石門心学の創始者である石田梅岩が門弟たちや様々な人々との質疑応答をまとめた書籍です。

ビジネスに携わっている方であれば、パナソニック(前・松下電器産業)の創業者である松下幸之助氏が座右の書としたことでご存知の方もお見えになるかと

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