MAKI

四十路でママで大学院を修了/ 教育と文学/ものの見方、概念理解、価値観を英語授業デザイ…

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四十路でママで大学院を修了/ 教育と文学/ものの見方、概念理解、価値観を英語授業デザインに / 絵本好き / ツムラ#OneMoreChoiceプロジェクト「#我慢に代わる私の選択肢」投稿コンテスト入賞

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    絵本はこちらに。小学生や大学生への絵本実践や、息子たちのお気に入り絵本も。英語や日本語、その他の言語もときどき。

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    小学校の専任教諭を辞めて大学院に。そのいきさつや、院での授業や研究、読んだ本など。実のところ、どれくらい忙しいの?とか。M2のときは学生+小学校で非常勤講師してました。

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ママ、大学院にいく 〜トリプル受験の行方

その年、長男は高校3年生、次男は中学3年生。 それぞれ、大学受験と、高校受験を控えていた。 ママはフルタイムで仕事していた。 思春期の息子たちはそれぞれ、学校や部…

MAKI
2年前
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違いに気づく

春から新生活を送っている長男。 東京と全然ちがう!と笑ってました。 そう、今いる箱を出ないと 気づかないことがいっぱいあるよね。 東京が異質なんだよね、ほんとに…

MAKI
7日前
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東京ではない街で、珈琲を

春から会社の寮に住んでいる長男。 部屋にテレビはないそうです。でも特に困っていないのだとか。 そして彼、コーヒーミルで毎日珈琲を淹れているというから驚き。 実家…

MAKI
7日前
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はじめての寮生活

春に就職で家を出た長男が、GWで帰ってきた。 日々の連絡は、用事がある時にLINEがたまに来るくらい。どうしているかなあ、と思っていたけれど。 寮生活が初めてな長男は…

MAKI
7日前
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『学びを自分でデザインする子どもを育てる学校』を読んで

この本をいただいたので、読んでみた。 東京学芸大学附属世田谷小学校(2023)『学びを自分でデザインする子どもを育てる学校』.東洋館出版社 印象に残ったところをいくつ…

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11日前
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ママ友っていうか、普通に友だち

わたしはいわゆる「ママ友」としてのふるまいが、おそらく苦手である。 とはいえ、仕事をせずに家にいた時期も含めて、20数年で多くのママ友さんたちに出会い、楽しい時間…

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2週間前
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洋楽Dictationは、バトンだ。

ユーミンの『ひこうき雲』という曲が好きだ。 小学校の音楽の授業で、先生がいろいろな曲を教えてくれた。 教科書以外に習うその曲たちについて、先生が語るストーリーも…

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2週間前
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音のないこと

いつの頃からか、 運転中にBGMをかけるのをやめた。 音を邪魔と感じるようになったというか…気づいたら、音楽をかけなくなっていた。 仕事をするときは、基本的には無音…

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1か月前
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優等生バイアス

優等生と呼ばれる苦痛。 この痛みから、わたしはとっくに解放されたと思っていた。 真摯にものごとに取り組んでいるとき、自分のまわりの行動がその真摯さと異なるものだ…

MAKI
1か月前
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『青空と逃げる』を読む

辻村深月の作品を、 読み続けている。 辻村深月(2018).『青空と逃げる』.中央公論新社 いままでの辻村作品のなかでいちばん好きな作品になった。 母と息子 まず、母と…

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1か月前
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スーパールーキーに思うこと

今年、ドラフト1位で入団した、 横浜DeNEベイスターズ の度会隆輝選手。 開幕2試合で、ホームランを連発。 もちろん期待はしていたんだけれど、期待の斜め上の活躍にフ…

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1か月前
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空の巣症候群、3日目

この春、就職する長男を、 笑顔で喜びとともに送り出してから3日。 ふと気を抜くと、涙があふれてしまうわたしは異常なんだろうか? それとも、これが正常な、空の巣症…

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1か月前
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メンターとメンターテキスト - 『国語の未来は「本づくり」』より

最近、ライティング・カンファランス の本を読んでいる。 メンターやメンターテキストの存在がライティング指導に有効という文脈において、リンクしていると思い起こされ…

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1か月前
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100本ノックから見えたこと

#note100本ノック Day 100(写真は、noteのお知らせから引用しました) たどり着きました、100本目。 わたしは気分屋なので、気分が乗っている時はまだしも、気分が乗ら…

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1か月前
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『まどのそとの そのまたむこう』

#note100本ノック Day 99 昨日、ご紹介した モーリス・センダックのoutside over thereという作品。 Maurice Sendak(1989) OUTSIDE OVER THERE. HarperCollins 実は、…

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1か月前
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『OUTSIDE OVER THERE』

#note100本ノック Day 98 こちら、 最近出会ったことば。 尊敬する文学の先生が 教えてくださった。 どんな意図のことばかというと… 深海にダイブするような覚悟でな…

MAKI
1か月前
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ママ、大学院にいく 〜トリプル受験の行方

ママ、大学院にいく 〜トリプル受験の行方

その年、長男は高校3年生、次男は中学3年生。
それぞれ、大学受験と、高校受験を控えていた。

ママはフルタイムで仕事していた。
思春期の息子たちはそれぞれ、学校や部活やらに忙しく、家ではぶっきらぼうでどこまでも思春期だった。

ママは、小学校の先生をしていた。
とにかく忙しい毎日だった。

その年の5月ごろから、「ヘルペスが治らない」状態が続くようになった。
お医者さまには「こんなに治らないなんて

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違いに気づく

違いに気づく

春から新生活を送っている長男。

東京と全然ちがう!と笑ってました。

そう、今いる箱を出ないと
気づかないことがいっぱいあるよね。

東京が異質なんだよね、ほんとに。

東京ではない街で、珈琲を

東京ではない街で、珈琲を

春から会社の寮に住んでいる長男。

部屋にテレビはないそうです。でも特に困っていないのだとか。

そして彼、コーヒーミルで毎日珈琲を淹れているというから驚き。

実家にいるとき、埃をかぶってたあのミル?
友達にもらったあのミル、寮に持っていったんだ?!

近所の珈琲屋さん

なんでも、寮の近くを散策していたら、ちいさな珈琲屋さんがあったのだとか。

な、なんですかその、ノスタルジックで時間がゆっく

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はじめての寮生活

はじめての寮生活

春に就職で家を出た長男が、GWで帰ってきた。

日々の連絡は、用事がある時にLINEがたまに来るくらい。どうしているかなあ、と思っていたけれど。

寮生活が初めてな長男は、

と。

寮には同期と先輩がいて、なんだか楽しそう。

お風呂は共同で、同期がいっしょになると湯船につかって話をしたりするんだって。家にいたときはシャワーでカラスの行水だったのに笑

部屋は狭いと言われているけれど、実家の自分

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『学びを自分でデザインする子どもを育てる学校』を読んで

『学びを自分でデザインする子どもを育てる学校』を読んで

この本をいただいたので、読んでみた。

東京学芸大学附属世田谷小学校(2023)『学びを自分でデザインする子どもを育てる学校』.東洋館出版社

印象に残ったところをいくつか紹介したい。

はじめに教職員がやることは「子どもの学びをデザインする環境をデザイン」。いや、ほんとそれ、だ。このことばにまず共感。

こどもが学びを自分ごとにすることが大前提。ふむふむ。

これは本当に、何よりも優先させたいこ

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ママ友っていうか、普通に友だち

ママ友っていうか、普通に友だち

わたしはいわゆる「ママ友」としてのふるまいが、おそらく苦手である。

とはいえ、仕事をせずに家にいた時期も含めて、20数年で多くのママ友さんたちに出会い、楽しい時間を過ごしたり、たくさん助けてもらったりもした。

今もやりとりのある人たちもいるけれど、たいていはもう連絡を取っていないかな。

わたしはどうやら、子どもたちの話になるのはよいとして、話題がそれに終始してしまうことをつまらないと感じてし

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洋楽Dictationは、バトンだ。

洋楽Dictationは、バトンだ。

ユーミンの『ひこうき雲』という曲が好きだ。

小学校の音楽の授業で、先生がいろいろな曲を教えてくれた。

教科書以外に習うその曲たちについて、先生が語るストーリーも大好きで、

と配ってくださるそのプリントたちが、本当に楽しみだった。

歌詞とともに描かれた挿絵に自分で丁寧に色を塗り、学校帰りの道や家でも、よく歌を口ずさんでいた。

『ひこうき雲』は、そんな曲のなかのひとつ。

ある女の子の実話を

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音のないこと

音のないこと

いつの頃からか、
運転中にBGMをかけるのをやめた。

音を邪魔と感じるようになったというか…気づいたら、音楽をかけなくなっていた。

仕事をするときは、基本的には無音を好むわたし。無意識に、感性を研ぎ澄ましているのかもしれないなあ。

そういうときには音がかかっていても、集中できれば基本的に聞こえなくなるんだけれど、ふとした瞬間に聞こえる音が集中を削ぐので、やっぱり無音が心地よい。

音について

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優等生バイアス

優等生バイアス

優等生と呼ばれる苦痛。
この痛みから、わたしはとっくに解放されたと思っていた。

真摯にものごとに取り組んでいるとき、自分のまわりの行動がその真摯さと異なるものだったとき、相対的に「優等生」というカテゴリーに入れられてしまうことがある。

でも、それはとても不本意だ。

優等生バイアスに苦しんだ過去

高校入学の際、成績トップだったわたし。入学式で代表として挨拶をすることに。そこで周囲からかけられ

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『青空と逃げる』を読む

『青空と逃げる』を読む

辻村深月の作品を、
読み続けている。

辻村深月(2018).『青空と逃げる』.中央公論新社

いままでの辻村作品のなかでいちばん好きな作品になった。

母と息子

まず、母と息子。

お互いを想い、労わりあいながらも、生じるさまざまな戸惑いやすれ違い。でも、ともにいるふたり。読み進めながら、ふたりを応援している自分に気づく。

息子の想いも、母の想いも。なんて繊細に描かれているんだろう。

日本

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スーパールーキーに思うこと

スーパールーキーに思うこと

今年、ドラフト1位で入団した、
横浜DeNEベイスターズ の度会隆輝選手。

開幕2試合で、ホームランを連発。

もちろん期待はしていたんだけれど、期待の斜め上の活躍にファンの歓喜が止まらない。

彼がファンを惹きつけるのは、そのプロ入りにつながるストーリーも大きい。

ドラフトで指名されなかった過去

彼は横浜高校で活躍し、甲子園にも出場。
でも高校3年生のドラフト会議で、彼の名前が呼ばれること

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空の巣症候群、3日目

空の巣症候群、3日目

この春、就職する長男を、
笑顔で喜びとともに送り出してから3日。

ふと気を抜くと、涙があふれてしまうわたしは異常なんだろうか?

それとも、これが正常な、空の巣症候群なんだろうか?

小さな頃から、こういう別れの場面にめっぽう弱い自覚のあるわたしは、

こういうときに自分がどうしていれば、わりとニュートラルに過ごせるかについて、少女の頃よりは心得てはいる。

たぶんね、粛々と、目の前にあるやるべ

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メンターとメンターテキスト - 『国語の未来は「本づくり」』より

メンターとメンターテキスト - 『国語の未来は「本づくり」』より

最近、ライティング・カンファランス の本を読んでいる。

メンターやメンターテキストの存在がライティング指導に有効という文脈において、リンクしていると思い起こされたのが、こちらの本、『国語の未来は「本づくり」』だ。

P.ジョンストン、K.シャンボー、A.ハートウィグ、S.へるまー、M.コマール、T.クルーガー、L.マカーシー作 マーク・クリスチャンセン、吉田新一郎訳.(2021)『国語の未来は「

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100本ノックから見えたこと

100本ノックから見えたこと

#note100本ノック
Day 100(写真は、noteのお知らせから引用しました)

たどり着きました、100本目。

わたしは気分屋なので、気分が乗っている時はまだしも、気分が乗らないときに書くことはとても苦行でした。

でもあえて、
「毎日続けて100本」を自分に課しました。

そこで何が見えてくるのかを、
見てみたかったからです。

見えてきたこと

それで、何かが見えたのかということで

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『まどのそとの そのまたむこう』

『まどのそとの そのまたむこう』

#note100本ノック
Day 99

昨日、ご紹介した
モーリス・センダックのoutside over thereという作品。

Maurice Sendak(1989) OUTSIDE OVER THERE. HarperCollins

実は、日本語翻訳が2つある。

先日、1冊を借りてきた。
こちらは、古い方の作品。

モーリス・センダック作、わきあきこ訳(1983)『まどのそとの その

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『OUTSIDE OVER THERE』

『OUTSIDE OVER THERE』

#note100本ノック
Day 98

こちら、
最近出会ったことば。

尊敬する文学の先生が
教えてくださった。

どんな意図のことばかというと…

深海にダイブするような覚悟でないと、
真実は求められない…。

わたしたちは、
そうやって芸術家が求めた真実を

例えば、
作家が文学といった形で表現した作品を
味わっているんだなあ、と思うと

文学を読むことが、
より愛おしくなる。

ちなみに

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