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文章を書くうえで大事にしていることは?ライターと編集の仕事の備忘録 ⑴

文章を書くうえで大事にしていることは?ライターと編集の仕事の備忘録 ⑴

先日、宣伝会議が主催する編集・ライター養成講座の卒業生としてオンラインの開校式に呼んでもらって、編集者とライターの仕事について話をする機会があった。

卒業生と言っても私が通っていたのは、10年以上前。大学2年生の頃、就活を前に、出版社や新聞社に興味があったけれど周りに業界の人も目指す人もいなくて、講師の人たちの話を聞いてみたいという好奇心で申し込んだ。気になりつつも受講料が高くて迷っていたのだけ

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常に自分へ問いかけている、届く文章を書くための5つの質問

常に自分へ問いかけている、届く文章を書くための5つの質問

ライターになりたての頃、良い記事を作るために意識したほうが良いと教えてもらったことが2つあります。

ひとつは、記事のゴールを決めること。目指すべき対象を決めることで、目的を持って執筆と呼ばれるマラソンを走り切ることができるから。

もうひとつは、記事の構成を決めること。最短距離でゴールに向かうためには、どのようなルートを走るのかを考える必要があるから。

3年間、ライティングを生業にしていると、

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オフィスでは集中して文章が書けない。超集中空間を作るには

オフィスでは集中して文章が書けない。超集中空間を作るには

僕が書いているそばで座っていたいと、きみは言ったことがある。けれど聴いてくれ、そうすると僕はなにも書けなくなってしまうんだ。なぜなら、書くというのは、自分をなにもかもさらけだすことだから。そうした極限の状態に身を任せているその場に他人が入ってきたら、正常な人間ならば誰だって身がすくんでしまうはずだ……

だからこそ、書くときにはいくら孤独でも孤独すぎることはないし、いくら静かでも静かすぎることもな

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文体って、一体なんのことなのか

文体って、一体なんのことなのか

2018年がもう直ぐ終わるけれど、この一年で最も素晴らしかった出来事は、文体とは何か、がわかったことだと思う。
ごめん、ちょっと興奮して、言いすぎた。
文体とは何か、の、片鱗がわかったことだと思う。

これから書くことは、ひょっとしたら、ライター1年目の人にとっても常識なのかもしれない。え、そんなことも知らずに20年近くライターやってたの?と言われるかもしれない。

なんだけど、わたしにとって、

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読まれる文章は「冒頭」で勝負がつく

読まれる文章は「冒頭」で勝負がつく

読まれない文章は「存在しない」のと同じです。

……というのは言い過ぎかもしれませんが、この文章の主旨が「文章は冒頭が大切である」というものなので、あえて言い切ってみました。

読んでもらえる文章を書くためのシンプルな方法。それは「冒頭、一行目でつかむ」ことです。冒頭をしくじるとせっかくの文も読んでもらえません。逆に同じ内容を伝えるにしても、冒頭にインパクトが与えられれば読まれる確率は上がります。

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「書く力」を身につけるうえで「ツイッター」以上にいい方法を思いつかない

「書く力」を身につけるうえで「ツイッター」以上にいい方法を思いつかない

「書く力」を身につけるにはどうすればいいか?

編集者という肩書きをつけているので、そんなことをよく聞かれるけれど、いくら考えても「ツイッター」以上にいい方法を思いつかない。

もちろん眺めるだけじゃなくて発信しなきゃダメだけれど、それによって身につく力は計り知れないと思う。

ツイッターをやれば、「書く力」につながるさまざまな力が手に入る。思いつく限り挙げてみたい。

①勇気ツイッターでは発信す

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一気に読ませる文章を書くための7つのポイント

一気に読ませる文章を書くための7つのポイント

「週刊文春」は、毎週買っている。

 真っ先に読むのが、林真理子さんのコラム「夜ふけのなわとび」だ。時事ニュースに絡めた話や林さんの近況などが書かれているのだが、これがおもしろい。

 なんてことのない文章のように見えて、一気に読ませてしまう魔力を持っている。他の人のコラムもいろいろあるが、林さんのだけは途中で飽きるようなことはまずない。

 そのおもしろさのポイントを僭越ながら分析してみた。

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凡人が原稿に集中するための9つの必勝法

凡人が原稿に集中するための9つの必勝法

原稿を進めるコツは、なによりもまず「自分は意志が弱い」と認めることです。

パソコンをおもむろに開いて、原稿をさらさらと3時間書き進めて「ふーむ、今日はざっと1万字か、やれやれ」みたいな人はいません。村上春樹しかいません。

だいたいの人は、パソコンを開くとまずツイッターかフェイスブックに直行して1時間ほどウダウダし、「はぁあ、原稿やんなきゃあ」とのたうち回った挙げ句、1行進んでは1行消し…とやっ

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読みやすい文章は「デザイン」が優れている

読みやすい文章は「デザイン」が優れている

 村上春樹さんや林真理子さん、糸井重里さん、『嫌われる勇気』の古賀史健さん。彼ら彼女らの文章は、スルスルと読める。とっても読みやすい。

 その「読みやすさ」の正体ってなんだろう? と考えてみる。

 読みやすい文章は、パッとその文章を見た瞬間に「読みやすそう!」と思える。これは「文章の中身」というよりも「デザイン」に近いのではないかと思う。

 漢字とひらがなのバランス、改行の位置、「(会話文)

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「ライターになりたい」と思ったら読むnote(商業ライティング基礎の“き”)

「ライターになりたい」と思ったら読むnote(商業ライティング基礎の“き”)

はじめまして、フリーランスでライターをしているオバラ ミツフミと申します。学生時代にプロを目指し、モメンタム・ホース代表の長谷川リョーさん(当時はフリーランス)に弟子入りし、文筆業の道に進みました。

ライターとしてお金を稼ぐまでに、およそ2年くらいの時間がかかりました。師匠には、「本当にセンスがない」と言われたほどです(笑)。

ただ、弟子入りから1年でブックライティングをまかせてもらえるまでに

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