記事一覧
これでも勝ち組です -若手研究者の生存と研究、両立させてもらえますか?1
若手研究者の直面する貧困と性差別をどうにか直そうとしているmkepaです。可及的速やかに直す方法を画策し、この3週間、諸方面に問題提起し情報収集を行ってきました。気に留めてくれた人々やその紹介で出会った人達と意見交換した結果、少し方向性が見えてきました。
※ここで若手研究者とは、博士課程研究者(修士号は取得済みで博士号をとる前)・ポスドク(博士号をとった後)を指したいと思います。
日本の研究者
演奏家の雇用環境が研究者と同じすぎる話
この前、演奏家(オーケストラ楽器)の友人と話していて、研究者と音楽家が置かれている不当な状況が似ていることを再確認してしまった。
(研究者がフォローフォロワーに多いTwitterアカウントでの投稿を編集しているので、音楽家の皆様には釈迦に説法というか、何かすみません)
(私の脳内で大体こんな感じだと思っているというのでざっくり話すと)
プロのオーケストラは基本定年制で正規団員の定年退職で空きが出
数理科学科でのジェンダー小噺
今日は母校の理工学部一年の学科分け説明会を手伝いに行き、その後数理男子会(懇親会)に参加してきた。数理科学科への一年生の訪問者は約80人のうち女性は4人だけだった。女子学生の訪問以外でも、否応無くジェンダーの話題になった(これだけでかなり進歩を感じる)。
教員、学生の同期、後輩など、十数人の男性の中で私一人が話していても、耳を傾けてくれたり、思い当たる事を話してくれたり、共感してくれたり、こうい
「研究力低下のほんとうの理由」文科省要請でのスピーチ〜全院協の要請行動2019に参加しました〜
どうもmkepaです。
一昨日、全国大学院生協議会の主催する省庁、議員、政党への要請行動に参加してきました。
文科省要請の際に数分スピーチの時間があり
「Change Academiaでこれまで活動してこられてお感じになっていること、例えば文科省の高等教育・学術政策や就職・ポスドク問題にたいする問題意識、あるいは把握している実態などを、お話しいただけないでしょうか」
とのことで、お話する機会を頂
若手研究者支援・最近のいい話(オンラインニュースまとめ)
大学院生・若手研究者支援について、Change Academiaを初め、個々の大学院生が活発に発信するようになった影響のせいか、最近政治家やマスメディアでも取り上げられる頻度が増えてきた。特に今日、2019年11月11日は何だか大漁である。Twitterではその都度拡散しているが、ここにまとめておきたい。
1.総合研究大学院大学の長谷川眞理子学長のインタビュー
『減る博士課程進学 打開策は? 長
「都市型男尊女卑」とアカデミアにおけるミソジニー
日本人男性の女性差別の中でもタチが悪いのが都市型男尊女卑。いわゆるお受験エリートで、中学受験の成功体験が人生の支えになっている人々によるものだ。生息域は主に東大理系およびそれに準ずる男性集団。父親は同様の属性、母親は専業主婦で、彼らにとっては女子大は彼女候補のプールだと思っている。周りも同質なので認知の歪みに気付かない。
この手の連中は、漏れなく選民思想に汚染されている。勿論ジェンダー観だけが無
自然科学の知は本来、誰かのものではない。
「知財の獲得は技術開発の根幹である」
この記事では、技術が全てであるベンチャー企業が大企業に搾取されたり勝手に企業秘密を奪ってしまったりという例が取り上げられていた。「中小企業 対 大企業」という構図である。
「公的機関 対 民間企業」という構図でも同じことが起きる。国が公的に研究を保護、つまり出資しないと、同様の搾取が起きる。貧しい公的機関は、出資元である民間企業に対して立場が弱くなり、対等
若手研究者の窮状(序)と、金ダライ
先日、理数系の博士課程の先輩(男性)と、若手研究者の貧困について話していたときのことだ。
「学振(DC1)の条件は本当に酷い。地方出身で東京で一人暮らしをしている学生にとっては、特に酷すぎる。実家が金持ちじゃないと無理だよね。」
という話題だった。
学振(博士課程学生向けの給付型奨学金のようなもの、月20万支給。後述の通り本当に条件はヒドイのだが、これ以外ほぼ選択肢がないので皆必死こいて応募書類
子持ち男性の育休未取得はキャリア競争における不正。女が一人で「ライフイベント」を迎える?そんなわけあるかよ…。
この前、個人研究費の説明会に行ってきたのだが、プロジェクトの責任者の40代半ば〜50代の男性教授が
「ちょうど応募資格に当たる30代くらいは、女性はライフイベントが重なりますから、」
と言っていた。身構えてはいたものの、
(うわぁ…やっぱり言ったよ…)
と。すごく残念だったし呆れた。
(この人の周りにはバリキャリシングルマザーしかいなかったんだろうか…?)
(知り合いの男性は一人も結婚
セクシズム撲滅計画 in Japan
このnoteの筆者はmkepa、神奈川生まれ東京近郊育ちの理系大学院生である。
このnoteは、mkepaがfacebookで女性蔑視的な社会慣習について批判をしていたときに、高校生の頃習っていた予備校講師の先生とやり取りしたことがきっかけで開設された。
その時やりとりした先生(男性)は、某大手大学受験予備校のトップクラスで長年物理を教えていて、東大を目指す高校生、高学歴の女子校・男子校(