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関東在住の大学院生が福岡移住に至る物語シリーズ

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関東で30年間生きてきたぼくが、今夏福岡移住に至った物語を綴っています。
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記事一覧

関東在住の大学院生が福岡移住に至る物語㉔

今日で5月の福岡滞在記をやっつけてしまおう。

最終日、の前に27日には実はまた続きがある。
夜、福岡のお母さんやIさんらで会食をしたのだ。

会場はいま自分が住んでいるところから一駅いったところ。

自分が福岡移住を考えていて、移住後は、Iさんの事業所でも働きたいと話したら実現した会食だった。KさんとFさんのいるセンターもそうだったが、本当に「やそら福岡来るってよ」と宣言したら、いろんな人が歓待

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関東在住の大学院生が福岡移住に至る物語㉗

いろいろあって書く気力が湧かなかった。
すっかり、お盆の嵐とトラブルですっかり滅入ってしまっていました。
今日はやっとサイクリングに出かけることができて、気持ちよかった。

6月の福岡滞在に話を進めていこうと思う。
6月は18日から24日にわたって福岡に滞在した。

この時も前回と同じ二日市駅近くのウィークリーマンションタイプのビジネスホテルに泊まった。前回の滞在記で書き忘れていたのだが、二日市温

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エピローグ

7月30日、自立生活センターの介護者として最後の夜勤を神奈川で終え、20時に福岡市内の新居に到着したぼくは、新婚生活を送る高校時代の友人からの「離婚するかも…」というSOSの連絡を受けてしまった。

そんな風にして、ぼくの福岡という新天地での生活ははじまった。

寝具もない部屋でとりあえず、クーラーをつけて寝た。
翌31日の17時頃から福岡のお母さんと会った。

ぼくの家の最寄り駅で中華を食べたの

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関東在住の大学院生が福岡移住に至る物語㉚

7月30日から福岡県民になりました

30日は神奈川で最後の夜勤を終え、20時に福岡市内の新居に着きました。

31日は、引越し荷物の搬入がありました。1日は役所に行って、住民票などの異動手続きをしました。2日は、大濠公園の方までサイクリングをしました。3日は、これから働く予定の事業所のひとつに面接に行きました。4日は、人に誘われ、水の祭典久留米まつりに行ってきました。

30日は福岡に着くまでの

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関東在住の大学院生が福岡移住に至る物語㉙

㉙では、6月21日に訪問した事業所のことを書いて行こう。
その事業所はIさんが運営する事業所だ。

余談だが、奇妙なことだと思ったことをメモしておきたい。
はじめてぼくがその事業所に行ったのが2月3日だった。その日は、Iさんに今までの実践の経緯などを聴いてみたいな~と思い、12月の大会の打ち上げの翌日に会いに行ったのが最初。その後、就労先の候補として見学に行ったのが6月21日、まさか、4か月前には

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関東在住の大学院生が福岡移住に至る物語㉘

6月の福岡滞在は大きく二つに分けようと思う。
ひとつは、福岡のお母さんにまつわるあれこれ。
もうひとつは、明日から勤めることになる事業所を見学した際のあれこれ。

㉘では、福岡のお母さんにまつわるあれこれを書いていく。
6月の滞在中、福岡のお母さんとは20日と23日に会った。

20日は、8月以降、自分が働く候補に挙がっていたグループホームの見学がまずあった。そのグループホームはもともと福岡のお母

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関東在住の大学院生が福岡移住に至る物語㉖

6月の頭に事業所の上司と恩師それぞれへの挨拶を済ませたぼくは、しばらく塞ぎ込んだが、めげることなく日常のタスクをこなし、関東を発つ前の挨拶まわりも本格的にはじめた。

今回は福岡に旅立つ前に挨拶をした方々との時間をふりかえろうと思う。

6月上旬に中学の3年時のクラスメート4人で集まった。
なぜか、「福岡に旅立つやそらを見送る会」をぼく自身がセルフプロデュースしたのだけれど…笑。その集まりがきっか

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関東在住の大学院生が福岡移住に至る物語㉕

5月の福岡滞在で、いよいよ福岡移住を決心したぼくであったが、「関東を離れる」にあたって、ケジメをつけなくてはならない人たちがいた。

7年間お世話になった事業所の介護部門の代表であるところの上司と大学時代からの恩師、もとい東京のお父さんだ。

ぼくは大学院進学に伴い、人に常々以下のようなことを言っていた。

「自分は宗教などを信仰するのではなく、学問を信奉する道を選んだ」のだと。

3月以降、自分

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関東在住の大学院生が福岡移住に至る物語㉓

皆さんは、「研究」や「研究者」というと何を思い浮かべるだろうか?
理系の人ならフラスコの中の実験や生体実験などを思い浮かべるかもしれない。文系、人文系や社会科学系では、理系と異なり、研究対象の中に自分も基本的に入ってしまっているので、研究者の思想が入り込まざるを得ないとぼく自身は認識している。

そんな長くなりそうな問いはとりあえず棚に上げよう。

ぼくは去年の10月位からしきりに大学院ゼミで周囲

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関東在住の大学院生が福岡移住に至る物語㉒

オープントップバスに乗る際、700km離れた職場の関係で酷い目に遭った翌朝、ぼくは塞ぎ込んでいた。強い情動に駆られ、うまくコントロールできず振り回された結果、疲れ、自分の感情の扱い方がわからず、弱っていた。

弱っている自分を外界に曝したくなかった。
これは、高校の不登校時代から、もっと言えば「学年一位の学力という鎧」をまとうことで自分を保っていた中学時代からそうだったのかもしれない。

5月26

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関東在住の大学院生が福岡移住に至る物語㉑

5月の福岡滞在記の続きを書いていきたい。
5月25日は、誰とも会う予定もなかったのでオフにしていた。
福岡県内を観光しようと決めていたのだ。

朝目覚めて、朝食をとってから、ぼくは大宰府に向かった。
大宰府天満宮の雰囲気が好きだったし、梅が枝餅が食べたかった。
あと大宰府天満宮近くのカレー屋が気になっていたので、寄った。

父親と娘さんで商っているお店で、雰囲気もよくおいしかった。
天満宮の近くに

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関東在住の大学院生が福岡移住に至る物語⓪~登場人物の紹介~

シリーズを⑳まで書いていて思った。
「この物語の主要な登場人物の説明があった方がよいかもしれない」と。漸次更新されていくかもしれないが、今のところ書く必要があるだろうと思われるアクターを軽く紹介していきたい。

ぼく(やそら):この物語の主人公。不登校やひきこもり経験を経てジェンダー系に傾倒した時期があり、「ただでさえ当事者性が多くてしんどくて疲れてるのに、これに輪をかけて、ジェンダーにおける迷い

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関東在住の大学院生が福岡移住に至る物語⑳

いよいよこのシリーズも⑳まで来た。
昨日人と電話でこのシリーズについて話していたら、「完成したら読んでみたい」と声をかけてもらった。嬉しい言葉だったけど、その人は自分の経歴とか全然知らないから、大丈夫かな…?と不安になってしまった。

12月の大会で報告した時、一番強く感じたけど、ぼくは自分自身が“狂気”だと思っている。12月の報告は、研究報告に絞ることもできたけど、あえて、自分の半生を提示した上

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関東在住の大学院生が福岡移住に至る物語⑲

現実世界は8月に入り、自分の福岡生活も今日でちょうど1週間だというのに、この物語はいまだ5月下旬辺りの話をぶらぶらしている。
うだうだ言っていてもしょうがないから、すこしずつでも着実に、そして福岡に至る日々をより丁寧に書いていきたい、そんな気持ちが今は強くなってきている。その分だけ、書くのが億劫になっている気もするけども…笑

5月23日のおはなし会の後、疲弊したぼくはホテルの自室でくたばっていた

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