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大学教員の講師として、臨床・教育・研究を行う。作業療法士の国家資格を持ち、関東、東海、…

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大学教員の講師として、臨床・教育・研究を行う。作業療法士の国家資格を持ち、関東、東海、東北を中心にセラピストへ講師活動を行う。進リハの集いは、自分たち自身含めて参加してくれた方たちが、何かしらの形で昨日より一歩進めることをコンセプトに活動しています。

記事一覧

脳卒中リハビリテーションにおけるミラーセラピー:現在の展望

今日のメルマガでは、脳卒中患者のリハビリテーションにおいて注目されている「ミラーセラピー」についてお話しします。参考文献は一番下へ!! 脳卒中は世界中で生存年数…

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1年前
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メルマガ:健康行動を促す「HAPA理論」を理解しよう

こんにちは!今回のメルマガでは、HAPA理論を紹介し、運動習慣を継続させる方法を考えていきましょう。 HAPA理論は、「運動をしたい」と思っているけれど、実際にはなかな…

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1年前
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交絡因子などの第3の因子について

必ず、関連を検討する上で重要なのは交絡調整をすることです!! わかりやすく図で示します!! 一部講義スライドから抜粋しました!! 交絡因子の他にもたくさんあるん…

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4年前
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アウトカムの指標例

指標例はたくさんありますが、ざっとこんな感じです!! 医療者視点 患者視点 社会 と様々な側面から表して見ました。 その知りたいアウトカムはなんでしょうか? 考…

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4年前

アウトカムの設定ポイント

アウトカムの設定についてです!! 端的に言えば以下となります!! 上記が非常に重要なポイントとなります!! アウトカムが一つと言いましたが、コホート研究であれば…

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4年前
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比較対照を設定する

今回はComparisonを設定します! Cの設定ポイントですが以下です。 要因以外はEと似通った集団をCとする EとCをspecificに区別できることが重要 分け方を恣意的にしな…

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4年前
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要因と介入を設定する

Pの次は PICO/PECOである 介入Interventionと要因Exposureについて Eの場合:アウトカムとの関連性を調べる観察研究 Iの場合:治療や予防などの介入の効果を調べる介入研究…

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4年前
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対象者を選定する② 研究目的に合致させる。

研究目的に合致させる! これがなによりも難しいですが、非常に重要です。 このセッティング、いわば研究の対象者が置かれているフィールドを設定するには… 例えば、手…

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4年前
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対象者を選定する①

PICO/PECOを順追って説明していきます。 Pとはいわば母集団のことを指します。 この標的母集団とは 「自身の研究テーマの結果をあてはめたい集団」のこととなります。 …

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4年前
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あいまいな疑問を構造化するには?PICO/PECOを用いて

あいまいな疑問を構造化するには? では、今回はCQをRQへ変えていきたいと考えております。 ここで用いるのがPICO/PECOです。 これを使用することでRQができます。 使…

kei
4年前
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研究に必要な心得 【疑問を構造化③】

今回はリサーチ・クエッションについて話していきます。 リサーチ・クエッション(以下RQ)とは、いわばクリニカル・クエッションを構造化することです。 曖昧であったク…

kei
4年前
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研究に必要な心得 【疑問を構造化②】

前回は、クリニカル・クエッションについて学んでいただきました。 今回はそのクリニカル・クエッション(以下CQ)がどのような研究と合致するか。 医療従事者であれば以…

kei
4年前
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研究に必要な心得 【疑問を構造化①】

研究の心得について書き記していきます。 ステップ1 「クリニカル・クエッションをリサーチ・クエッションを構造化する」 これが学習目標でしょう まず大事なことは臨…

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4年前
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研究って?

壮大なテーマから書いてみます。 正直、答えは一つではないと思います。 私が答えとして持っているのなら、臨床に還元されるべきものが最重要事項の1つである思います。…

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4年前
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【オンライン】臨床で把握できるようになる!!OTに必要な急性期リスク管理セミナー

5/10 (日)、5/17(日) 【オンライン】臨床で把握できるようになる!!OTに必要な急性期リスク管理セミナー                              …

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4年前
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オンライン開講のお知らせ

久しぶりの投稿となってしまいました。 これから少しずつnoteに足跡を残していきます。 新型コロナウイルスで自粛要請もそれぞれの都道府県から出ており、依然として緊張…

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4年前

脳卒中リハビリテーションにおけるミラーセラピー:現在の展望

今日のメルマガでは、脳卒中患者のリハビリテーションにおいて注目されている「ミラーセラピー」についてお話しします。参考文献は一番下へ!!

脳卒中は世界中で生存年数の第三位の主要原因で、その患者数も増加しています。脳卒中後の急性期には、生存者の多くが運動障害を示し、痛みや空間無視の問題もあります。これらの問題に対処するためには、リハビリテーション戦略が非常に重要です。

ミラーセラピーは、脳卒中リハ

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メルマガ:健康行動を促す「HAPA理論」を理解しよう

こんにちは!今回のメルマガでは、HAPA理論を紹介し、運動習慣を継続させる方法を考えていきましょう。

HAPA理論は、「運動をしたい」と思っているけれど、実際にはなかなか行動に移せない人をサポートするための理論です。

【HAPA理論の概要】

HAPA理論では、健康行動を遂行するために大きく2つのフェーズが存在します。

行動意図につながる動機付けプロセス

実際の健康行動につながる意思プロセ

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交絡因子などの第3の因子について

必ず、関連を検討する上で重要なのは交絡調整をすることです!!

わかりやすく図で示します!!

一部講義スライドから抜粋しました!!

交絡因子の他にもたくさんあるんですね!!とわかっていただければ幸いです!!

データとして使用するのはこんな感じになります!!

上記を踏まえ収集および解析に入ると良いでしょう!!

アウトカムの指標例

指標例はたくさんありますが、ざっとこんな感じです!!

医療者視点

患者視点

社会

と様々な側面から表して見ました。

その知りたいアウトカムはなんでしょうか?

考えてみるといいかと思います!!

アウトカムの設定ポイント

アウトカムの設定についてです!!

端的に言えば以下となります!!

上記が非常に重要なポイントとなります!!

アウトカムが一つと言いましたが、コホート研究であれば、原則一つということであり、データ収集の際は、いくつかのアウトカムを一緒に取得しといてもいいです。倫理的に問題がなければの話ですが!!

そして、もっと重要なところは修正が可能であるということです!!

これを知ってなんなの?

とな

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比較対照を設定する

今回はComparisonを設定します!

Cの設定ポイントですが以下です。

要因以外はEと似通った集団をCとする

EとCをspecificに区別できることが重要

分け方を恣意的にしない

介入研究の場合、倫理的な点を注意して設定する。

理想的な比較は比較対象以外は全く同じ状態がいいでしょう。

例えば、高次脳機能障害におけるA治療とB治療の改善度を比較した時。

この二つの治療の対象者は

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要因と介入を設定する

Pの次は
PICO/PECOである

介入Interventionと要因Exposureについて

Eの場合:アウトカムとの関連性を調べる観察研究
Iの場合:治療や予防などの介入の効果を調べる介入研究

上記に分かれます

どちらにしても

対象者と同様に

具体的に記述の必要生があります!

要因や介入は、誰が読んでもだいたい同じことをイメージして実施できる程度がいいと言われてます。

例えば、

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対象者を選定する② 研究目的に合致させる。

研究目的に合致させる!

これがなによりも難しいですが、非常に重要です。

このセッティング、いわば研究の対象者が置かれているフィールドを設定するには…

例えば、手外科症例の保存の人を中心に見たい場合は、大学病院よりも、クリニックの方が向いているかもしれません。

自身の研究目的が、自身の環境に適しているか否か。

ここは大きい検討材料としていっても過言ではありません。

また、コホート研究のよ

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対象者を選定する①

PICO/PECOを順追って説明していきます。

Pとはいわば母集団のことを指します。

この標的母集団とは

「自身の研究テーマの結果をあてはめたい集団」のこととなります。

研究目的に最も合致した対象を選ぶ必要があります。

その際に、「参入基準または除外基準」をしっかり設けることも重要です。

前回の記事が書いたPが脳梗塞になり得そうな人をを対象としていました。

今回は脳梗塞患者を対象を例

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あいまいな疑問を構造化するには?PICO/PECOを用いて

あいまいな疑問を構造化するには?

では、今回はCQをRQへ変えていきたいと考えております。

ここで用いるのがPICO/PECOです。

これを使用することでRQができます。

使い方は観察研究なのか、介入研究なのかで分かれます。

観察研究の場合、
Patient 誰を対象とするのか

Exposure どんな要因を取り上げるのか

Comparisn それを何と比較するのか

Outc

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研究に必要な心得 【疑問を構造化③】

今回はリサーチ・クエッションについて話していきます。

リサーチ・クエッション(以下RQ)とは、いわばクリニカル・クエッションを構造化することです。

曖昧であったクリニカル・クエッションを、、具体的かつ明確で実施可能な研究の形に整えていくステップです。

研究で明らかにしたいことを宣言したもっとも短い文とされ、「研究の基盤」となります。

RQが曖昧であると臨床研究はできません。

RQの良いと

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研究に必要な心得 【疑問を構造化②】

前回は、クリニカル・クエッションについて学んでいただきました。

今回はそのクリニカル・クエッション(以下CQ)がどのような研究と合致するか。

医療従事者であれば以下の4つの項目が大きな分類として当てはまると思われます。

①病気、診療の実態を調べる研究
②診断法およびリハ関連を評価する研究
③要因とアウトカムとの関係を調べる研究
④治療・予防法の効果を調べる研究

それぞれを簡単にですが説明し

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研究に必要な心得 【疑問を構造化①】

研究の心得について書き記していきます。

ステップ1

「クリニカル・クエッションをリサーチ・クエッションを構造化する」

これが学習目標でしょう

まず大事なことは臨床の中でクリニカル・クエッション(以下,臨床疑問)が出るかどうか

闇雲に論文を集めて、データ収集しても何の意味もありません。

今目の前で、困っていることはなんですか?

それを文章化することから始まります。

この臨床疑問は現場

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研究って?

壮大なテーマから書いてみます。

正直、答えは一つではないと思います。

私が答えとして持っているのなら、臨床に還元されるべきものが最重要事項の1つである思います。

しかし、そんな簡単に実現できることなのか?

この問いには私は「No」と答えるでしょう。

なぜなら、1人で行う研究には限界があります。研究するためには研究費用も必要かもしれません。

また、臨床に還元されるまでには非常に時間のかか

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【オンライン】臨床で把握できるようになる!!OTに必要な急性期リスク管理セミナー

5/10 (日)、5/17(日)
【オンライン】臨床で把握できるようになる!!OTに必要な急性期リスク管理セミナー                              (評価編・実践編)
概要
急性期業務において必要な知識をお伝えします。

なお、回復期や生活期で勤務されている先生も必見の内容となります。知識として持っておいて無駄はないかと思います。

こんな悩み・不安はありませんか?

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オンライン開講のお知らせ

久しぶりの投稿となってしまいました。

これから少しずつnoteに足跡を残していきます。

新型コロナウイルスで自粛要請もそれぞれの都道府県から出ており、依然として緊張感漂う状況ですが、どうお過ごしでしょうか?

我々、医療職はテレワークすることが困難な職種であり、日々緊張感のある中で業務に携わっているかと思います。

まずは自身の健康が何よりも重要となります。

まだまだ油断できない状況が続いて

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