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寺地はるな「水を縫う」を読んで

寺地はるな「水を縫う」を読んで

やっぱ寺地はるなさん、ええなー。
大切なことに気づかされる。
自分の狭量さを突き付けられ、心揺さぶられる。
それでも、どこか温かくて救われる思いです。
「大人は泣かないと思っていた」
「川のほとりに立つ者は」
に続いて読了3作目。

水泳を始めるか悩む祖母に清澄がかけた言葉。

刺さりました。ほんとそのとおり。

物事を始めるのには遅いなんてことはない。
続けさえすれば、積み重ねることができる時間

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こんなん本屋大賞やろ。辻村深月「この夏の星を見る」を読んで

こんなん本屋大賞やろ。辻村深月「この夏の星を見る」を読んで

辻村深月の新刊がすごかった!
めちゃくちゃよかった!

もうこれは本屋大賞決まったわ。
昨夜25:30まで夜更かしして読み切ってまだ興奮さめません。

まず設定が秀逸。
著者は毎日新聞のインタビューで「この世代を書くにはコロナに触れない選択肢はなかった」と語っています。
そのとおりやと思う。みんないろんなことあったよね。
その中でこんなストーリーが現実でもあったんだろうなーと思うと胸が切なくなる。

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<はじめに>を読まないから。菅広文「京大中年」を読んで

<はじめに>を読まないから。菅広文「京大中年」を読んで

ロザン菅ちゃん大好きです。
なぜなら大学時代に似てると言われたから!

顔はそんなに似てないと思うけど、雰囲気とかかな?
いい線ついてた!自分でも納得。

以来なんか気になる存在。
ちちんぷいぷいの道案内も大好きでした!

そんな菅ちゃんの本。
「京大中年」読みました。

ええな~。よかった!
心に留めておきたい格言の嵐。

教科書の<はじめに>の部分を読まないから。

なぜ勉強しないといけないの

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報酬は金銭だけではない 黒田悠介著「ライフピボット 縦横無尽に未来を描く人生100年時代の転身術」を読んで

報酬は金銭だけではない 黒田悠介著「ライフピボット 縦横無尽に未来を描く人生100年時代の転身術」を読んで

8つの報酬

報酬と聞くとつい「金銭」が浮かびがちだがそれだけじゃない。
8つの報酬があると言います。

①スキルセット
 価値を提供するスキル。仕事を通じて蓄積する。
②人的ネットワーク
 新しい情報や機会を与えてくれる広く多様なネットワーク。信用、信頼。
③自己理解
 自分の嗜好性や価値観。仕事の結果や、感情、思考の動きから得やすい。
④ポジティブ感情
 楽しい、嬉しい、面白いといった感情。

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「ドミノin上海」早く読みたい!

「ドミノin上海」早く読みたい!

久しぶりに書きます!
最近ほんまに忙しすぎて書けてないのがストレス!
まとめたい本がいっぱい。

おもしろかったです!
2001年頃の作品なので、当時の時代感がありますが、それもまた興!
ハラハラして読めましたー!
続きが気になってほんの数分の隙間時間にも読んでました。

確かに、そうかも。いや絶対そうやわ。

恩田陸先生。
中学高校時代は大好きでしたが、しばらく読んでませんでした。
読むだけでじ

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宮島未奈著「成瀬は天下を取りにいく」を読んで

宮島未奈著「成瀬は天下を取りにいく」を読んで

なるぴょんー!

おれも頑張るわー!!
いろいろやってみよー!!

爽やかで、痛快!
青春を味わえました。

主人公の成瀬が凄いキャラクター。
憧れる。

200歳まで生きる。
大津にデパートをつくる。

「成瀬ならいけるよ!」って言ってあげたい。
成瀬なら叶えてしまう気がする。

思ったことをやる
やりたい事を口に出す。
挑戦する。

自分もそうありたいと、成瀬をみて思わされました。

そして、

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高瀬隼子著「おいしいごはんが食べられますように」を読んで

高瀬隼子著「おいしいごはんが食べられますように」を読んで

だまされた!
心がざわつくざわつく。
もっとあったかい話やおもてた!
だって平積みの隣「宙ごはん」やったもん。

「僕らのごはんは明日で待ってる」とか「ランチ酒」とか。
美味しそうなごはん出てきて食欲そそられる、はいはい流行ってるやつねーと思いきや。

これやったら隣に「コンビニ人間」置いとってー!

心の奥底

人が心の奥底で感じてることが言葉にされてて面白い。
「」付きのセリフの次の行には、真

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ゆとり世代に胸を張ろう。朝井リョウ著「時をかけるゆとり」

ゆとり世代に胸を張ろう。朝井リョウ著「時をかけるゆとり」

1991年生まれ。
ゆとり世代どまんなかである。

ちょっと前は、ゆとり世代はと言うと世間ではロクな言われ方をしてなかった。

超ネガキャン。
ぶっちゃけ当時ちょっと、あんまりだったでしょー!笑

おかげさまで、みんな詰め込み教育頑張ったのに、何か自分らだけゆとり教育受けちゃってすみません〜みたいな感情もなきにしもあらず。

最近はほとぼりが冷めたのか、世代間論争の主役はもっぱらZ世代。

僕たち

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「ナナメの夕暮れ」若林正恭

「ナナメの夕暮れ」若林正恭


大変勉強になりました!

僕も厭世的に物事を見てしまう事が多いので、反省。

ちょうど僕の中でも、そろそろそんな時期が終わりそうな予感がうすうすしてたとこで。

そうそう。31歳。
もう批判精神も似合わないよなー。

徐々に諦念にもシフトしつつある。
人だって組織だって制度だって、完全無欠なんてないもんな。

人生の良いタイミングで読めました。

これもすごい共感。

例えば、職場でめっちゃ信頼

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本屋大賞2023ノミネート10作品を読んだ感想・大賞予想

本屋大賞2023ノミネート10作品を読んだ感想・大賞予想

明日4/12wed.13時~本屋大賞発表!
ぎりぎりでノミネート全10作品読破できました。
ほんと全部おもろかった!

作品を読んだり、他の人の書評を読んだり。
ノミネート発表から3か月、とっても充実した時間でした!

著者、出版業界、書店、書店員さん、読書好きな人、noteに感想アップしてくれた人、みんなにお礼が言いたい。
ありがとう!!

読んだ順に、投稿をまとめます。
#真相をお話しします

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安壇美緒「ラブカは静かに弓を持つ」を読んで

安壇美緒「ラブカは静かに弓を持つ」を読んで

本屋大賞ノミネート10作品読破しましたー!
気持ちいい!

最後の作品も楽しかった。
久しぶりにメモることなく、何か学ぼうというテンションではなく、エンタメとして楽しみました。

良かったよー!

スパイ

スパイもの。
実際にあった事件に着想を得たようです。
着眼点すご。

憧れるなースパイ。
ほんの少しスパイ気分味わいました。

けど、僕には無理かなー。

僕は秘密とかすぐ言ってしまうタイプ。

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一穂ミチ「光のとこにいてね」を読んで

一穂ミチ「光のとこにいてね」を読んで

よい。よいよい。
ストーリーにすっごい引き込まれた。
のめりこめた。
「小説読んだーっ!」って気になりました。

青春の爽やかさあり、社会への問いかけあり、ミステリー要素あり。

恋愛小説とも青春小説とも分類しがたい。

でもしっかりと王道の小説。

ノミネート作品の読了9作目。
これこそ本屋大賞めっちゃあると思う!
(毎回言うてる)

果遠の強さ。すごいなー。
こうありたいと思わされる。
特に、

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「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」を読んで

「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」を読んで

ばっちばちにおもろかった!
サイコーでした。

こんな文章書けるようになりたいわ。

この本の中で言うたら、櫻井翔さんの話とコーヒーの売り子の話だいすき。
めっちゃわろた。
「目で見るタイプの点滴」のパワーワード。

noteでも読めます。
「編集」入った本もええけど、note版が好きやなー。
まあまあおもろくて笑った表現がちょいちょいカットされてる。
なんでやねん。
刺さらんかったんか。
わろて

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町田その子「宙ごはん」を読んで

町田その子「宙ごはん」を読んで

やっちゃんかっこよすぎる。

町田その子さん、初めて読んだ。
あったかいー。ええなー。

ちょっと重くてしんどなるとこもあるけど、読後感◎。
誰かのために、しっかりごはんをつくろう。

素晴らしい作品でした。

やっちゃん、かっこよすぎでした。

僕もそうありたい。
困ったひとがいれば助ける。
そして、いつでも助けることができるように、片手を空けておきたい。

花野さんの盆栽に例えたやっちゃん評も

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