中村将大
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映画『夜明けのすべて』感想メモ
話題になっている『夜明けのすべて』原作小説とあわせ映画もみてきました。原作と映画のちがい、さまざまあるけれど大枠の変化はなく、むしろ映画のほうが薄味かつ滋味ぶかい印象をうけました。
ここからは、いわゆるネタバレをふくみます。
『夜明けのすべて』主人公のふたり。藤沢さんはPMS、山添くんはパニック障害をかかえている。いかに自身とむきあうか。そのうえでまわりと接してゆくのか。そして、まわりはどう接し
デザイン教育のデザイン——3: デザイン基礎過程の考察と実践
「デザイン教育のデザイン」として、筆者が2009年から2021年まで携わった美術系専門学校4年制デザイン学科の教育プログラム、その設計プロセスについてこれまで三回にわたり記事を公開しました。想像以上に読んでいただいていること、とてもうれしくおもいます。
前回はそのデザイン教育プログラムの最終系を紹介しました。そのプログラムにおいて基礎過程を構築することが、ひとつの課題となったこともあわせてお話し
デザイン教育のデザイン——2: デザイン教育プログラムの設計と可視化
「デザイン教育のデザイン」として、筆者が2009年から2021年まで携わった美術系専門学校4年制デザイン学科の教育プログラム、その設計プロセスについてこれまで二回にわたり記事を公開しました。
前回はその基礎となるデザインの定義。またコミュニケーションデザインという学科の冠について検討し、またその要としてタイポグラフィ系授業を設定したことについて、お話をしています。
最終的なデザイン教育プログラ
デザイン教育のデザイン——1: デザインの定義をする
(続き)この美術専門学校に着任した2009年ごろ。当時のデザイン教育の状況を振り返ってみます。いわゆる大手美術大学出身のデザイナーは、それまでと変わらず活躍していました。一方、慶応義塾大学 湘南藤沢キャンパスや早稲田大学 文化構想学部など。いわゆる総合大学においてもデザイン領域と呼べるプログラムが実施され、そうした卒業生の活躍もかなり目立つようになりました。
またウェブデザイン——特にAdobe
デザイン教育のデザイン——はじめに
はじめに
2009年4月に新卒で入職し、その後、2021年3月までの11年間。東京都内にある美術専門学校の4年制デザイン学科教員を勤めました。ここでは授業を担当したり、非常勤講師の窓口をしたり、日々、学生の面倒をみたりすることが、その主な仕事でした。しかしこの11年をあらためて振り返り、筆者としてそこでもっとも印象に残っている仕事は、デザイン教育プログラムの設計と実施でした。
これは、いつの間
神楽岡久美さんのためのデザイン
現在開催中の展示会『わたしのからだは心になる?』。出展者 神楽岡久美さんに関するグラフィック・デザインを中村が担当しております。
今回、使用した活字書体はLinotype Didotと本明朝新小がなM、本明朝Bold、游築5号かな。また構成においては、作為的に罫線を活用すること、グリッド性を強調することを意識しています。
神楽岡さんの作品群のタイトルであり、そのステイトメントは「美的身体のメタ
中村将大『未然のこと』
この夏、40歳の節目をむかえるにあたり、この数年のあいだnoteやInstagramなどSNSに投稿していた雑文をオンデマンド印刷・製本のかたちにて、まとめることとしました。少部数限定ではありますが、ご希望のかたには頒布いたします|受付終了しました。ありがとうございます|
こうしてみれば、ぐだぐだと似たようなことばかり書いており、少々、恥ずかしくもあります。しかしその循環性のなか、自分なりに整理
『わたしのからだは心になる?』展|神楽岡久美さんが出展されています
『わたしのからだは心になる?』展
会期: 2023年8月30日 水曜日—11月19日 日曜日
平日11:00—21:00/土日祝 10:00—19:00 入場無料
会場: SusHi Tech Square(東京都千代田区丸の内3-8-3)
主催: 東京都
東京都主催の展示企画『わたしのからだは心になる?』展に、神楽岡久美さんが出展されます。今回、神楽岡さんの展示にかかわるグラフィックスのデザイ
グレン・グールド/タイポグラフィ
デザインのよみかた、ポッドキャスト最新回が更新されました。新年第一回目となる今回は「69回 講評会とグレン・グールド『ゴルドベルク変奏曲』の話」。中村の担当した授業課題をふりかえる内容となっています。
¶ この授業最終回は講評会の形式とし、ゲスト講師を4名お招きすることにしました。タイポグラフィ研究者の河野三男さん、作編曲家/サックス奏者の渡辺将也さん、ドラム奏者の伊原俊一さん、そしてデザインの