北アルプス高橋農園 園主のひとりごと

2020年春から長野県松川村で「北アルプス高橋農園」を営んでます。農園の様子、暮らしの…

北アルプス高橋農園 園主のひとりごと

2020年春から長野県松川村で「北アルプス高橋農園」を営んでます。農園の様子、暮らしのこと、地域おこし協力隊のこと、過去の旅の体験談など多岐に渡って好きなように書いてます。時間のある冬に投稿することが多く、最近は社会を農家目線で考察した内容が多いです。よろしくお願いします。

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記事一覧

つぶやき たまにする政治の話

最近冷めたこと。 政治の構造自体が歪んでいたこと。 支配について考えていた。 所有の概念が深く根付いている風潮が残る安曇野では、「人の田んぼの畦は基本歩いてはイ…

つぶやき ~自我のビッグバンと無限の孤独~

2年前に田んぼで、すべての境界線が溶けて「すべてはひとつだ」というビジョンを受け取って以来、自分の死生観が大きく変わってきて、それに伴い自分の中身が目まぐるしく…

マメまめ通信 vol.13 2024.春 北アルプス高橋農園通信

いつもありがとうございます。 昨年秋振りの通信になりました。 今までお客様向けに紙でお届けしていた農園通信はペーパーレス化などの理由から、vol.11よりネット上のここ…

愛を隠して、愛に気付けない ~思い出話~

同村内でいい物件が見つかったので、引っ越すことになり現在断捨離中。 数年前の自分のノートやら写真やらが出てくると、ペラペラと中身を読みだしてしまうタイプなもので…

義務的に観に行った「窓ぎわのトットちゃん」で号泣 感動&感動&感動

ハンカチなんて持ち歩かないから、俺の涙が源泉かけ流し。 in松本イオンシネマ 新年あけましておめでとうございます。 昨年は映画館で観た映画が6本!ということで、映画…

マメまめ通信 vol.12 北アルプス高橋農園通信 

今までお客様向けに紙でお届けしていた農園通信はペーパーレス化などの理由から、vol.11よりネット上のここで公開する形にしました。 お伝えしていくテーマは今まで同様に…

地域映画「まつもと日和」は視覚を使ったタイムマシン 昭和30年代のまつもとの日常へ

地域映画って言う映画のジャンル、初めて知りました。 2023年8月13日松本市民芸術館の小ホールで上映されたそれで、僕はタイムスリップ体験をする。 8mmフィルム その…

おじさんがひたすら自給自足する物語「土を喰らう十二ヵ月」を観た感想(農家目線)

ほぼ全編が長野県で撮影されたという事から、県内では話題作であった「土を喰らう十二ヵ月」 観てきました。(昨年11月の公開から時間が経ってしまいましたが。。。) …

マメまめ通信 vol.11 北アルプス高橋農園通信 

今までお客様向けに紙でお届けしていた農園通信はペーパーレス化などの理由から、このvol.11よりネット上のここで公開する形にしました。 お伝えしていくテーマは今まで同…

農家の長男なのに別の田舎に移住して新規就農した奴 北アルプス高橋農園 農園主の半生

平成のある日、青森県黒石市で米・りんご農家の長男として生まれた。 今は長野県北安曇郡松川村で2020年に新規就農し、2.5haで無農薬有機穀物を栽培。ゆくゆくは師匠の経営…

農閑期のお茶飲み話がマジでエキサイティング! ~理想の社会へ向かうには仕組みが先か、心が先か~

みんなの理想の社会ってどんなもの? って議論を差し置いて、社会活動している人が、もしかしたらほとんどなんじゃないだろうか。世間話からお互い感じ取ったふんわりとし…

狂った社会から距離を取って生きるには”力”が必要

最近ふと、あることに気が付いた。 「日本って天下統一済みじゃね?」 という事に。 3年も続いてきたコロナ禍も、ついに終わりが見えてきた。 報道を聞くと、塗り重ねら…

愛すべきクソ田舎「黒石」へ参勤交代 ~そこから見えた地域おこしのヒント~

地元へ帰る。 僕にとって年に1度の大きなイベントである。 田舎育ちの三兄弟の長男でありながら、別の田舎に移り住み好き勝手やっている僕ですが、一応「長男だから年に…

新規就農3年目、北アルプス高橋農園のリアル

明けまして2023年。おめでとうございます。 北アルプス高橋農園は開業3シーズン目を終え、園主の私は冬になると毎冬恒例の「すべてに感謝するモード」に入り、また「燃え…

この先の時代、人間は何を食べて生きていくべきか 〜人類の歴史はイネと共に〜

最近、ちまたでとある農法が流行っている。 道法(どうほう)さんが提唱しているから、そのまんま「道法スタイル」と言われているそうだ。 僕はまだ実践したことはないの…

参政党はヒーローか否か たまには政治の話

今、日本はいい国ですか? と聞かれたとすると、「あんまり良くないです」と僕は答えるだろう。 直近の農政はというと、農家潰しもいいところ。 「日本農業にとって明ら…

つぶやき たまにする政治の話

つぶやき たまにする政治の話

最近冷めたこと。
政治の構造自体が歪んでいたこと。

支配について考えていた。

所有の概念が深く根付いている風潮が残る安曇野では、「人の田んぼの畦は基本歩いてはイケナイ」という暗黙の常識がある。
近所の裏庭や田んぼに勝手に入って自分のフィールドとして遊ぶ幼少期を過ごした自分からすれば実にクエスチョンな概念である。
そんなくだらない所有の概念から派生して、支配とは。と考えこんでいた。
農繁期入って

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つぶやき ~自我のビッグバンと無限の孤独~

つぶやき ~自我のビッグバンと無限の孤独~

2年前に田んぼで、すべての境界線が溶けて「すべてはひとつだ」というビジョンを受け取って以来、自分の死生観が大きく変わってきて、それに伴い自分の中身が目まぐるしく変革している。

生と死、陰と陽、光と影。

ビッグバンが起きた直後、宇宙は光子(フォトン)で満たされた。
どうやら生命の始まりは光る粒子らしい。

自分の存在とはなにか

宇宙的、地球的、社会的、地域的、家族的、そして一匹の哺乳類としての

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マメまめ通信 vol.13 2024.春 北アルプス高橋農園通信

マメまめ通信 vol.13 2024.春 北アルプス高橋農園通信

いつもありがとうございます。
昨年秋振りの通信になりました。
今までお客様向けに紙でお届けしていた農園通信はペーパーレス化などの理由から、vol.11よりネット上のここで公開する形にしました。
お伝えしていくテーマは今まで同様に、農園の様子や思い・考えていること、農業界のニュースなどを掲載していきますので、当農園のお客様も、フォロワーの方も、たまたまアクセスされた方も、よかったらご一読ください。

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愛を隠して、愛に気付けない ~思い出話~

愛を隠して、愛に気付けない ~思い出話~

同村内でいい物件が見つかったので、引っ越すことになり現在断捨離中。

数年前の自分のノートやら写真やらが出てくると、ペラペラと中身を読みだしてしまうタイプなもので断捨離が進むのは遅いです。

掃除などの仕事を早く終わらせたがり妻は「そんなチンタラやってないで決断決断!」と急かしてくるのですが、僕は「こうして思い出に浸るの好きなんだよね」と、自分の義務教育時代の通信簿を熟読。

その当時自分が興味を

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義務的に観に行った「窓ぎわのトットちゃん」で号泣 感動&感動&感動

義務的に観に行った「窓ぎわのトットちゃん」で号泣 感動&感動&感動

ハンカチなんて持ち歩かないから、俺の涙が源泉かけ流し。
in松本イオンシネマ

新年あけましておめでとうございます。

昨年は映画館で観た映画が6本!ということで、映画館での映画鑑賞が趣味です!と、言えるのではないか。誰か、映画の話をしないかい?

ということで、今日は窓際のトットちゃんの話がしたい。

我が村、長野県松川村には「安曇野ちひろ美術館」「安曇野ちひろ公園」が在ります。

黒柳徹子さん

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マメまめ通信 vol.12 北アルプス高橋農園通信 

今までお客様向けに紙でお届けしていた農園通信はペーパーレス化などの理由から、vol.11よりネット上のここで公開する形にしました。
お伝えしていくテーマは今まで同様に、農園の様子や思い・考えていること、農業界のニュースなどを掲載していきますので、当農園のお客様も、フォロワーの方も、たまたまアクセスされた方も、よかったらご一読ください。

2023年の北アルプス高橋農園

こんにちは。マメまめ通信

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地域映画「まつもと日和」は視覚を使ったタイムマシン 昭和30年代のまつもとの日常へ

地域映画「まつもと日和」は視覚を使ったタイムマシン 昭和30年代のまつもとの日常へ

地域映画って言う映画のジャンル、初めて知りました。
2023年8月13日松本市民芸術館の小ホールで上映されたそれで、僕はタイムスリップ体験をする。

8mmフィルム

その存在すら知らない、平成生まれの僕。
どうやらそれは、昔のビデオカメラらしい。
どうやらそれは、フィルムに連続写真的に記録され、映写機という道具で再生するものらしい。そしてそのカメラに録音機能は無い。

監督の三好大輔さんは、市民

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おじさんがひたすら自給自足する物語「土を喰らう十二ヵ月」を観た感想(農家目線)

おじさんがひたすら自給自足する物語「土を喰らう十二ヵ月」を観た感想(農家目線)

ほぼ全編が長野県で撮影されたという事から、県内では話題作であった「土を喰らう十二ヵ月」
観てきました。(昨年11月の公開から時間が経ってしまいましたが。。。)

鑑賞直後ノートに走り書きした僕の感想を公開してみるとこんな感じ↓

なかなかに薄っぺらい感想だと、我ながら思う。
もしくはまだ言葉にできていないだけか。。。

「で、どんな映画だったの?」

と、帰宅早々妻に聞かれると、

「雪国の山荘に

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マメまめ通信 vol.11 北アルプス高橋農園通信 

マメまめ通信 vol.11 北アルプス高橋農園通信 

今までお客様向けに紙でお届けしていた農園通信はペーパーレス化などの理由から、このvol.11よりネット上のここで公開する形にしました。
お伝えしていくテーマは今まで同様に、農園の様子や思い・考えていること、農業界のニュースなどを掲載していきますので、当農園のお客様も、フォロワーの方も、たまたまアクセスされた方も、よかったらご一読ください。

暖かすぎ(?)な、春到来 耕作の規模が増えます

今年の

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農家の長男なのに別の田舎に移住して新規就農した奴 北アルプス高橋農園 農園主の半生

農家の長男なのに別の田舎に移住して新規就農した奴 北アルプス高橋農園 農園主の半生

平成のある日、青森県黒石市で米・りんご農家の長男として生まれた。
今は長野県北安曇郡松川村で2020年に新規就農し、2.5haで無農薬有機穀物を栽培。ゆくゆくは師匠の経営も引き継ぐ予定になっている。

この事実を語ると、田舎の人ほど驚きの表情を浮かべる。
まぁ無理もない。農家に生まれたのに、別の田舎で農家をやるなんて奴、僕自身聞いたことも見たことも無いのだから。
青森で育ってから今までのその間、い

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農閑期のお茶飲み話がマジでエキサイティング! ~理想の社会へ向かうには仕組みが先か、心が先か~

農閑期のお茶飲み話がマジでエキサイティング! ~理想の社会へ向かうには仕組みが先か、心が先か~

みんなの理想の社会ってどんなもの?
って議論を差し置いて、社会活動している人が、もしかしたらほとんどなんじゃないだろうか。世間話からお互い感じ取ったふんわりとした共通認識を基に、ふんわりした活動をしていないだろうか。
その果てに、解決したかった課題は根本から解決されるのか?

どうも。そろそろ”ふんわり”を卒業したい高橋です。
安曇野に移住して6年。友達作りがあまり得意でない僕にも、じわじわと友達

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狂った社会から距離を取って生きるには”力”が必要

狂った社会から距離を取って生きるには”力”が必要

最近ふと、あることに気が付いた。

「日本って天下統一済みじゃね?」

という事に。

3年も続いてきたコロナ禍も、ついに終わりが見えてきた。
報道を聞くと、塗り重ねられた感染対策のひとつひとつが解かれていくようだ。

一連の感染対策と民衆の動きや心理の流れを振り返ってみた時に、ふと「日本って天下統一済みじゃね?」ってことに気づく。

廃藩置県以前の日本を想像してみて欲しい。

"藩”(県)という

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愛すべきクソ田舎「黒石」へ参勤交代 ~そこから見えた地域おこしのヒント~

愛すべきクソ田舎「黒石」へ参勤交代 ~そこから見えた地域おこしのヒント~

地元へ帰る。

僕にとって年に1度の大きなイベントである。

田舎育ちの三兄弟の長男でありながら、別の田舎に移り住み好き勝手やっている僕ですが、一応「長男だから年に一回は実家の様子を把握しておかなきゃな」という義務感を持っていて、義務的に冬は里帰りしてます。
自分の中では「勝手に参勤交代制度」と呼んでいます(笑)

そんな今回の里帰りは、トラブルから始まりました。

長野からの出発日に親父から電話

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新規就農3年目、北アルプス高橋農園のリアル

新規就農3年目、北アルプス高橋農園のリアル

明けまして2023年。おめでとうございます。

北アルプス高橋農園は開業3シーズン目を終え、園主の私は冬になると毎冬恒例の「すべてに感謝するモード」に入り、また「燃え尽きて燃えカス状態」になっております。

仕事はやる気が起きず、ダラダラと時間が過ぎていっているようだが、こんな過ごし方も冬だからこそ。ダラダラも楽しみたい。

とか呑気なことを言っているが、就農3年目を終え経営を振り返ってみると、年

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この先の時代、人間は何を食べて生きていくべきか 〜人類の歴史はイネと共に〜

この先の時代、人間は何を食べて生きていくべきか 〜人類の歴史はイネと共に〜

最近、ちまたでとある農法が流行っている。

道法(どうほう)さんが提唱しているから、そのまんま「道法スタイル」と言われているそうだ。

僕はまだ実践したことはないのだけど、聞いた話だとその理論は興味深くて、「植物は直立状態だと引力の作用でホルモンがよく働く」みたいな話だそうだ。

地を這うようにツルを伸ばすサツマイモだろうが、なんだろうが、地面に直角に挿した支柱に葉茎を縛り付けて、惑星の引力を利用

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参政党はヒーローか否か たまには政治の話

参政党はヒーローか否か たまには政治の話

今、日本はいい国ですか?

と聞かれたとすると、「あんまり良くないです」と僕は答えるだろう。

直近の農政はというと、農家潰しもいいところ。

「日本農業にとって明らかにマイナスじゃないか!」という政策ばかり打ってくる。

お陰様で日本農業の大黒柱である、米を作る農家は続々と潰れている。

この悪政が続いていったとしたら、その中で生き残って農業経営している自分はいるのだろうか??

本当に勘弁して

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