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秋本 佑(Tasuku Akimoto)
2019年5月19日 23:50
「近いうちに週末本屋を開けたら…」そう思ってからこの方、加速度的に手元の本の点数が増えている気がする。それはさておき、最近「どうやって本を選んでいるのか」、そして「本を読んでいるときには何を考えているのか」ということを立て続けに人から聞かれたので、自分用のメモも兼ねて少し書いておきたい。①どうやって選ぶか結論から先に言ってしまえば、「直感」である。だが、そう言ってしまっては元も子もない
2018年12月16日 23:35
今住んでいる部屋を選ぶときに最重要視したのは、「部屋が複数あること」だった。その前に借りていた部屋の間取りは、由緒正しき1K。初めての独り暮らしだったので特に深くは考えずに借りたのだが、そのうちにだんだんと窮屈になってきた。この「窮屈」というのには、物理的・心理的の2つの側面があった。まず、私は持ち物が多い。デザインに関しては余白を愛する人間なのに、こと自分が生活する空間となると物に囲まれ
2018年9月16日 23:48
間違いなく本が好きだ。でもある頃から、ちょっと読んではまた面白そうな本を買ってきてそっちを読み、それもちょっと読んでまた次に…という、浮ついた読み方をしてきたので、腰を据えて読むということができていなかった。そんな状況なので、おすすめの本をご紹介しようと思ってもなかなか踏み切れず、ましてや書評など…という思いで過ごしてきたのだった。だけど最近、新しいことに気づかされた。それは、「読んでいる
2018年8月22日 23:30
風邪をひいて、一日寝込んでいた。寝床の上でゴロゴロしていると、つい昔のことを思い出す。確かあれは小学生の頃だったか。やはりこんなふうに風邪をひいて、学校を休んで寝ていた。当時住んでいた家の寝床の脇には本棚があって(今の住まいもそうなのだが)、寝ているしかすることのなかった私はそこに差してあった本を手に取った。トールキンの『指輪物語』。訳者は瀬田貞二氏。今でこそ文庫になっているが、我が家にあっ
2018年7月26日 23:30
各人の本棚は、その人そのもの。100の言葉で自己紹介するよりも、蔵書一覧を交換すればある程度、互いの価値観・考えは分かる気がする。---------------------------------------------思えばずっと、人に本を薦めるのが苦手だった。たぶんそれは、今まで「何かお薦めの本ない?」と聞いてきてくれる人が普段あまり本を読まないタイプの人が多く、さらに、求められてい
2018年6月27日 23:13
「ナチスに興味がある」などと言ったら、人間性を疑われるだろうか。いや、思想的にはまったく相容れないし、ネオナチなどでもない。あくまで、「研究対象として」興味があるのだ。「ナチス/ヒトラー=悪」と言い切ってしまうことは簡単だ。たぶん小さな子でも知っている。だが、それだけではいけないのだろうと感じる。「ナチス/ヒトラー」を「悪」と判断するためには、「ナチスの何が悪なのか」、「なぜナチ党は『民主
2018年6月20日 23:18
旅の準備は、着替えや携帯電話の充電器をカバンに詰めるだけではない。どんな本を旅のお供にするかを決めるのも、大事な準備だ。これまでは、積ん読になってしまっているハードカバーの本を家から持っていくことが多かった。意外と着替えというものはかさばるので、多少重くなっても変わらないや、という発想だ。それがここ最近、出発する駅や空港の書店で、出発当日に買うようになった。きっかけはおそらく、ある時家か
2018年6月4日 21:43
自分が高校生だった時のことを思い出してみると、世界史の授業ではいわゆる「現代史」をほとんど扱わなかった。古代から始まり、せいぜいが第二次世界大戦終結後くらいまでだったような。授業時間で考えても、最後のおまけ程度のものだった。(今からすれば愚かしいことなのだが)当時の私は、科目としての世界史は決して嫌いではなかったが、あまり有機的なものとして捉えていなかったように思う。まあ、順番に覚えていけば
2018年5月28日 23:25
今更ながら、少々自分のことを。高校1年生だった2004年、現代文の授業の課題図書で、講談社現代新書に収められている鷲田清一著『じぶん・この不思議な存在』(1996年初版発行)を読んだ。当時は講談社現代新書の装幀がリニューアルされる前だったので、杉浦康平デザインのモダンなカバーを身にまとっていた。平たく言えば、「一番近くにいる『じぶん』だが、私は『じぶん』を見ることはできず、他者を通じて
2018年5月25日 21:34
本が好きだ。読むのも好きだが、それだけではない。眺めるのも、手で触るのも、内容について語り合うのも、そして(書籍の編集はしたことはないが)きっと作るのも好きだ。そして何より、買うのが好きだ。書店に行って、何を探すわけでもなく、ブラブラと歩き回るのは至福の時間。今より時間があった頃はよく、紀伊國屋書店の新宿本店に行き、一番上の階まで昇って、各フロアを一周しながら階段で降りてきたものだ。