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#15 がらんどうライター
「あなたなんか、空っぽのがらんどうよ!」
映画『八日目の蝉』に出てくるセリフだ。
作中では子供が産めなくなった夫の愛人に対して妻が吐く言葉なのだが、私は自身にこの言葉をよく投げかけている。
「ライターとしての肩書がない」
私の空っぽにあたる部分はコレだ。
2年前に稼げるブロガーになりたいと意気込んで、ノートパソコンをメルカリで15,000円で購入。しかし3ヶ月ほどでアフェリエイトブログは
#14 ルックス重視の代償
「ねえ、店長って馬鹿なの?」
それまで温厚だと思っていた男性上司に言われた言葉だ。それは冗談めいた口調ではなく、マジなトーンだった。
当時私は24歳で、赤文字系アパレルブランドの店長に就任し、売り上げもなかなか好調。正直「私ってできる人間じゃーん」なんて、ちょっと浮かれていたときだった。
上司の逆鱗に触れたのは、私のアルバイト採用の結果についてだった。
私の店の売上が好調だったので、本部から1
#8 おイモ店長 その②
「憧れのファッションブランドのMDになってやる!」
自分が物心ついて初めて掲げた将来の夢・・・いや当時は「なれる」と思っていたので『夢』ではなく、『目標』だった。
そしてそれは、アルバイトとして初出勤した、わずか数分でバツを付けられた。いや、正確には「バツを付けられたように感じた」が正しい。
モデル並みのルックスの持ち主であるK店長からダイエットを指南された私は、この日から1日のうち8時間以