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セントビンセント日記

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カリブ海はセントビンセントでの日々のブログ。青年海外協力隊(JICA海外協力隊)2019‐2021 として駆け抜けた2年間で見聞きして考えたことをつらつらと。南国の風を添えて。 … もっと読む
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#カリブ

協力隊トークライブで話したこと(たぶんこれが最終報告になるんだろうな)

協力隊トークライブで話したこと(たぶんこれが最終報告になるんだろうな)

先週行われたJICA関西主催の協力隊トークライブでぼくが話したことを例によって、noteで文字起こし的に置いておきます。(思い出しながらなので当日とは多少違ったことを書いてます)

Microsoft Teamsを使ってやったのですが、画面にカメラオンの人が見えず、反応が探れなくて自分の話がウケてるのか、スベってるのかわからないのがしんどかったですが、その前に行われたリハーサルで、JICAの推進員

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少しずつですが、続々と青年海外協力隊の再派遣が進んでますね:セントビンセント最新情報を添えて

少しずつですが、続々と青年海外協力隊の再派遣が進んでますね:セントビンセント最新情報を添えて

先月に自分のJICAとの2年間の契約が終わったのもあって、ぜんぜんニュースを追ってなかったんだけど、協力隊の再派遣情報が1/29に更新されていて公開されました。

詳しくは上記リンク先の公式情報を参照してほしいんだけど、カンボジア、ケニア、セルビア、タイ、中国、ベトナム、ラオスが既に再渡航済みでなにも問題がなければ新しい隊員も現地入りする、というのは知っていたんだけど、新たに以下の国で再渡航が決ま

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苦節4カ月、マルコムようやく車が届く

苦節4カ月、マルコムようやく車が届く

大きなコンテナ船が港に入った翌日、帰宅して、いつもように港を眺めていたマルコム(大家)が「良いニュースがあるんがよ、Yuki」とにこやかに言った。

待ちに待った車が来たのかと思った。

「ついに車が来たの?」

マ「いや、違う。...それはまた別の話だ」

外した。そしてその話題は地雷だった。このあと、ぼくはまたしても1時間ほどバルコニーで彼の愚痴を聞くことになる。早くシャワーを浴びたいのに。

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ハリケーンに備えて衛星電話のテストをしたんだけどね

ハリケーンに備えて衛星電話のテストをしたんだけどね

他の国の人の隊員の事情は知らないけれど、ここセントビンセントにはJICA事務所がないから、有事の際の連絡手段として衛星電話を支給されている。

この国で有事の際というのはテロやクーデターではなく、この前もちょっとふれたハリケーン。

ハリケーンで電線がダメになってしまえば、Wi-Fiは使えないし、電波塔がやられればスマホのキャリアのデータ通信も使えなくなる。絶海の孤島と化す。

そんなときでも適宜

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カリブでもアマゾンUSが利用できるんだが…

カリブでもアマゾンUSが利用できるんだが…

カリブに来て間もない頃、こっちでもアマゾンUSで買い物できるんだよと言われた。

フロリダで仮の住所を登録してそこから週何便かこのあたりに届けてくれる業者があるらしい。その運賃もサイズによるけれど、たかだか1,000円そこらでそこまで高くないという。

セントルシアの先輩隊員から聞いた話だ。

それは良いニュースだ。

こっちで売ってるもの、例えばガジェットなんていうのは皆無に等しいし、あったとし

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日本に行きたい!途上国からのALTは注目されている

日本に行きたい!途上国からのALTは注目されている

ALTというはアシスタント・ラングイッチ・ティーチャーの略で、簡単にいうとネイティブの英語の先生。

これが、母語・公用語が英語の国の途上国の間で注目を集めているらしい。

出稼ぎ労働者として注目されているようだ。

出稼ぎ労働者が途上国支援にとって一番有効なんだという論を数年前に読んだことがある。

上記の本によると、途上国にお金を直接渡すと、上からどんどん謎の手数料で引かれていって、ほんとに必

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カリブはとにかくお金がかかって仕方ない。コスパが悪い

カリブはとにかくお金がかかって仕方ない。コスパが悪い

定期的にちょっと良いものが食べたくなる。

ちょっと良いもの、と言っても日本でいうところのごくごく普通の、ちょっと洒落たカフェでランチするレベルのものだけれど。

東京にいたときは100%外食で、こっちに来てからはほぼ100%自炊。

故にレパートリーが少ないし、新たにレパートリーを増やそうと積極的に料理プランを練るほど料理好きじゃない。悲しいけどね。そんなに料理に自分の脳のCPU使いたくないと思

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国の功労者の葬儀に行ってきた

国の功労者の葬儀に行ってきた

グロリア・バレンタインという女性の葬儀に参列してきた。

ひょっとしたら、向こうはぼくの存在を認識していたのかもしれないけれど、面識はない。少なくとも、ぼくはまったく知らない人。

新聞記事によると、彼女は本物の愛国者だったようだ。

ネットボールを始めとする、国のスポーツ振興を推し進めたのが最も大きな功績らしい。初の女性首相まであと一歩のところまでいったとも言われている。

なぜ、ぼくがそんな人

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台湾の大統領のカリブ訪問とサーカス講演

台湾の大統領のカリブ訪問とサーカス講演

台湾の蔡英文大統領がセントビンセントにやってきた。カリブ地域を順に訪問している。

アメリカ経由で外交関係にあるカリブ4か国への訪問になっているようだけど、今回の経由地のNYで外交活動が事実上認められたようだ。

台湾を中国の一部とする「1つの中国」を押す中国の意向で台湾はアメリカでの政治活動は制限されているし、されてきた。NYの国連本部も台湾パスポートでは見学できない。

そんな中での事実上の外

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こりゃあ三びきのこぶたの家並みに屋根が飛びそうだぜ

こりゃあ三びきのこぶたの家並みに屋根が飛びそうだぜ

若いカナダ人夫妻の住む新居ができてきた。

柱がいくらか心許なく感じるのは、きっと気のせいだろう。ちゃんとコンクリートを流し込んで柱を作っていたし。壁はブロック塀だけれど、きっとどこの家もそうなんだと思う。そこから表に漆喰を塗ったりタイルを貼ったりするのだろう。

それよりも、だ。

ぼくが気になったのは屋根。

木をブロックなのか、セメントなのかはわからないけれど、隙間にはめ込んで固めている。

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結局、どこの人も似たような悩みを抱えてる気がしてきた

結局、どこの人も似たような悩みを抱えてる気がしてきた

「息子の自由研究のテーマ、なにか良いアイデアはない?」

ファビーナがぼくに尋ねた。あまりにも突拍子もないことだったから、それをscience projectと聞き取れず、sion (土地の名前)projectと勘違いして、またなにかイベントがあるのかと思った。

よくよく聞くと、夏休みの自由研究なにをするのか悩んでいるのだという。

たしか彼女の息子、ジェイは13歳くらい。日本でいうところの中学

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普通に始まった日常と昨晩の残り香

普通に始まった日常と昨晩の残り香

カーニバル明けの平日は、それまでの喧騒がウソのように普通の朝だった。出勤する人たち、渋滞するメインロード、開店準備する人たち…寸分違わずいつも通り。

昨晩はそこら中に散乱していたゴミもあらかた片付いていた。清掃業者が夜の内にせっせと片付けをしていたのが功を奏したんだろう。なんでも先延ばしにしたがるこの国でこれは相当珍しいことだと思う。カーニバルにはそうさせる、なんとしてもカーニバルの文句を言わせ

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カリブ、それぞれのレイシズム

カリブ、それぞれのレイシズム

Fuck you! small dick chink!! (ばーか、短小中国人!)※Chinkは中国人の蔑称

ある日、見知らぬ女性からSNSでそんなメッセージが届いた。

身に覚えがなさすぎて、ぽかーんとしてしまった。そりゃ黒人のそれに比べれば、ぼくらアジア人はね…とも思った。

そもそもぼく、この国で誰ともそんな関係になってないんだけどな。し…心外だ。

そもそもほんとに知らないアカウントから

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カーニバル!カーニバル!カーニバル!

カーニバル!カーニバル!カーニバル!

さぁ、カーニバル本番!

男もすなるカーニバルといふものを俺もみてみむとするなり。

前回のキッズカーニバルの経験から、照りつける日差しの下、長時間ストリートでカーニバルを眺めるのは体力的にしんどいと思ったので、審査会場であるビクトリアパークで見てみることにした。

ステージの上でどんな演技を披露するんだろうと思っていたのだけど、統率や調和のとれたダンスというものは存在しなかった。ただステージの上

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