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この複雑で混沌とした世界の隅で寒さに震える
国家という虚構や物語ではなく、個人の苦しみに目を向けよ、とユダヤ人の歴史学者は述べていたし、世界を理解するには、政治や経済、防衛、地政学といった大きな「こと」のみならず、小さな人たちにも心を寄せなければ、とロシアの作家は静かに語っていた。
そんなことをつらつらと思い出しながら、私は、信頼するZehoriteから届いたメールを読んでいた。彼女は某企業で人事部門のVPを務めている。心配して心配し
ある詩人とマギンティ夫人
今、何十年かぶりにアガサ・クリスティのミステリを読んでいるのだけど、これには理由があって、先日たまたま『荒地の恋』という映画?ドラマ?を観たからなのである。
なんとなくAmazonプライムを開くと目についたので、再生してみた。なんの予備知識もなく、出演している俳優にも興味がなく(女優は見てすぐに鈴木京香さんだとわかったのだが、主人公の男性は最後の方まで誰か分からなかった…とよえつであった)、
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オフショア、北風が強くて寒々しい朝。
ホワイトのタートルネックニットにホワイトのワイドパンツにアウターは何にしようか、スキンカラーのロングコートはやめて、グレージュのフェイクファージャケットにした。今日みたいな冬空にぴったりだ。パンツの下にこっそりタイツを履いてきたのも正解だった。寒風をものともせず高い空を見上げる。
年末、元報道カメラマンだったカナダ人と二週間ほど一緒に過ごした。カナダ国籍