PinguBanana
記事一覧
【週末投稿】つれづれ有用植物#238(セリ科シシウド属:エゾニュウ)
山地や川岸の草地などを散策すると、突如として白い花を咲かせた巨大なセリ科の植物の群生に出逢うことがある。北海道や中部地方以北に生育する大形の在来の多年草だ。
高さ約3 mにもなり、茎は赤紫色で太く,中空,直径5-6 cmになり,直立して上部で分枝するのが特徴。7月から8月が花期で、茎先の大型の複散形花序に白色の小さな花を多数つけますので、セリ科の植物であることが容易に分かります。
しかしセリ科
【週末投稿】つれづれ有用植物#237(サクラソウ科サクラソウ属:キバナノクリンザクラ)
今回はキバナノクリンザクラ(黄花九輪桜)をご紹介しましょう。
ヨーロッパから西アジア・シベリア南部に分布する耐寒性多年草です。
植物の命名は、時々根拠なく「感覚で付けられる」事があり、後から誤解を与えてしまう事があります。和名は残念ながらその類になります。
花が九輪に見立てて命名されましたが、花序が輪生こそするものの、段を作って咲くことが無いからです。
園芸店などではプリムラ・べリスで流通して
【週末投稿】つれづれ有用植物#235(クワ科パンノキ属:パラミツ/コパラミツ)
輸入ショップコーナーなどで、シロップ煮缶詰、チップスや乾燥果実として「Jackfruit(ジャックフルーツ)」という名前で見かけた方がいるかもしれない。日本ではパラミツ(波羅蜜)と呼ばれ、東南アジア、南アジア、アフリカ、ブラジル等で果樹などとして栽培されている。日本では生の実を売っている所は極めて稀なので、あまり知られていない熱帯果樹だ。
以前ボランティアで熱帯性気候であるフィリピンの村を歩いて
【週末投稿】つれづれ有用植物#234(キク科ツワブキ属:ツワブキ)
海沿いの草原や崖、林の縁に見られる常緑の多年草です。
葉は革質でつやがあり、草姿はフキを小型にしたような形です。
フキの葉柄には穴が空いていますが、ツワブキにはこの穴がありません。
常緑性で花の少ない晩秋から初冬に開花するので、観賞用に栽培され庭などに植えられているご家庭もありますから、界隈で身近に見られるかもしれません。
江戸時代から愛好家らにより品種改良が行われ、数多くの品種が作り出た古典
【週末投稿】つれづれ有用植物#233(イラクサ科:イラクサ/カラムシ)
山地の林縁や林内、道端や石垣などの湿った場所に、1m前後になるハート型の葉を見かける事がある。イラクサ科の植物かもしれない。
今では雑草扱いされ多くの方が、まさか「有用植物」とは思わないだろう。
食べたり、ハーブティーで楽しんだり、繊維を取って利用する事ができ、これらが分布していた地域で、古くから人々に利用されてきました。
イラクサやカラムシは慣れてくれば違いが分かってきますが、初めは難しいか
【週末投稿】つれづれ有用植物#232(クラサキ科キュウリグサ属:キュウリグサ)
新芽を一斉に出す時期の前の、地面がよく見える冬頃に規則正しくかわいらしく地面にロゼット状でひっそりと冬越ししている植物がある。
上記写真根の様に根元の葉はスプーン形で規則正しく並んでいる。
個体によってはもっと葉の数が多く幾何学的に美しい。
キュウリグサ(胡瓜草)と呼ばれる越年生2年草です。
葉を揉むと、キュウリの様な匂いがする事から命名されたそうです。
同じ科で有名な植物には、ハーブにも利用
【週末投稿】つれづれ有用植物#231(キク科ハハコグサ属:ハハコグサ)
春になると、細いへら型の葉で全体が白い綿毛に包まれて白っぽく見える草を見かける事がある。越冬性の2年草の草だ。
中国からインドシナ、マレーシア、インドにまで分布し、日本では北海道から九州にかけて全国に見られます。
春になると、茎を伸ばして4月~6月頃に茎の先端に小さな頭状花序を散房状につけ、黄色い花が密に集まって多数咲かせます。
ここまでくると、ハハコグサを知っている人なら「あ~、あそこに生えて
【週末投稿】つれづれ有用植物#230(アカテツ科オオミヤカテツ属:カニステル)
日本の果物売り場では、見かける事がまずありえない程珍しい果物です。
果実はエッグフルーツ、クダモノタマゴとも呼ばれます。
果実は甘く、粉質で水分が少なく、ゆで卵の黄身や蒸し芋のようなほくほくした食感があります。
10mほどに成長する小高木の常緑樹です。
緑白色の花を咲かせ、7cmほどの長さの黄色がかったオレンジ色の果実を実らせます。
一般的なフルーツの芳香や酸味、ジューシーさがなく、食べると口
【週末投稿】つれづれ有用植物#229(ヒガンバナ科ネギ属:ノビル)
人里の手の入った土地に生える、野生のネギとして有名なのが今回ご紹介するノビルです。ノビルは東アジアに広く分布しており、日本では北海道から沖縄までの山野、土手、道端、畦道や堤防上などで、比較的日当たりの良い丈の低い草が生えているところによく自生している多年草です。
ネギ科だけあって、全体の姿や臭いは小ネギやニラに似ています。
春の代表的な山菜の一つで、古来から薬草としても用いられてきたそうで、滋養
【週末投稿】つれづれ有用植物#228(アブラナ科タネツケバナ属:タネツケバナ)
晩秋になり野草たちが枯れ始める頃、小さな野草たちのなかには冬の間に広げた葉で光合成を行い、エネルギーを少しづつ根にため込みます。
こよみ上春になるまだ寒い頃に他の野草が繁茂するより先駆けて、一気に蓄えた栄養を使って茎を伸ばし開花し、種を作る戦略をもつ植物があります。
その一つがタネツケバナです。
冬越しをする野草たちの多くは、ロゼットという形状で地面にぺったりを葉を這わせる方法を採り、霜による凍
【週末投稿】つれづれ有用植物#227(キク科ヤブタビラコ属:コオニタビラコ)
白梅が咲くころ、ナノハナ類や日本タンポポが咲く前に、人里の各地に小さな黄色い花を咲かせる植物達が現れる。
タビラコと言われる植物達です。本州、四国、九州に広く分布し湿地を好みます。朝鮮半島や中国、日本を原産地としています。
日本では「小鬼田平子」と記載し、中国名は「稻槎菜」になります。
春の兆しが見え隠れする頃、人々が食べるものを求めて探し当てた植物なのでしょう。各原産地とされている所では地上部
【週末投稿】つれづれ有用植物#226(バラ科サンザシ属:サンザシ)
中国やヨーロッパが原産で 3m くらいまで成長する落葉低木です。
赤い実がたくさんなり、その実は甘酸っぱく爽やかな味わいなことから、お酒やドライフルーツ、お菓子の原料、生薬として幅広く使われています。
きれいな赤い実をたくさん付けるので、日本では古くから観賞用として盆栽などに使われてきました。
花期は 4月から5月にかけて、新葉と共に枝先に白い5花弁の花を咲かせます。独特な爽快な甘い香りがす
【週末投稿】つれづれ有用植物#225(クワ科イチジク属:アイギョクシ)
日本では未だ馴染みが薄いと思いますが、「台湾ゼリー」、「オーギョーチ」と言えば知る人ぞ知る、黄金色に輝く上品な見栄えとプルプルの食感が魅力的なスウィーツがあります。
台湾ではレモンシロップに浸して食べるのが一般的で、甘酸っぱいレモンの風味が爽やかな、特に暑い夏の時期に恋しくなる一品で、夜市の屋台で、巨大な金属製の鍋に、大量のシロップに浮かべて売られ、「仙草ゼリー」「亀ゼリー」と並ぶ「3大ゼリー」
【週末投稿】つれづれ有用植物#224(センダン科センダン属:センダン)
原産地のミマラヤ山麓のほかに、中国・台湾・朝鮮半島南部および日本などの乾燥した熱帯から温帯域に分布し、20mくらいにまで成長する落葉高木です。日本では、伊豆諸島、四国、九州、沖縄の海岸近くや森林辺縁に多く自生する分布していますが、宮城県以南であれば植栽はできる様です。
日向であれば土質を問わず丈夫に育ち、花や実をつけます。
庭木や公園、寺院、街路樹にも植えられ、薬傷植物の一つとしても知られていま
【週末投稿】つれづれ有用植物#223(ウリ科ツルレイシ属:ナンバンカラスウリ)
日本では見かけないツル性の植物です。
雄雌異株で中国南部からオーストラリア北東部、タイ王国、ラオス、ミャンマー、カンボジア、ベトナムに分布します。別名はモクベツシ(木鼈子)。またベトナム語の名称からガック(Gac Fruites)と呼ばれています。
果実は普通長さ13 cm、直径10 cmほどの球形から楕円形となります。
熟した果実の表面は暗橙色で短い刺におおわれ、内部の仮種皮は暗赤色です。収穫