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読書

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【積んでた読紹介】未読の悪魔を乗り越えて

【積んでた読紹介】未読の悪魔を乗り越えて

文庫本は何冊積んだら倒れるか。

積んだことはない。いや、めっちゃ積んでるんだけど検証を目的に本を積んだことはない。
じゃあなんなのかと聞かれたら、本のタイトルである。本の雑誌社で出版されたこちらは、本に関わる様々な「気になる」を徹底検証しまとめたもので、わたしは帯にあった『ジャン・バルジャンはいつまで出てこないのか』云々を見て買おうと決めた。
ちょうど(いつまでビヤンブニュ司教の話しとんねん……

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衝動買い道中膝栗毛〜第2回タイトル買い選手権〜

衝動買い道中膝栗毛〜第2回タイトル買い選手権〜

むかーし、『読書コンサルタント』みたいな人にSNSで絡まれたことがある。「失敗しない本選び!」とか言ってるビジネス書みたいに上から目線の人で、「へぇ、見解の相違ですね」と鼻白んで縁を切った。
ハズレを引いて「これ合わねぇわぁ」と思いながらも読み切ったり、読み切れずに積むのも私にとっては本選びの一興なのである。失敗しない本選びとか余計なお世話だ。
そんな私もかつてはそれなりにおっかなびっくり本を選ん

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拝啓、蜜の壺より

拝啓、蜜の壺より

やばい。
のっけからボキャブラリーもクソもないご挨拶となってしまったが、久しぶりに胸が高鳴っている。

新たな推し作家を開拓したかもしれない

趣味・読書(ただし小説に限る)という俗物的文化的な人間には死活問題である。かつては伊坂幸太郎に始まり、シェイクスピア、本多孝好、伊与原新。筆致に惚れ込んで作家ローラー作戦を決行、著作をほとんど制覇した作家たちだ。堂場瞬一は恐ろしく筆が早いので全制覇は諦めま

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【火アリの方】国名シリーズをさくっと紹介してみた

【火アリの方】国名シリーズをさくっと紹介してみた

「オランダの首都ってどこだっけ」
「あー、あそこだよ。あの……」
「待って。自分で考える。ヒントちょうだい」
「ヒントねぇ。『ア』で始まる7文字」
「ア……ア……あ、アルゼンチン!」
南米か。かつて一世を風靡した有名なツッコミが脳裏に浮かんだ。そもそもアルゼンチンって6文字じゃねぇか。

賢い読者の皆様はご存知であろうが、答えは『アムステルダム』です。日本という島の外にはろくに出たこともないくせに

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【メンヘラ】自己肯定感を破壊してくる小説選んでみた【集まれ】

【メンヘラ】自己肯定感を破壊してくる小説選んでみた【集まれ】

七夕の夜に祈ったのは、『世界平和』だった。

残念ながら影法師はそんなに性格がよくない。祈ったのはとあるプロ野球選手であった。中継ぎから先発転向したルーキーは、ここまで4先発4勝と想定外の活躍を見せている。神様からすれば、先発して勝つことこそが世界平和への近道だと思ってるのかもしれない。
……というのは置いておいて、チームの優勝やら個人の成績ではなく世界平和を祈っちゃうふてぶてしさは単純に羨ましい

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風と共に走りぬ

風と共に走りぬ

100回以上読み返した小説がある。
装丁は擦り切れた部分をセロテープでせっせと補強し、表紙は手垢で黒ずんでいる。保存用観賞用布教用自慢用に4冊持っているから、1冊は思い切り読み潰すぐらいでいい。最近は再読する頻度も減ったが、それでも年末から年明けにかけては毎年何度か読み返していた。
ありきたりに言ってしまえばわたしの人生のバイブル。好きな部分はそらで言えるし、読む度に違う部分に共感して感銘を受ける

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「投げ銭」で得られる達成感の大きさを、ぜひ伝えたくて

「投げ銭」で得られる達成感の大きさを、ぜひ伝えたくて

2月の初頭に「投げ銭よろしくお願いします!」と厚かましくも宣言して以降、ありがたいことに複数の方から記事の購入、そしてサポートを賜ることができた。本当に感謝しかありません。

中でもうれしかったのは、先日の「共同通信杯のコツ」を読んでいただいた方からのサポート。500円のご送金と、以下のようなメッセージを頂戴しました。

ちょっと、こんなのめちゃくちゃうれしいんですけど。文脈からもきっと普段から読

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衝動買い見聞録〜神タイトルを探せ〜

衝動買い見聞録〜神タイトルを探せ〜

23歳前後の女には、そこそこの割合で高校前後に『林遣都ゾッコン期』がある。
「そこそこ」「前後」というふわっとした表現でおわかりであろう。

当社比です。

出会いはたしか『バッテリー』だったはずで、結局一番気に入ったのは『荒川アンダーザブリッジ』だった。小栗旬と山田孝之の顔を緑と黄色で塗りたくる制作陣の根性がいい。どう考えても顔面の無駄遣いだ。
中でも、林遣都演じる市ノ宮行が小栗旬演じるカッパの

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【形から入るあなたへ】読んでみたくなる名言(当社比)集めてみた

【形から入るあなたへ】読んでみたくなる名言(当社比)集めてみた

世界の名作に出てくる名言がさらっと引用できたらかっこいいんじゃないか。
そんな中学2年生が抱きそうな思いを胸に様々な本を読んでみて、わかったことがひとつある。

名言の引用は、8割が伝わらないまぁここ、日本だしね。基礎教養としてシェイクスピア作品の引用がバンバン出てくるグレートブリテン北アイルランド連合王国とは文化が違うのだ。わたしの知人は「源氏物語」を「祇園精舎の鐘の声」だと思っていた。さすがに

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「走る理由」を探し求めて

「走る理由」を探し求めて

ぶっちゃけ、原監督には三浦しをん『風が強く吹いている』(新潮社)よりこっちを推して欲しかった。いや、出版社違うから仕方ないんだけど!

2008年、箱根駅伝の予選会に落選した青山学院大学の原監督は、関東学連選抜の監督として箱根駅伝の走路に立った。そしてなんと、シード権内に入るどころか上位争いまでしてしまったのだ。
今ではルールも変わって、チーム成績も個人成績も参考記録にしかならないし、箱根を2回以

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よく燃える推しを思う

よく燃える推しを思う

宇佐見りん『推し、燃ゆ』(河出書房新社)

推しが燃えた。
主人公のあかりが推していたのは某アイドルの真幸くん。彼がファンを殴ったらしい。

推しはいますか。私はいます。
推しが燃えたことはありますか。私はあります。ファンは殴んないけど。
スポーツ選手を推してると、割とよく火事現場に遭遇する。だよね。だって競技には勝ち負けがどうしても付随する。
ライブ後に「あのダンスのキレが悪かった」と言う人は絶

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そこに、愛はあるんか? いえ、友情でしたら。

そこに、愛はあるんか? いえ、友情でしたら。

身も蓋もない話をしよう。

シェイクスピアは読むもんじゃない。

戯曲ってつまりお芝居の脚本だから、当然読むより見る方が面白いに決まっている。シェイクスピア、37戯曲。400年も昔の人だから、実は40作品あるとかなんとか刻一刻と状況は変わっていくけれど、著作がいくら増えようと揺るがないものは揺るがない。
読むより、見ろ。

でもまぁ、「読んでも面白いシェイクスピア作品」を挙げてみるぐらいならできる

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【続いちゃった】読みたくなる名言(当社比)集めてみた②

【続いちゃった】読みたくなる名言(当社比)集めてみた②

「三点リーダーって、二つつなげるのが正式な使用法らしいですよ」
「へぇ、で、三点リーダーって何?」
ある日の知人との会話だ。わたしのお目目が三点リーダーである。おもんないわ。

日本語って思ったより通じないんだな、と近年実感している。バベルの塔が崩壊したあとの旧バビロニア帝国民はこんな気持ちだったんだろうか。そういうこの言葉も多分通じてない。旧約聖書の創世記にあるので岩波文庫を立ち読みしてみてくれ

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読んでみたくなる名言(当社比)集めてみた【伊坂編】

読んでみたくなる名言(当社比)集めてみた【伊坂編】

えらっそうにnoteを始めてみたはいいものの、2日目にして語れる本はそれほど多くないことに気が付いた。
早すぎる。
国語のお勉強がしたい訳ではないので読書でそこまで堅苦しい考察はしないし、かといってあらすじ紹介に終始したらそれこそ国語のお勉強じゃないか。要約力!
つまりは、自分のことばで読書感想文を書きたいだけなのだ。自分のことばで。大事なことなので2回言いました。
自分のことばで本を噛み砕くには

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