大学生がツラツラと書き連ねます。 拙いですが、いつか読んでください。

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記事一覧

モヤモヤ

最近、常日頃感じていたモヤモヤをしっかり認識した気がする。これといった契機はない。もしかしたら桜が咲いてまもなく、花びらを落とし次の春に向けて葉を付けていくとい…

栞
2週間前
9

小学生の頃、水曜日が楽しみで仕方がなかった

小学生の頃、水曜日が楽しみで仕方がなかった。なぜならば、イナズマイレブンとダンボール戦機がテレビで放送されるからだ。ドラえもん、クレヨンしんちゃん、ミュージック…

栞
2週間前
3

オリオンビールとラフテーには笑顔が合う

羽田空港第二ターミナルには、大きなリュックやスーツケースを手に持った人が集っている。かくいう僕もクローゼットの右隅に眠らせていたスーツケースを引っ張り出してきて…

栞
3週間前
8

明かりをつけましょ、提灯に(短編)

君がいなくなっても生きている。こんなにも皮肉なことが他にあるだろうか。私はきちんと君を、君のことを愛していたのだろうか。あれほどまでに君のことを知りたくて、欲し…

栞
3週間前
11

一歩を踏み出すだけ

一歩踏み出す勇気、という言葉は誰しもが一度聞いたことがあるだろう。そして、それを体感したこともきっとあるに違いない。僕だってそんな体験は何度だってしたことがある…

栞
4週間前
10

忘れられない恋などなくて

脳みそが活性化している夜にしか文章を書けないでいるから、いつまでも君を忘れられていない。そんな思いは戯言に過ぎなくて、忘れられない恋なんてものはないはずなのだ。…

栞
1か月前
13

姉が結婚をした

なんか姉が結婚をしたから、それについて書こうと思ってごちゃごちゃ書いていたのだけれど、あんまり上手く書けそうになかったから、弟という立場で率直な思いを綴ることに…

栞
1か月前
12

僕は君とこういう形で会いたくないんだけれど、僕と君が会うにはこういう形でしか成し得ないことなんだ。僕は君に会いたいから、会いたくなくても会いに行ってしまう。

栞
2か月前
1

君との思い出は全てコートのポケットに仕舞い込んだはずなのに、まだ春が来ないから君を思い出してしまう

栞
2か月前

あの日、僕らに等しく降り注いだ雨は、今、再び等しく僕に降り続ける。
左側の視界は良くなったけれど、いつまでも空けている。貴方も右側をいつまでも空け続けてほしいと願う、60センチの恋だった。

栞
2か月前
2

「人が好き」という純粋な好奇心は、気づけば人を嫌う為の、自分を守る為の単純な理由となってしまった

栞
2か月前
2

夏の日の思い出(短編)

 月に雲が被さってやたらと暗い夜だった。コンビニに行かなければ涼しさすら得れない自分の経済力に嫌気が刺す、残暑のひどい夜中1時。身体を十分に冷やさないと上手く寝…

栞
2か月前
6

深夜、喉が渇いて台所に
冷たい水が喉を潤していると
それ以上に冷たい視線を感じて、ハッとする
恐る恐るその方向に目を向けると光る目が
サンマの頭が三角コーナーからこちらを見ていた
安心してホッと胸を撫で下ろす
布団に入って眠りに着きかけた時、夕飯がステーキだったことに気がついた

栞
2か月前
6

家族旅行はいつも小さな民泊だった。畳にほつれがあるような場所だったけど、僕にとっては冒険に出るくらい楽しみだった。夜には両親がお酒を飲んで、僕は広縁から外を眺める。オレンジの電気がやけに優しくて、いつのまにか眠てしまって、朝日が起こしてくれる。帰りには小さなキーホルダーを買って。

栞
2か月前
1

狐の正体

「跡を残して。でも記憶には残らないで。寂しくなってしまうから。一人で居たいけれど、独りで痛いのは嫌いなの。」 そう言う彼女の頬にそっと手を添えて、首元に口付けを…

栞
2か月前
4

突出した文才も無ければ、落ちる木の葉を見て何かを感じる感性もない。自分の内面に向き合い感情を吐露する文章になんて誰も期待はしない

栞
3か月前
モヤモヤ

モヤモヤ

最近、常日頃感じていたモヤモヤをしっかり認識した気がする。これといった契機はない。もしかしたら桜が咲いてまもなく、花びらを落とし次の春に向けて葉を付けていくという様子を見て気がついたことなのかもしれない。

モヤモヤを感じ始めたのは高校2年の頃だった気がする。本腰を入れて受験勉強に励むようになった、その時期。そしてそのモヤモヤは1年間の浪人を終え、かつての夢の大学生活を手に入れ、就活に頭を抱える今

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小学生の頃、水曜日が楽しみで仕方がなかった

小学生の頃、水曜日が楽しみで仕方がなかった

小学生の頃、水曜日が楽しみで仕方がなかった。なぜならば、イナズマイレブンとダンボール戦機がテレビで放送されるからだ。ドラえもん、クレヨンしんちゃん、ミュージックステーションというレッドカーペットが敷かれた金曜日も同じように楽しみだったのだけれど、やはり当時の僕が、より熱を有していたのは水曜日の方だった。小学校のサッカーチームに所属していてサッカーが好きだったこともあったし、なによりその年代の男の子

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オリオンビールとラフテーには笑顔が合う

オリオンビールとラフテーには笑顔が合う

羽田空港第二ターミナルには、大きなリュックやスーツケースを手に持った人が集っている。かくいう僕もクローゼットの右隅に眠らせていたスーツケースを引っ張り出してきて、その一員と化している。つまり、それは、僕がこれから旅行に行くということを意味している。フライトの時間よりも2時間程早く着いた僕は、共に旅行に行く友人とターミナル内のお洒落なカフェで腰を休めることにした。友人はサングラスとサングラスを身に纏

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明かりをつけましょ、提灯に(短編)

明かりをつけましょ、提灯に(短編)

君がいなくなっても生きている。こんなにも皮肉なことが他にあるだろうか。私はきちんと君を、君のことを愛していたのだろうか。あれほどまでに君のことを知りたくて、欲していて、君がいなければ生きる意味なんてないとさえ思っていたのに。

恋は盲目と言うように、私の視界はぐっーと小さく丸くなり、そこには君が写っていた。魚眼レンズ越しみたいな君中心の世界がそこにあった。君が生きる意味なんてものはとても稚拙で、安

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一歩を踏み出すだけ

一歩を踏み出すだけ

一歩踏み出す勇気、という言葉は誰しもが一度聞いたことがあるだろう。そして、それを体感したこともきっとあるに違いない。僕だってそんな体験は何度だってしたことがある。

 僕はこれまで何かやりたいことだとか、好きなことだとかを見つけられずにダラダラとした日常を送ってきた。だからと言って、不幸だなと感じたことはそんなになかったし、だらっと続く緩いぬるま湯に浸かっているのも悪くはなかった。けれど、いつしか

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忘れられない恋などなくて

忘れられない恋などなくて

脳みそが活性化している夜にしか文章を書けないでいるから、いつまでも君を忘れられていない。そんな思いは戯言に過ぎなくて、忘れられない恋なんてものはないはずなのだ。時間と共に記憶は薄れ、痛みは消え、日常は日常として進んでゆく。いつか別の人に好意を抱いて、また心を寄り添い合わせたり離れたりを繰り返す。異性が薬であって、それ以外は全てクレイジーで済まされる。音楽は耳から摂取するシャブであり、映像は目から取

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姉が結婚をした

姉が結婚をした

なんか姉が結婚をしたから、それについて書こうと思ってごちゃごちゃ書いていたのだけれど、あんまり上手く書けそうになかったから、弟という立場で率直な思いを綴ることにした。

姉の口から結婚すると聞いたのはちょうど1年前のことだった。まぁ、高校生の頃から付き合っていて7年目?くらい経った頃だったから、特段驚きもせずに単純に祝福の気持ちが強かった気がする。一方で両親はいかんせん納得のいっていない様子だった

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僕は君とこういう形で会いたくないんだけれど、僕と君が会うにはこういう形でしか成し得ないことなんだ。僕は君に会いたいから、会いたくなくても会いに行ってしまう。

君との思い出は全てコートのポケットに仕舞い込んだはずなのに、まだ春が来ないから君を思い出してしまう

あの日、僕らに等しく降り注いだ雨は、今、再び等しく僕に降り続ける。
左側の視界は良くなったけれど、いつまでも空けている。貴方も右側をいつまでも空け続けてほしいと願う、60センチの恋だった。

「人が好き」という純粋な好奇心は、気づけば人を嫌う為の、自分を守る為の単純な理由となってしまった

夏の日の思い出(短編)

夏の日の思い出(短編)

 月に雲が被さってやたらと暗い夜だった。コンビニに行かなければ涼しさすら得れない自分の経済力に嫌気が刺す、残暑のひどい夜中1時。身体を十分に冷やさないと上手く寝付けないから、1時のコンビニはもはや日課になってしまった。レジにいる外国人は胸にジョイと書かれた名札を付けている。片言のイラッシャイマセを3日連続で聞いている。ジョイよ、そろそろ休みを貰った方がいいんじゃないかと思いつつ、何かを買うわけでも

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深夜、喉が渇いて台所に
冷たい水が喉を潤していると
それ以上に冷たい視線を感じて、ハッとする
恐る恐るその方向に目を向けると光る目が
サンマの頭が三角コーナーからこちらを見ていた
安心してホッと胸を撫で下ろす
布団に入って眠りに着きかけた時、夕飯がステーキだったことに気がついた

家族旅行はいつも小さな民泊だった。畳にほつれがあるような場所だったけど、僕にとっては冒険に出るくらい楽しみだった。夜には両親がお酒を飲んで、僕は広縁から外を眺める。オレンジの電気がやけに優しくて、いつのまにか眠てしまって、朝日が起こしてくれる。帰りには小さなキーホルダーを買って。

狐の正体

狐の正体

「跡を残して。でも記憶には残らないで。寂しくなってしまうから。一人で居たいけれど、独りで痛いのは嫌いなの。」

そう言う彼女の頬にそっと手を添えて、首元に口付けをする。彼女の柔らかく艶やかなその肌にじんわりと真紅の跡を残す。ゆっくりとゆっくりと滲み出す鉄分の匂いを微かに感じて、僕は目を瞑る。決して美しくないその跡の形はまるで僕ら二人の様だった。その跡を確認した彼女はまるで重力に従うように口角を下げ

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突出した文才も無ければ、落ちる木の葉を見て何かを感じる感性もない。自分の内面に向き合い感情を吐露する文章になんて誰も期待はしない