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日々の雑感をまとめているマガジンです。 マガジン名はとある映画のセリフ。
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コロナ禍での自殺者数の変動についてのメモ【雑記】

コロナ禍での自殺者数の変動についてのメモ【雑記】

「自殺者数16%増加」のニュースで話題となっていた、Nature誌掲載の論文について、その結果を大まかにまとめました。

【出典】Tanaka, T., & Okamoto, S. (2021). Increase in suicide following an initial decline during the COVID-19 pandemic in Japan. Nature Human

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「死にたい」という想いを尊重する方法は「死」以外にもあるはず【雑感】

「死にたい」という想いを尊重する方法は「死」以外にもあるはず【雑感】

時に、人は「死にたい」という想いに駆られることがあります。中には、重い病気に苦しむ中で、長い間ずっと「死にたい」という想いを抱える人もいます。

京都で起きたALS女性に対する「嘱託殺人事件」(※1)は、ALSという難病を抱えた女性の「死にたい」という想い、言い換えれば "願い" を 外部の人間が実際に "叶えてしまった” 事件でした。

そうした背景があるからか、この事件で殺人に関与した医師が裁

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【雑感】『Fukushima 50』は「考え、議論するきっかけ」になるのか

【雑感】『Fukushima 50』は「考え、議論するきっかけ」になるのか

『Fukushima 50』という映画が話題になっているようです。

『Fukushima 50』2011年3月11日午後2時46分。
東日本大地震発生。
福島第一原発を襲う、史上最大の危機 ー
原発内で戦い続けた50人の作業員たち。
本当は何が起きていたのか?
何が真実か?
家族を、そしてふるさとを想う人々の知られざるドラマが、
ついに明らかになる。
私たちは、決して風化させない

キネマ旬報の

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【雑感】人生、山あり谷あり。つらくなったら海に出よう。

【雑感】人生、山あり谷あり。つらくなったら海に出よう。

人生は一度きり。
あなたの人生は間違いなくあなたのものだ。
迷ったら、面白い方を選べばいい。

そして、人生は夢だらけ。
山と谷は必ず交互にやってくる。
つらくなったら海に出よう。

先日、YouTubeでたまたま観たウェブムービーでとても素敵だなぁと思える言葉の数々と出会いました。そのウェブムービーとは、能年玲奈さん(現在はのん)が主演した、かんぽ生命の2015年のCMです。

今回のnoteで

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【雑感】新大学入試の”悪問”を引き継いだ? ~2020年度茨城県立高入試・数学のこと~

【雑感】新大学入試の”悪問”を引き継いだ? ~2020年度茨城県立高入試・数学のこと~

既視感のある問題今年度(2020年3月)行われた茨城県立高校の一般入試には大きな変化がありました。その中でも特に大きく問題が変わったのが数学です。色々と言いたいことはありますが、本稿では大問3の「悪問化」について書きたいと思います。

実際の問題はこちらです(東京新聞のサイトより転載させて頂きました)。

読む必要のない問題文コンピュータの画面。太郎さんと花子さんの会話。来年度から新たに始まる「大

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「他に適当な人がいないから安倍内閣を支持する」という理由の裏側

「他に適当な人がいないから安倍内閣を支持する」という理由の裏側

1.時事通信の世論調査 (2019年11月)時事通信が8~11日に実施した11月の世論調査で、安倍内閣の支持率は前月比4.3ポイント増の48.5%、不支持率は同3.6ポイント減の29.4%となった。2閣僚の辞任や大学入試への英語民間試験の導入見送りなど、政権の不手際が相次いだにもかかわらず、支持率は上昇した。

「不祥事だらけ」と言わんばかりのこの状況の中、安倍内閣の支持率が上昇したという世論調査

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「異常」と言ったら「ブラック部活」をなくせるのか

「異常」と言ったら「ブラック部活」をなくせるのか

「ブラック部活」という言葉の広がりとともに、部活動を改革しようという動きが盛んとなっています。

現在、教育現場では、スポーツ庁の公表した「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」や、文化庁の公表した「文化部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」に基づいた部活動改革が求められています。

ひとことで言えば、「練習のしすぎは、生徒にとっても先生にとっても良くないから、これまでのやり方を見

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英語民間試験を導入する目的とは

英語民間試験を導入する目的とは

2020年の大学入試改革の目玉である、英語民間試験の導入。問題だらけのこの改革も、多くの識者からの意見の多くが文部科学大臣や国から無視され続ける中、いよいよ止められなくなる状況が見えてきています。

そもそも、今回の入試改革は誰のための、何のための改革なのでしょうか。果たしてうまくいくのでしょうか。少しばかり、読み解いてみたいと思います。

国のための改革 vs 子どものための改革教育新聞編集局は

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【雑感】『Fragments』から考えた「戦争」と「特攻」

【雑感】『Fragments』から考えた「戦争」と「特攻」

あんまり緑が美しい
行く春の知覧は
もう夏を思わせる。

戦没者たちの手記と資料をもとに、特別攻撃隊(特攻隊)のことを作曲家・信長貴富が多角的に描いた作品「Fragments ー 特攻隊戦死者の手記による ー」で歌われる一節。富山県出身、枝幹二さん(22)のことばである。

死ぬことを覚悟しながら見た風景がありありと歌われる。書き手のマインドスケープとも重なり、儚さが強く感じられる「ことば」である

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【雑感】アンチのアンチ

【雑感】アンチのアンチ

まともに答弁できない総理と
報告書すら読まない副総理最初にどうしても書いておきたいことがある。

Twitterを見ていると、安倍総理のどうしようもない答弁の様子が流れてくる。まともに答えられていないのだ。また、麻生金融担当大臣の呆れた発言や行動も流れてくる。今回の年金問題。報告書を読んでいないのも理解不能だし、受け取ろうとしないのも理解不能である。

ずいぶんと国民も舐められたものだ。彼らの眼中

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【雑感】「異論」とのつきあい方

【雑感】「異論」とのつきあい方

殺人を肯定する社会ドイツで移民の擁護を表明していた地方政治家が射殺。これに、ネット上で殺害を歓迎するような言葉が溢れたという報道。つい先日、日本でも殺人事件に対して加害者に同情の声が集まったり、「よくやった」という声が一部で広がっていたことを考えれば、状況はかなり異なるとはいえ、他山の石ではない。

ただ「殺人が肯定される」という状況そのものは特に目新しいものでもない。日本に限って考えてみても、か

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【雑感】「デモ」は何のために 〜ポジティブな政治トークがしたい〜

【雑感】「デモ」は何のために 〜ポジティブな政治トークがしたい〜

安倍首相の退陣を求めるデモ 今日は、東京で安倍首相の退陣を求めるデモが行われていたらしい。Twitterは普段から割と細かくチェックしているからデモをやるという話はなんとなく聞いていたが、かなり多くの人が安倍首相に対する怒りの声をぶつけていたようだ。「#AbeOut0608」というハッシュタグでもいくつか様子を見ることができた。

現政権への怒り つい先日、安倍首相の在職期間が歴代3位となったとい

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【雑感】分断社会に生きる

【雑感】分断社会に生きる

TBSが取り上げた「分断」TBSで放送されている「ニュース23」の特集で「分断」が進んでいる社会について取り上げられました。

冒頭、杉田水脈衆院議員の発言をきっかけとした、「科研費」バッシングと「生産性」バッシングが取り上げられ、ネット上を中心に(場合によっては直接)非常に強い言葉が広がっていることが紹介されました。その後、「スマートニュース」というアプリの取り組みが紹介され、最後に社会学者の西

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【雑感】「普通の人びと」と優生思想

【雑感】「普通の人びと」と優生思想

「殺されても仕方がない人間なんていない」
こんなにも当たり前のことを声高に主張しなければならないほど、いまこの国には、ナチス式の「優生思想」が蔓延しているように思います。

かつて、ヒトラー率いるナチスドイツが行なった「ホロコースト」政策によって罪のないユダヤ人や障害者をはじめ、多くの人が「ドイツ民族を優れた民族にする」ために殺されていきました。

現代の視点で考えれば、このような行為は倫理的に考

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