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それは無意識で突発的な言葉から始まった。
この本との出会いは、恥ずかしいエピソード抜きには語れない。
遡って私は高校生。周囲が浮き足立って若さ故の過ちやらに夢中な時、斜に構え観察して自衛する人間だった。
ある日私と友達は『ま行』の本棚の前にいた。
ちょうどその頃私達の間で、村上龍が静かなブームだった。
『KYOKO』を回し読みしていたと思う。
今思えば思い切り背伸びをしていた。
そんな時私の目に入ったのが『村上春樹』だった。
「龍もい
ただ生きることは難しい〜人生で2番目に痛かった出来事と私。そのに
命を考える
ここで入院中同室だった方のことを書こうと思う。
あまり詳しいことを書くわけにもいかないので、私の印象でざっくりと。
これまでの私は高齢になればある程度自分の死期に向けて色々と考えていくんだろうなぁと思っていた。
でも、今回の入院でその考えは一転した。
いくつであろうと生きている限り、人は生きていたいと願うものなのだ。
その方は、そんな印象だった。
私が入院中に少し元気を取り戻
明けないで、このままで
太陽が上りきらない寒い日の薄闇の中、微かな光の元にオーディオから流れるピアソラ「3つのタンゴ」に目を閉じる。
よりはっきりとした暗闇が現れ、音楽に包まれ浮遊していると錯覚する。
流れるままの音楽が本当に耳に届いているのか少しずつ音楽すら遠くなっていき、やがて無になる。
我に還る時、また音楽が蘇り自分の周りは先ほどより暖かい光に包まれていることに気づく。
重い腰をあげ、湯を沸かす。
立ち上る湯気が出
家族の節目の手作りデコレーション?ケーキと私ーその1
「お誕生日おめでとう」
家族の誰かが誕生日を迎え、皆でお祝いをする。
ケーキは毎年手作りだ。
母がジェノワーズを焼き、真っ白いホイップクリームと赤い苺がその上にのる。
ジェノワーズは二段になっており、その間にも缶詰のみかんがひそんでいる。
家庭で作るケーキだから毎年出来栄えが変わる。
ジェノワーズがかたかったり、クリームがとても甘かったり。
それでもなんだか美味しくて。
それは私が子どもの頃のお
43歳、初めてシアーシャツを買う。
着る物を買うときは、自身の年齢と相談する。
年齢相応……この言葉が呪文のように頭の中をそうグルグル回り続ける。
呪文という名の呪縛だ。
そんな中、気になっていたのはシアーシャツ。
薄くてヒラヒラして儚くて、なんだかとても魅力的。
しかしここで呪文という名の呪縛が頭に浮かぶ。
果たして着こなせるのか??
似合うのか??
それこそ着てみないとわからないのだが…冒険するにはより大きな勇気がいる。
自分の気持ちと上手く付き合いたいから、小さな模様替えをした。
目に見えないものが絶大な影響力を持っていると、息苦しくなる。
そうなると「外に出たい」そんな気持ちが強くなる。
でも、今はその時ではない。
外に出たい!と強く思うのは、外に出ることを規制されているからだ。いつでも外に出られるのであれば、外に出たい欲が強く出てくることがない。
そんな気持ちの変化とどう上手く付き合っていったら良いのだろう。
考えても良い案が浮かばないので、とりあえず小さな模様替え