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ウィーンのゲイパレードで感じた日本との圧倒的な差
昨年の今頃、私はウィーンに住んでいた。
volksgartenのバラ園にバラを見に行ったとき、近所の広場でちょうどゲイパレードがあっていて、友人と行ってきた。
Rathausと呼ばれる市庁舎で大々的に開催され、LGBTを表す虹色がそこかしこに掲げられていた
“日本では見られない光景だ…”と感動した。
LGBTとは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーを指す、セクシュ
ありがとう、大嫌いなウィーン
日本に帰ってきて3ヶ月ちょっと。東京に住み始めて2ヶ月。
人にぶつかっても、もう咄嗟にSorryと出てこなくなるくらいには体は日本に馴染んできた。
日本にいるだけでウィーンで抱えた悩みの半分は消えた。友達にもいつでも会える、時差も考えずに連絡できる、すぐに病院に駆け込める、美味しい日本食がすぐいつでも食べられる。
だからといって、上記のことで困ったわけではない。きちんと文化は受け入れられた。
“海外”というステータスの呪縛
私は、ヴァイオリンを持って飛行機に乗ったら楽器に付けられる[機内持ち込み手荷物]のタグを捨てず、付けたままにしている。
音楽祭で飛行機で飛び回ることが多く、福岡に住んでいた時もレッスンを受けに月に2回東京へ行っていた。
日本の航空会社は楽器に厳しく、私の楽器ケースは機内持ち込み可能サイズなのに保安検査所で止められることがよくある。
そのため、これまで何度もヴァイオリンを持って飛行機に乗
画家 Hirooki Hatori に出会って
「これ、プレゼントです。」
正体不明の初対面の男の子から渡された絵には、演奏中の私の姿。
自己紹介よりも先に、彼の絵を見て、“あ、きっといい人だ”と確信した。
芸術には垣根がない。
素晴らしさを分かち合い、すぐに打ち解けられるときは、芸術に携わる分野の人間でよかったと思える瞬間である。
2019年の夏、私はウィーンで最後の演奏を済ませて、コンサートを聴きに来てくれた友人たちと外で飲
誰かが決めた世界一の価値とは?
音楽の世界は競争社会だ。
オーディションやコンクールなどでふるいにかけられてその時の1位を決める。
もちろん、審査員も人間なので公平の名の下に私情が入ることも少なくはないだろう。
日本のとある国民的アイドルがかつて歌っていた、1番じゃなくても誰かの特別なオンリーワンになればいいんだという類のフレーズがあるが、それだけでは腑に落ちない小学生時代を送っていた。
中学生になってからコンクールやオ
どこにいても同じこの状況を逆手に取る
ウィーンからの完全帰国を決めたのは昨年7月。
本来なら9月からドイツに住もうと計画を立てていた。約束は1年だったが、2年目までいようと思っていた。
でも夏に参加したい音楽祭が2つあり、費用もかかること、また私がウィーンが大嫌いになり精神的に疲れ切ってしまったこと、ドイツに1年住むにしてもめんどくさい書類の手続きもあり生活に慣れるのに時間がかかること、新天地で1年なんてできることが限られ