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今日も彼を弔いに、劇場へ足を運ぶ。

⚠️この記事は呪術廻戦9巻までのネタバレ,映画のネタバレを含みます。 呪術廻戦0を6回も劇場で観た。人によっては少ないと感じるかもしれないが、私は同じ映画を2度も映…

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1年前
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高島太一を殺したい5人/石持浅海

「高島太一を殺したい5人」(石持浅海)読了。 好きな作家の1人である石持さんのデビュー20周年記念作品とのことで胸を高鳴らせながら購入。 帯の文章からまたしても異色…

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1年前
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本屋巡りという至福 vol.2

本が好き。 本が好きだけれど本屋さんはもっと好きだということに気がついてしまったので、最高な「書店体験」を同士のみなさんにシェアします。楽しかった、素敵だった、…

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1年前
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「世界は笑う」という(狂)喜劇

「どうしようもなく泣いた。近年稀に見る最高傑作だった。世界一好きな舞台かもしれない。」 観劇後、そう呟いた熱のまま書き殴った感想をそのまま載せています。読みにく…

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1年前
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本屋巡りという至福 vol.1

本が好き。 本が好きだけれど本屋さんはもっと好きだということに気がついてしまったので、最高な「書店体験」を同士のみなさんにシェアします。楽しかった、素敵だった、…

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1年前
29

バディというものに憧れ始めたのは、大学生の頃だった。

 フィギュアスケートというスポーツと人生の半分を過ごした。全国大会にも出場した。それだけやっていれば、ライバルの1人くらい居そうなものだが、いなかった。みんな辞…

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1年前
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「室温〜夜の音楽〜」というホラーコメディ

「室温〜夜の音楽〜」 声が良かった。 物語は堀部圭亮の電話の芝居から始まる。ええ、えぇえ、ええ。 怖がる必要はないですから。ええ、ええ、そーうです、ええ。 何文字…

ほんとの
1年前
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今日も彼を弔いに、劇場へ足を運ぶ。

今日も彼を弔いに、劇場へ足を運ぶ。

⚠️この記事は呪術廻戦9巻までのネタバレ,映画のネタバレを含みます。

呪術廻戦0を6回も劇場で観た。人によっては少ないと感じるかもしれないが、私は同じ映画を2度も映画館で観ない主義なので、回数というより単純に自分の主義に反した行いをするほど取り憑かれたという点で特別だったのだと言える。なぜ結末がわかっていて、映像も目に焼き付いているのに何度も繰り返し同じ映像を観に行くのか。上映から9ヶ月経ち、よ

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高島太一を殺したい5人/石持浅海

「高島太一を殺したい5人」(石持浅海)読了。
好きな作家の1人である石持さんのデビュー20周年記念作品とのことで胸を高鳴らせながら購入。

帯の文章からまたしても異色のミステリであることが窺え、読む前から期待値爆あがりだった。
正直なところ、オチはいまいちだったなと思う。期待しすぎていたが故のことだが、オチがつくまでの過程が面白すぎて、結末を呆気なく感じてしまった。鳥肌の立つ、この物語がタイトル通

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本屋巡りという至福 vol.2

本屋巡りという至福 vol.2

本が好き。
本が好きだけれど本屋さんはもっと好きだということに気がついてしまったので、最高な「書店体験」を同士のみなさんにシェアします。楽しかった、素敵だった、変わっていた、愛用している本屋さんについて、ぜひコメントで教えてくださると嬉しいです。紙媒体よ永遠なれ、書店に幸あれ。

■vol.1はこちら
https://note.com/hon_to_noh/n/nb45842bad279

KAI

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「世界は笑う」という(狂)喜劇

「世界は笑う」という(狂)喜劇

「どうしようもなく泣いた。近年稀に見る最高傑作だった。世界一好きな舞台かもしれない。」

観劇後、そう呟いた熱のまま書き殴った感想をそのまま載せています。読みにくさと同時に熱を感じてもらえれば、「観劇、興味あるけど高いなあ、1人で行くのもなあ」と思っているあなたが舞台へ足を運ぶ燃料となれば、幸いです。

やはりKERAさんの脚本が素晴らしかった。笑いと哀愁のバランスがうまい。顔を歪めて皮肉に笑いな

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本屋巡りという至福 vol.1

本屋巡りという至福 vol.1

本が好き。
本が好きだけれど本屋さんはもっと好きだということに気がついてしまったので、最高な「書店体験」を同士のみなさんにシェアします。楽しかった、素敵だった、変わっていた、愛用している本屋さんについて、ぜひコメントで教えてくださると嬉しいです。紙媒体よ永遠なれ、書店に幸あれ。

※vol.2はこちら
https://note.com/hon_to_noh/n/nb5e8e78a071b

かもめ

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バディというものに憧れ始めたのは、大学生の頃だった。

バディというものに憧れ始めたのは、大学生の頃だった。

 フィギュアスケートというスポーツと人生の半分を過ごした。全国大会にも出場した。それだけやっていれば、ライバルの1人くらい居そうなものだが、いなかった。みんな辞めていったのだ、私を置いて。小学生の頃はまだ、「大会に出ると順位が並ぶ友達」はいた。しかし彼らはライバルではなかった。私より遥かにうまく、光るものがあり、先生にも気に入られている。客観的にどうだったかはわからないが、少なくとも私はそう感じて

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「室温〜夜の音楽〜」というホラーコメディ

「室温〜夜の音楽〜」

声が良かった。
物語は堀部圭亮の電話の芝居から始まる。ええ、えぇえ、ええ。
怖がる必要はないですから。ええ、ええ、そーうです、ええ。
何文字もの「え」を約2分間聴き続けるのだが、単調どころか一気に物語に引き込まれる、強烈な掴みだ。
抑揚や声の艶からこの人物の胡散臭さと妖艶さに基づく怪しさが十二分に伝わり、その大袈裟なまでの軽薄な相槌からは彼が聞かされている内容は「起きてはな

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