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遠回りの人生

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感情と思考の陳列棚。
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#都会と田舎

時折の虚しさを伴う一人旅。

時折の虚しさを伴う一人旅。

神戸に引き続き、今度は福岡を一人旅してきた。

僕の中でこの二つの街は揺るぎない地位を誇っている。

洗練と喧騒と安らぎの全てが存在しているし、その調和が保たれている。

神戸の旧居留地、福岡の天神地下街なんて何度行っても心がトキメキで満たされる極上のエリアだ。

ディズニー、ユニバに匹敵するくらいに。

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だが現に通勤通学やショッピングの際に、そこを生活圏内とする人々は確かに居る。

会社

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阪神高速5号湾岸線。

阪神高速5号湾岸線。

旅行中、最高にお気に入りの道に出会った。

堺から神戸に向かうために偶然使ったのだが、これがまた良かった。

USJをはじめとする大阪湾岸の建造物。
遠くに眺める大阪のビル群。
高架線の眼下に広がる海。
豊かな緑を湛えた六甲山。
徐々に近づく神戸のビル群。

都市の煌めきと自然の雄大さを同時にかつコンパクトに楽しむことができた。

✳︎

僕はほぼ毎日車を使うが、運転は好きではない。

正確には普

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「どこ出身?」不要論。

「どこ出身?」不要論。

奇奇怪怪明解事典っぽいタイトルになったが、最近特に「どこ出身?」不要論について考えている。(相変わらず阿呆なことを考えているものだ)

初対面の人との会話や公の場での自己紹介で必ず用いられる質問の一つ、それが「どこ出身?」だ。

結論から言うと、僕はこの質問を相手のコンプレックスを刺激しかねない極めて危ういものだと考えている。

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人にはどうしても変えることができないことがいくつかあって、出

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ジャズを聴くと胸が苦しくなるのはあの街に焦がれているから。

ジャズを聴くと胸が苦しくなるのはあの街に焦がれているから。

神戸が好きだ。

僕にとっていちばん好きな土地、それが神戸。

もう何年も前からその想いは変わらない。

✳︎

幼少期に両親はよく関西へ旅行に連れて行ってくれた。

大阪を中心として神戸、京都、奈良にも足を伸ばしていた。

その頃は、自分の今がどの県にいるかなんて気にせずに感じるまま楽しんでいた。

そして歳を重ねて、僕が初めて神戸を認識したのは神戸オリエンタルホテルに宿泊したとき。

小学校高

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コンプレックスの告白、地方の濁った閉塞感【読書記録】#10

コンプレックスの告白、地方の濁った閉塞感【読書記録】#10

僕は地元から出たことがありません。

ですので、現在通っている医学部も地元の大学です。

医学部には一浪を経て入学しました。

この事実をnoteで発信することに大きな抵抗がありました。

なぜなら、「世界が狭い地元至上主義者」とか「典型的な地元のエリートコース」などといったレッテルを貼られることが嫌だからです。

僕のnoteを読んでくださっている方なら分かるかもしれませんが、僕は自分の生い立ち

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"地方"の基準高すぎ問題

"地方"の基準高すぎ問題

普段はガッツリ思考してnote記事を書いていますが、それがハードルになりつつある今日この頃。

ということで、今後は呟きに近い即興記事も織り交ぜて投稿していこうと思います。

✳︎

タイトル通りですが、世間的な"地方"の基準って高すぎませんか??

僕は生まれも育ちも現在も田舎在住な訳で、noteの検索履歴が『#都会と田舎』や『#地方暮らし』とかで埋め尽くされております。(←ビョーキですね笑)

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エンタメに対する心理的距離

エンタメに対する心理的距離

先日あるnote記事を読み、とても共感する一節を目にしました。

どの雑誌やドラマ、天気のコーナーを見ても映るのはほとんどが都市(特に東京23区)の姿ばかりだ。メディア上では大都会の画だけが一人歩きし、あたかもそれが日本全国の均質な姿だと思いこまされている。特に都市部でしか生きていない人はそう信じ込む。

実際に私も都市部に住んでいるので徒歩圏内に最寄駅とスーパーが2店とコンビニが3店ある。居酒屋

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捻くれ者の誕生。

捻くれ者の誕生。

定期的に都市部に行きたくなる。地方住みの人なら分かる感覚なんじゃないだろうか。

もっとも東京・大阪の大都市もいいけれど、僕はそれよりもひと回り規模が抑えられた都市部が好きです。(わかりやすく言うと、東京・大阪以外で地下鉄があるところ。)

ひと通りの文化が充実していながらもごみごみし過ぎていない感じが好きなんです。それらの街は、落ち着いた日常生活を送りつつ、少し足を伸ばせばあらゆる豊かさが手に入

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感受性豊かな時期の訪れについて。

感受性豊かな時期の訪れについて。

ドリップコーヒー片手に小児科の試験勉強をしていたときのこと。『思春期に子供は感受性が特に豊かになり…』のような文言があったりなかったりした気がして、ふと思いました。

「感受性が豊かな時期っていつだろうか??」
「思春期がそうかといえば違う気がするぞ…」

そこで今回は、『感受性豊かな時期とは』というテーマで書き綴ろうと思います。

✳︎

先に僕の行き着いた結論を書きます。

①感受性が豊かにな

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田舎で育つということについて。

田舎で育つということについて。

『泣くな研修医』にこのような一節があります。

いかにも田舎の、センスとか洗練とかいう言葉がおよそ似つかわしくない停滞した建物に、鹿児島弁丸出しの売り子たち。

この空港こそが、自分の出身は田舎であり、中央とはかけ離れた場所にあるのだというメッセージになっている。

これは、鹿児島にあるさつま揚げ屋の実家に主人公が帰る場面の描写です。僕も田舎の出身であるため、非常に共感しました。これを機に、田舎に

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