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感想

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好き!と思ったことについて、短めの感想。
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【感想】モネ 連作の情景

【感想】モネ 連作の情景

 「印象派」なんて聞いても私はちっともピンとこない。好きとか嫌いとか以前にわからない、というのが正直なところ。

 じゃあなぜ行くのか、と言われれば、たぶん知りたいのだと思う。わからないけど、好きという人も多い理由は一体何なんだろう。

 そんな「印象派」の代表格とも言えるモネの展示を見てきた。平日午後なのにすごい人。一人で観に来る人もいれば、友人と、カップルで、着物姿の人も目立った。

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【感想】いちばん好きな花 1-5話

【感想】いちばん好きな花 1-5話

 作品の中身について触れますので、未視聴の方はご注意ください。







 「一番好きな花はなんですか」と言われて、何を思い浮かべるだろうか。具体的な花の名前が出てくる人もいれば、一番となるとどれにしようか迷う人もいるだろう。

 世の中には、「いちばん好き」を聞かれたとき、それを思い浮かべるよりも先に、一番になれなかった方に思いを馳せる人がいる。この「いちばんすきな花」は、そんな人たち

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【感想】俺の話は長い

【感想】俺の話は長い

 自分はできる、と普段思っていても、ふとした瞬間に弱り、自信はたちまち影に潜んでしまう。うまく動けなくなったとき、どうしようもなく、自分がダメな人間であるような気がして苦しくなるのだ。

 それでも、カラオケオールして、いつも通り仕事に行き、友だちと不安なことを共有していたら、いつの間にかそういう暗い気持ちが晴れていることに気づく。そんなに悪くないよ、自分。

 そんな毎日に寄り添ってくれるような

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起きたら涙が止まらなくて、有給を取った。‐ 【感想】わたし、定時で帰ります。

起きたら涙が止まらなくて、有給を取った。‐ 【感想】わたし、定時で帰ります。

 先日、朝起きたら起き上がれなかった。起き上がろうとするとボロボロ涙がこぼれる。接客の仕事だから、泣き腫らした目で応対するのは失礼だろう。でも、仕事だから、行かなきゃ、でも動けない。

 前の夜からおかしかった、と今では思う。明日の仕事が嫌で嫌で仕方なくて、眠りたくなかった。いつもすんなり眠れるはずが眠れなかった。

 このnoteでも書いてきたように、私は不登校の経験が三度もある。そのどれもが、

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【感想】ディズニーシー / ビリーヴ!~シー・オブ・ドリームス~

【感想】ディズニーシー / ビリーヴ!~シー・オブ・ドリームス~

 飛ばされてしまったと思っていた洗濯物が、郵便ポストの近くに置かれていた。お気に入りの洋服が戻ってきて嬉しいし、そうやって置いてくれる人がいるあたたかさが嬉しかった。

 サンダルで歩き疲れ、家まで続く階段を登りながら、あぁやっぱり私は人が好きなんだな、と思ったのだった。

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 その日はちょうど、友だちとディズニーシーに行った日だった。7年ぶりのディズニーシー。こんな感じだったっ

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【感想】だが、情熱はある 9話

【感想】だが、情熱はある 9話

この記事はドラマのネタバレを含みます。







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 お笑いは常にお茶の間と共に進化した、というのは言い過ぎだろうか。ゴールデン帯にバラエティーショーは付きもので、お正月になると漫才の特番が多く組まれる。

 それだけ、食べることとお笑いは近い場所にある。思えばこのドラマは、最初から「食事」をお笑いとうまく組み合わせていた。
 家族の団らん、先輩後輩での飲み。

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【感想】だが、情熱はある  7-8話

【感想】だが、情熱はある 7-8話

この記事は、ドラマのネタバレを含みます。







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 このセリフが、このドラマの面白さを表していると思う。私がよく見ているYouTuberさんが「つらいことも1年後には笑い話」と言っていたが、きっとそれに繋がるものがこのセリフにも詰まっている。

 なぜそれらが面白いのかと言ったら、それには純粋な気持ちが隠れているからだ。
 そしてその純粋さを、私たちは持っ

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【感想】だが、情熱はある 1-4話

【感想】だが、情熱はある 1-4話

 普段はテレビなんてつけないのに、その日は家に友だちが来ていて、何かしら音が欲しかった。たまたまつけたテレビを垂れ流していると、画面にはボロいアパートの中でふざけ合う人が映されていた。

 しゃべり方、若林さんだ。一瞬でわかって、その隣が春日さんであることもわかった。え、でも違う。これ、演技? 疑問に思って検索する。今年の春のドラマ。オードリーの若林さんと、南海キャンディーズの山里さんをモデルとし

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【感想】束の間の一花 #10(最終回)

【感想】束の間の一花 #10(最終回)

*画像は公式HPより*

 ドラマ「束の間の一花」が最終回を迎えた。最終回含む全体の感想を残しておきたい。

瞳の情報量

 二人(藤原さくらさんと京本大我さん)の雰囲気と演技力からくる瞳の情報量が凄すぎる。目線の動かし方はもちろん、まばたきの間隔やその閉じ方、まるで目だけで気持ちを伝えるかのよう。随所で見えていたけれど、最終話は感情の揺れ動きが激しい分、なおさらそれを強く感じた。

 そしてそれ

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「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」と手【1話感想】

「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」と手【1話感想】

 冒頭、どう言えばいいかわからないヴァイオレットが自分の胸に手を当てる。その姿を見たギルベルトは、心が動く。

 「目は口ほどに物を言う」けれど、私たちの手もたくさんの感情を誰かに伝えている。胸に手を当てれば感動している、固く握りしめていれば緊張している…。そして経験も、手には現れる。字の書き方、箸の持ち方、物の渡し方…、そんな些細な手の動きに、その人の個性が垣間見える。

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【感想】最初はパー #6

中盤のそれぞれの生活シーンが特に印象的。お笑いと生活って違う空間だけど、どこかお茶の間の雰囲気で繋がり合っている感じがする。最後の先生には笑ってしまった。面白い芸人さんってもう存在だけで面白いオーラがあるのはどういう仕組みなんだろうね?

【感想】最初はパー #5

ジェシーさん本人はキラキラして芸能人らしいのに、演技はリアルな普通の青年らしさがあって好きだなぁ。たぶんジェシーさんらしさが残るところ(ふとした仕草等)にあどけなさを感じて、それでも見せる表情の作り方はアイドルではなく俳優(目線の使い方等)だからかな?

【感想】silent 第7話

【感想】silent 第7話

※この記事にはネタバレを含みます。また一週遅れです。







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 気持ちをまっすぐに伝えること。難しいことで、それができない人もいる。たぶん、私もそうだ。伝えることによって受ける傷もあれば、それでしか得られない嬉しさもあるだろう。

 好きな人に告白する姿は、いつの時代でも美しい。そこには、何よりも「気持ちを伝えよう」と必死になっているからだと思う。その思い

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【感想】三浦春馬『日本製』

読めば読むほど、「もっと見たかった」と思ってしまった。インタビューやその様子は、表現がクリアで魅力的だなぁと。47都道府県を一緒に巡りながら、いろんな文化が前を向いて作り上げられていることを知れて楽しかった。