倉本 清子

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倉本 清子

気ままに文章を綴っています。 日々のなにげないことについてぽつりぽつりと。 ブログも再開しました▷▷ https://ameblo.jp/kuramoto-sayako

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固定された記事

そういえばの自己紹介

読むこと 書くことが大好きで、 たどり着いたnote。 でも、そういえば、 きちんと自己紹介ができていませんでした。 今更ではありますが、 簡単な自己紹介を少しさせて頂…

倉本 清子
11か月前
25

やぁ、十二月。

どんよりとした 雲が空を覆っていて 雨も少し降っていて あらゆるものが 滲んで膨らんでいくような そんなお天気。 窓ガラスは 白く曇っていて 外は寒いのだろうな、冷…

倉本 清子
4か月前
4

風は光ったりしないから

とてもよく晴れた午後。 細く長い道を 足早に歩いてみる。 髪や頬、 それから鎖骨のあたり、 乾いた風が 容赦なくぶつかってくる。 風は寂しさを孕んでいて もう秋なの…

倉本 清子
7か月前
5

記憶と、瓶詰め

昨日食べたものについて 五時間前の出来事について ぼんやりと覚えている。 たぶん、 このままじっとして、そして眠ってしまうと 忘れてしまう。 けれど、 小さかった頃…

倉本 清子
8か月前
7

名前あそびの海の中

小学2年生ごろ のことだったと思う。 母が何気なく 「あなたが生まれた時、名前を清子にしようか、 舞にしようか迷ってねぇ」 そう話してくれたことがある。 大人にとっ…

倉本 清子
9か月前
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雨の季節に、雨のこと

ときどき、雨を眺める。 アスファルトや屋根に 落ちてくる一粒一粒が、 少しずつ世界を 濡らしていく様子は 不思議に感傷的で 遠い場所にいるようなそんな錯覚を覚える…

倉本 清子
10か月前
14

勇ましく

勇ましいという言葉が好きだ。 日々、勇ましくありたいと思っている。 日常生活を生きていくためには どうしたって勇気が必要だから。 だから日々の中で、 映画を観たり…

17

らしさ

ネットニュースや広告やラジオなどで 見かけること耳にすることが多くなった気のする 自分らしさ 自分らしく この言葉について、 なんとなく思いを巡らせていた今日この…

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泣かない子供、泣く大人

ここ最近よく見かけていた景色の中に、 卒業式終わりとおぼしき学生さん達の姿がありました。 彼ら、彼女たちは 嬉し気で寂し気で、 誇らしげで清々しく、 わたしはその…

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これでいいのだ、と思うこと

たとえば車の運転をしている時、 いつのまにこんなことができるように なったのだろう、と思うことがある。 補助輪なしの自転車に 乗ることさえ怖がった子供だったのに、…

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そういえばの自己紹介

そういえばの自己紹介

読むこと
書くことが大好きで、
たどり着いたnote。

でも、そういえば、
きちんと自己紹介ができていませんでした。

今更ではありますが、
簡単な自己紹介を少しさせて頂きます。

1983年7月23日生まれ
滋賀県草津市出身

2002年
ミスマガジンの賞を頂き、

和希沙也という芸名で
タレント活動を始めました。

雑誌のグラビアやバラエティ番組にご縁を頂きましたこと、感謝しています。

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やぁ、十二月。

やぁ、十二月。

どんよりとした
雲が空を覆っていて

雨も少し降っていて

あらゆるものが
滲んで膨らんでいくような
そんなお天気。

窓ガラスは
白く曇っていて

外は寒いのだろうな、冷たいのだろうな、
そんなことを考える。

気づけば十二月。

あっという間に
時間も風景も変わっていく季節。

そこかしこに
散らばっているものは

そろそろ終わりですねっていう
ささやき声。息遣い。気配。

確かに、終わるのだ

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風は光ったりしないから

風は光ったりしないから

とてもよく晴れた午後。

細く長い道を
足早に歩いてみる。

髪や頬、
それから鎖骨のあたり、

乾いた風が
容赦なくぶつかってくる。

風は寂しさを孕んでいて
もう秋なのだ、ということを
実感する。

それにしても
よく晴れた午後。

悲しいことは何もなくて、
大笑いしてしまうようなことも何もない。

ゆらされる髪に触れようとして
こめかみのあたりの冷たさに気がつく。

心らしきものは
あてもな

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記憶と、瓶詰め

記憶と、瓶詰め

昨日食べたものについて
五時間前の出来事について

ぼんやりと覚えている。

たぶん、
このままじっとして、そして眠ってしまうと
忘れてしまう。

けれど、
小さかった頃に触れた
土のひんやりとした感触とか

捕まえたトンボの目の奥の色とか

祖父の車の匂いとか

バラバラに散らばったおはじきの美しさとか

そういうものは
今でも鮮明に覚えている。

記憶というのは
つくづく不思議なものだな、とそ

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名前あそびの海の中

名前あそびの海の中

小学2年生ごろ
のことだったと思う。

母が何気なく
「あなたが生まれた時、名前を清子にしようか、
舞にしようか迷ってねぇ」

そう話してくれたことがある。

大人にとっては
なんてことない日常の中のこの会話に

幼かったわたしは
足元が崩れ落ちてしまいそうなほどの
不安を感じた。

わたしはわたしじゃなかったかも
しれないという不安。

それは心の底に張り付いて
わずかなざらつきを残し続けた。

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雨の季節に、雨のこと

雨の季節に、雨のこと

ときどき、雨を眺める。

アスファルトや屋根に
落ちてくる一粒一粒が、

少しずつ世界を
濡らしていく様子は

不思議に感傷的で
遠い場所にいるようなそんな錯覚を覚える。

そういえば、
大切なことの多くは
雨の日だったような気がする。

小学生の頃の遠足も、
運動会も、卒業式も、

それから
入学式も、

初めて
海外留学に行った日も。

あとは
結婚しようと決めた日とか
離婚しようと思った日と

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勇ましく

勇ましく

勇ましいという言葉が好きだ。
日々、勇ましくありたいと思っている。

日常生活を生きていくためには
どうしたって勇気が必要だから。

だから日々の中で、
映画を観たり本を読んだり、友達と話をしたり、色々な時間を過ごして勇気を湧き立たせるようにしている。

楽しい瞬間、嬉しい瞬間、
幸福な瞬間というものは、勇気を湧き立たせてくれる唯一のものだと思うから。

だけど元々が
臆病な人間なので、
すぐに消

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らしさ

らしさ

ネットニュースや広告やラジオなどで
見かけること耳にすることが多くなった気のする

自分らしさ
自分らしく

この言葉について、
なんとなく思いを巡らせていた今日この頃。

パソコンで検索してみると

自分の心に正直でいること
自分の意見を持っていること
自分を自分で認めてあげること

そういった、さもありなんな
言葉が画面いっぱいに溢れていて

うん、そうだな、そうだなぁ、と
そのひとつひとつを

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泣かない子供、泣く大人

泣かない子供、泣く大人

ここ最近よく見かけていた景色の中に、
卒業式終わりとおぼしき学生さん達の姿がありました。

彼ら、彼女たちは
嬉し気で寂し気で、
誇らしげで清々しく、

わたしはその姿を
目を細めながら眺めていました。

卒業式というものを
わたし自身何度か経験してきたけれど、
そのどれでも泣いた記憶はありません。

泣くどころか、
ホッとしてばかりでした。
あぁ、やっとこの場所から解放されるんだなぁ、とホッとし

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これでいいのだ、と思うこと

これでいいのだ、と思うこと

たとえば車の運転をしている時、
いつのまにこんなことができるように
なったのだろう、と思うことがある。

補助輪なしの自転車に
乗ることさえ怖がった子供だったのに、と。

そういうことは他にもあって、
ドーナツ屋さんで、きちんと並べられた
ドーナツを好きなだけ買うことができる。

ここからここまで全部、というように。

箱いっぱいにつめられたドーナツは綺麗で、なにより美味しそうでわたしはたちまち嬉

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