KADOYA@axolotl P2P

平成の終わりに小売店を畳んだ後、異国へ行き、そのまま旅暮らしが長引いた行商人。過ぎ去っ…

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平成の終わりに小売店を畳んだ後、異国へ行き、そのまま旅暮らしが長引いた行商人。過ぎ去って来た道でもらった感謝と、落とした不義理に想いを馳せ、書き始めた手紙的ノート。

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    NEONDERTHAL organic cotton T-shirt

    NEONDERTHAL ネオンデルタール / 5.3oz オーガニックコットンTシャツ 商品ストーリー↓ https://kadoyastudio.com/neonderthal/ Product story (English)↓ https://kadoyastudio.com/en/neonderthal-en/ サイズ: 身丈 身幅 肩幅 袖丈 S 65 48 43 18 M 68 52 46 19 L 71 56 49 20 XL 74 60 52 21 XXL 77 64 55 22 ※単位:cm カラー: ミルキーグレー、パープルネイビー この商品画像はオリジナルプリント.jpで生成したイメージです。実物とは異なる場合がありますのでご注意ください。
    4,980円
    KADOYA studio
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    BullPiano キャンバストートバッグ

    BullPiano キャンバストートバッグ サイズ M 横幅 高さ マチ 持ち手 容量 36 37 11 47 10L ※単位:cm 素材 綿100% 12oz キャンバス 商品ストーリー↓ https://kadoyastudio.com/bullpiano/ Product Story (English)↓ https://kadoyastudio.com/en/bullpiano-2/ この商品画像はオリジナルプリント.jpで生成したイメージです。実物とは異なる場合がありますのでご注意ください。
    2,980円
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    RINHO organic cotton T-shirt

    オーガニックコットンTシャツ カラー:ブラック 素材:オーガニックコットン100% 商品ストーリー↓ https://kadoyastudio.com/gomennasai/ Product Story(English)↓ https://kadoyastudio.com/en/rhino-sorry/ サイズ: 身丈 身幅 肩幅 袖丈 S 65 48 43 18 M 68 52 46 19 L 71 56 49 20 XL 74 60 52 21 XXL 77 64 55 22 ※単位:cm この商品画像はオリジナルプリント.jpで生成したイメージです。実物とは異なる場合がありますのでご注意ください。
    4,980円
    KADOYA studio

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はじめに

その昔、ある町の角でKADOYAという名の雑貨屋を営んでおりました。 雑貨屋だったのでいろんなモノを扱う内に、いろんな方と出会いました。 来年で10周年という頃に、トレジ…

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クジラが来た

今朝は晴れたので、カゴいっぱいのシーツを洗濯するところから1日が始まった。 電話が鳴った。時々行く仕事先の先輩で、今から来ることになった。 お湯を沸かして待って…

バグズ・ナイス

ある町にて。 滞在中に見つけた喫茶店にほぼ毎週通った。 大体いつも季節のおすすめメニューを注文した。 春はオムライス、夏はカレーライス、秋はガパオライス。 そして冬…

ネオンデルタール

目的地を決めずに移動していると、たくさん歩く。 ずんずん歩いていると、自分が人類の進化の過程図の一部になった気がする。 ー 旅路の中で通って来た景色に、勝手にネオ…

まわる記憶、まわる電車、まるい指輪

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ごめんなサイ

ある時、友人に謝りたいと思った。 けど、うまく言えるかわからなかったので、サイの絵を描いた。 割と気に入ったので、陶芸でも作った。 空気が残っていて、窯の中で爆…

明るい兄弟

ある町にて。 滞在日が運悪く台風と重なってしまった。 ありがたいことに開いている食堂が一軒あった。 暖簾をくぐり中に入る。どの席も空いているようで、カウンターの奥…

はじめに

はじめに

その昔、ある町の角でKADOYAという名の雑貨屋を営んでおりました。
雑貨屋だったのでいろんなモノを扱う内に、いろんな方と出会いました。
来年で10周年という頃に、トレジャーハンターと出会い、手塩にかけた店をたたみ出国しました。

それから8年。
思えば遠くへ来たもんだ。

旅暮らしが長引き、行商人に。

過ぎ去って来た道で、もらった感謝と、落とした不義理がたまりに溜まった。

再び会えるかわから

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クジラが来た

クジラが来た

今朝は晴れたので、カゴいっぱいのシーツを洗濯するところから1日が始まった。

電話が鳴った。時々行く仕事先の先輩で、今から来ることになった。

お湯を沸かして待っていたが予想より遅かった。道を間違えたらしい。

コーヒーを淹れて、テラスで今年のシフトの話を聞いていたら、沖で水柱が高く上がった。

ん?

続いてもう一つ。

二頭のクジラだ。

近づいたり、遠のいたりしながら、1時間ほど遊泳していた

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バグズ・ナイス

バグズ・ナイス

ある町にて。
滞在中に見つけた喫茶店にほぼ毎週通った。
大体いつも季節のおすすめメニューを注文した。
春はオムライス、夏はカレーライス、秋はガパオライス。
そして冬が来る頃、その町を出る時が来た。
軽い挨拶だけで長く話したことはなかったが、居心地の良い、記憶に残る店だった。最後に珈琲を飲みに立ち寄った時、コースターの裏に4枚絵を描いた。
マスターとコースター、気づく気づかぬも裏表。

ネオンデルタール

ネオンデルタール

目的地を決めずに移動していると、たくさん歩く。
ずんずん歩いていると、自分が人類の進化の過程図の一部になった気がする。

ー 旅路の中で通って来た景色に、勝手にネオンサインを掲げる ー

毛のない猿はどこへ行く

まわる記憶、まわる電車、まるい指輪

まわる記憶、まわる電車、まるい指輪

ユーラシア大陸の小国に住んでいた時、たくさんの人からたくさんの友情、返せないほどの親切をもらった。

そこは小さくて、緑が豊かで何もないけど何でもある町だった。
映画館もスーパーも大きな公園も病院も駅も図書館もどこにでも歩いて行くことができた。路線バスが町中を縦横無尽に走り、朝早くから夜遅くまで利用することができた。誰にとっても便利で住みやすい町のように感じた。

その町には椅子づくりで訪れた。自

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ごめんなサイ

ごめんなサイ

ある時、友人に謝りたいと思った。
けど、うまく言えるかわからなかったので、サイの絵を描いた。

割と気に入ったので、陶芸でも作った。

空気が残っていて、窯の中で爆発した。
ゴメンな、サイ。

学生の頃、友人が「俺ら怒るの下手やから、怒る練習しよ」と言った。身に覚えあり激しく同意。

気の合う奴だったのに、でかい喧嘩をした後、謝罪を受け入れなかったので疎遠になった。

大人になった今でも、謝ること

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明るい兄弟

明るい兄弟

ある町にて。
滞在日が運悪く台風と重なってしまった。
ありがたいことに開いている食堂が一軒あった。
暖簾をくぐり中に入る。どの席も空いているようで、カウンターの奥へ進む。テーブルにはひょうたん形の箸置きが等間隔に置かれていた。店内には無音のテレビがあり、野球中継が流れていた。陳列された焼酎の中から、明るい農村を選び注文する。本棚にはスポーツ新聞と漫画雑誌、カラマーゾフの兄弟があった。しばらく雨が

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