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#266 管理職として着任したら早めにやったほうが良い「○○の取扱説明会」

4月。異動の季節です。昇進されたり異動されたりして管理職として新たな職場に着任する方もいらっしゃるでしょう。その時にやってよかった、と思ったことをメモ。


1、上司が部下のことを知りたいように、部下も上司のことを知りたがっている

管理職として新たなチームを率いることになった場合、まず何をしますか?
決裁権限を確認する、仕事内容を確認する、などなど色々思いつきますが、チームメンバーとの個別面談は必ず出るでしょう。

目的はなんでしょうか?

☑️ 自分が担当するチームにどんなメンバーがいるのか
☑️ どのような仕事を担当しているのか
☑️ どのような考え方をしているのか
☑️ 仕事に対してどのように取り組んでいるのか
☑️ どのようなキャリアを経験し、今後はどのようなキャリアを希望しているのか

などなど、チームメンバーのことを早く、より詳しく知りたいというのが目的でしょう。

当然です。

そして、当然ながら部下も今度の上司が、どんな人物なのか、知りたいのです。
むしろ、上司が部下を知りたい以上に知りたいのです。
なぜなら、上司=評価者だから、です。

☑️ どんな仕事の進め方をするのか
☑️ どんなポイントを重視するのか
☑️ どのような指示の出し方をするのか
☑️ どこまで個別の案件に関与しようとするのか
☑️ どんな報告をすれば良いのか
☑️ 何が地雷で、何が喜ばれるのか
☑️ どんな部下が好きなのか
☑️ 社内での交渉力、人脈はあるのか
☑️ どんな点を評価するのか

などなど…
新しい上司のこと、知りたいのです。


2、上司像は勝手に作られてしまう

部下は想像以上に上司のことを知りたがっています。
でも、先に挙げたようなことを新しい上司に質問するのは難しいでしょう。

となると、どうなるか?

部下で集まって「今度の上司談義」が始まります。

以前なら飲み屋に集まって情報を持ち寄って、あーだ、こーだ、でしょうし、今ならWeb飲み会や、チャットで、でしょう。

え?やめてほしいって?
でも、ご自身でもやっていませんでしたか?

別にお酒が入る場でなくても、「今度の上司は…」という会話はしたのではないでしょうか?

こうして、上司も知らない間に、上司像が出来上がるのです。

そして、そうして出来上がった上司像は、人に対する印象がそう頻繁には変わらないのと同じように変わりません。


3、着任してすべきは「○○の取扱説明会」

ではどうするか?
簡単です。

着任のなるべく早い段階で、「上司の取扱説明会」をするのです。

具体的に言うと、運営に一工夫した自己紹介と、QAセッションをやるのです。

まず、チーム全員参加している場で、新上司が自己紹介。
その際、普通の内容に加えて以下のような、部下に知っておいてほしいことを伝えます。

☑️ 仕事の進め方
☑️ 仕事で重視すること
☑️ 仕事をする上での自分の長所、短所(あくまで仕事をする上で、です)
☑️ 望む報告のあり方

そして、席を外します。Web会議なら自分だけ落ちます

その上で、上司を除くチームメンバーだけで、上司に聞きたいこと、上司に知っておいて欲しいこと、を出し合います

その際には進行役を決めておく必要がありますが、ちゃんとまとめられること、誰が言ったことかは分からないようにすること、が絶対条件ですので、人選には気をつけましょう。

そして、決められた時間後、上司が再登場し、質問に答えていきます
なお、難しい質問や、微妙な質問が出てくる可能性が高いので、チームメンバーには、一旦休憩を取ってもらい、上司側はなんと答えるか、考える時間を設けた方が良いでしょう。

その上で、再度全員揃って、上司が回答、コメントしていく、という流れになります。

これが「上司の取扱説明会」です。


4、まとめ

いかがでしたでしょうか?

えー、と思われたかもしれませんが、勝手に知らないところで印象が作られるのがいいか、このような場でしっかり疑問に答えてスタートした方が良いか、明らかでしょう。

それに、お互い腹の探りあいで時間を使うより、最初にここまでお互いを知る場を設けるというのは、生産性にも良い影響を与えるでしょう。

実は、以前私が管理職になった際に、人事部門のビジネスマネージャー(部門ごとの担当者)が提案してくれて行なったものです。

私も、えー、と思いましたが、やってみたら、お互い一気に知り合うことができ、非常に良かったので、以降新たに着任する時には行なっています。

ザイアンスの熟知性の法則にもかなってますよね。

ポイントは、肩肘張らずに、素直に答えることです。
分からないことは分からない、今決められないことは決めららない、とはっきりいう事です。
「取扱説明会」はスタートであって終わりではないので、それでいいのです。ただ、課題として認識しているよ、ということをきちんと伝えられればいいのです。

問題なのは、そういった要望や質問をする機会もないまま、潜ってしまって不満に変わって、雰囲気が悪くなる、生産性が落ちる、ということです。

新たに管理職として着任された方、「上司の取扱説明会」いかがでしょう?
個人的にはオススメします。


最後までお読みいただきありがとうございました。

何か参考になるところがあれば嬉しいです。

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