学校のなかでぼんやりと考える

公立の小学校で教員をしています。 日々の学校のなかでのできごと、考えごとなど 学校に関…

学校のなかでぼんやりと考える

公立の小学校で教員をしています。 日々の学校のなかでのできごと、考えごとなど 学校に関わる話題をつらつらと綴っていきます。

記事一覧

240520 運動会練習どこまでやればいい?

5月に運動会がある地域で暮らす 我が子も勤め先も運動会一色 それは授業も休み時間も 準備に練習に結構な時間を使っている 具体的にどんな感じか ひと月前には応援団が組…

240517 誰とでも楽しく活動している?

学級活動がなかなか思うように進まないなか みんなは「会社活動」をすこぶる楽しみにしていた 学級のみんなと共有したコンセプトは 「好きや得意で学級のみんなを楽しませ…

240516 起こっていることの向こう側

給食の準備が終わって廊下に目を向ける 長い廊下の向こうに 何人かがふて腐れて座っている …これは何かあっただろうな と思い歩み出す 昨年までを互いに知る 下の学年…

240515 人権の花〜子どもの権利を伝える

人権の花が学校に贈られた これまではひとつのセレモニーと思っていたけど 今年は「人権」という言葉が残り 教室で関連したことを考えたいなと思った 昨年あたりから 「こ…

240513 担任が言うか 級外が言うか

…というよりも 「担任ができること」と「級外ができること」には 当然ながら大きな違いがあり それぞれに「しか」できないことが多いなと改めて思う 今日は午後に運動会…

240513 本人の声と強み

校内委員会で放課後に話し合う 参会者に話題が見えるよう 書記をする 困難さを抱えた状況について 方々からの見え方が語られる そうした話題を一文一事に書き分けて 箇条…

240510 同じ目の高さに立ってみる

お昼前に一年生が学校の先生とお知り合いになろうと 職員室の机を巡っていた場面に居合わせた 通称「あくしゅ大作戦」 実は午後に大きな行事があり その準備に追われてい…

240509 話合いの深さとステージ

学校で取り組んでいる「学級力会議」 昨年までもやっていたという子どもたちに任せ 話し合う様子を見ることにした。 良いところ・課題の発散も豊かで 焦点化する課題につ…

240508 ボクらは確かに支えあっている

月末に迫る運動会に学校は慌ただしく 4月から続く年度始めの行事も多い そんな中 学年部の同僚に相談したいことがあり ボクから放課後に打ち合わせの時間をもらう 今週…

240507 ひいき目を自覚する

他の学級の人に不快な態度をとったと 担任する学級の人の話を聞いた 第一声でポロリと出た言葉は 「あの人に限ってそんなことするとは思えないな…」だった しかし、結局…

240501 隣の教室の先生と共に歩むとは…

地方の小さな学校の勤務が長く 単学級の経験が多く わりと奔放な学級経営をしてきた気がする そして歳を重ねて 若い同僚と組むとなると ついついしゃしゃり出てしまいそ…

240430 教室の中に薫る「信念」

教室に入るとその教室の担任の「信念」が薫る 4月も末は そんな時期なのだと思う 日直で勤務校の部屋を巡ったり 出張や授業参観で他所の部屋に入ると 程度の差はあれど…

240429 休日の発信はOFFにしませんか

学校で働くことは楽しんでいるけれど 休日はそれを一旦置いて過ごしたい だから気になることがある それは「休日に来る学校からの発信」 メールアプリが導入され いつで…

240427 授業のなかで読み聞かせ

学級開きの時期は 空き時間を見つけては読み聞かせをしている 授業が動き出してくると その間にも読み聞かせは展開することは多い 今週はそんな読み聞かせ場面が多かった …

240425 親切とお節介の間

初任者の授業を参観に教室へ 道徳の授業で「親切とお節介」を題材にした授業 準備をして臨む初任者の姿も先生と共に歩む学級の姿も 新年度らしくハツラツとして微笑ましい …

240424 人が違えば見える景色も違う

チームティーチングのT1とT2みたいに 授業者と支援や補助の人 担任と補助や指導者みたいな関係は 絶対的に見える景色は違うよなと 授業を進める人の担う役割は多く その役…

240520 運動会練習どこまでやればいい?

240520 運動会練習どこまでやればいい?

5月に運動会がある地域で暮らす
我が子も勤め先も運動会一色
それは授業も休み時間も
準備に練習に結構な時間を使っている

具体的にどんな感じか
ひと月前には応援団が組織されたり
短距離走のタイムをもとに組み分けがされたりする

組織された応援団は
休み時間に応援歌や振り付けを考え練習していく
オリジナルの動きや役割分担
声出しから太鼓や旗の動きとけっこうあれこれと

競技もリレーや団体種目
概要を

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240517 誰とでも楽しく活動している?

240517 誰とでも楽しく活動している?

学級活動がなかなか思うように進まないなか
みんなは「会社活動」をすこぶる楽しみにしていた
学級のみんなと共有したコンセプトは
「好きや得意で学級のみんなを楽しませよう」というもの

前年度からの活動の残り香なのだろう
どんな会社ができそう?誰とできそう?ときくと
いくつかの会社が挙がり メンバーもすっと決まる
今日はちょっとした時間ができたので活動を始めてみた

とても楽しそうに集まって話している

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240516 起こっていることの向こう側

240516 起こっていることの向こう側

給食の準備が終わって廊下に目を向ける
長い廊下の向こうに 何人かがふて腐れて座っている
…これは何かあっただろうな と思い歩み出す

昨年までを互いに知る 下の学年の人たち
見知った顔が向かってくるのを捉えて
教室の方に慌てて戻っていく人も
…うん こりゃ何かあったな

近づいてもなお 動かずに座り込む人ひとり
こちらを見ながら柱の影から様子を見ている
時刻で言うなら 給食を食べている時間
教室に

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240515 人権の花〜子どもの権利を伝える

240515 人権の花〜子どもの権利を伝える

人権の花が学校に贈られた
これまではひとつのセレモニーと思っていたけど
今年は「人権」という言葉が残り
教室で関連したことを考えたいなと思った

昨年あたりから
「こどもの権利」について
触れたり学んだりする機会に恵まれ
本や考えに触れて来た

結論から言うと
知っているけどピンと来てなかったな
という状態だったんだろう

そんなわけで今回は
教室で一冊の本を読み
権利とボクが怒る時について話した

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240513 担任が言うか 級外が言うか

240513 担任が言うか 級外が言うか

…というよりも
「担任ができること」と「級外ができること」には
当然ながら大きな違いがあり
それぞれに「しか」できないことが多いなと改めて思う

今日は午後に運動会の学年部練習があり
そのまま下校した子どもたちを眺めながら
体育館の出入り口の日向で学年部の同僚と振り返り

競技や練習の振り返りをしながら
話は担任している人たちとの関わりについて
成長過程のなかで関わった職員とのやりとりについて

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240513 本人の声と強み

240513 本人の声と強み

校内委員会で放課後に話し合う
参会者に話題が見えるよう 書記をする
困難さを抱えた状況について
方々からの見え方が語られる

そうした話題を一文一事に書き分けて
箇条書きで残していく
困難な状況ほど その困難さが滲み出る

また こうした状況の時には
話題に挙がる人や状況から
強みが見えにくくなっていることがある

何より課題が方々で見られるわけだから
見渡しても課題ばかり…とは思い込みで
そう見

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240510 同じ目の高さに立ってみる

240510 同じ目の高さに立ってみる

お昼前に一年生が学校の先生とお知り合いになろうと
職員室の机を巡っていた場面に居合わせた
通称「あくしゅ大作戦」

実は午後に大きな行事があり
その準備に追われていたので正直それどころではなかったのに
声かけられるとつい…膝を折り 腰を下げてしまうのです
同じ目の高さに立つ心地よさよ

ああ…こうして「あくしゅ大作戦」に数分間のまれる 笑

学校で子どもたちとコミュニケーションをとるときに
同じ目

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240509 話合いの深さとステージ

240509 話合いの深さとステージ

学校で取り組んでいる「学級力会議」

昨年までもやっていたという子どもたちに任せ
話し合う様子を見ることにした。

良いところ・課題の発散も豊かで
焦点化する課題についても 小グループから
グループサイズを大きくしていく流れがとてもスムーズ
これまでの担任の先生との取組の積み重ねを感じた

焦点化する課題が2つに絞られると
どうしても議論というより討論になってきた
「いかに自分の主張が正当か」みた

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240508 ボクらは確かに支えあっている

240508 ボクらは確かに支えあっている

月末に迫る運動会に学校は慌ただしく
4月から続く年度始めの行事も多い

そんな中 学年部の同僚に相談したいことがあり
ボクから放課後に打ち合わせの時間をもらう

今週末の活動の計画を作り
他の先生を交えて段取りの確認
おかげでスムーズに打ち合わせは終わる

解散後 その同僚から引き止められる
「私も相談したいことがあるんですけど」と
いくつかの資料を持って戻って来て
見せてくれたのは運動会の競技の

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240507 ひいき目を自覚する

240507 ひいき目を自覚する

他の学級の人に不快な態度をとったと
担任する学級の人の話を聞いた
第一声でポロリと出た言葉は
「あの人に限ってそんなことするとは思えないな…」だった

しかし、結局のところその話が事実であり
生徒指導事案として向き合うことになる

その出来事が過ぎた時 ふと第一声を振り返る
これは「ひいき目」なんじゃないのか

第一声 そう思ったとしても
言葉に出すのは堪えておけたらよかったのかも
具体的な状況を

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240501 隣の教室の先生と共に歩むとは…

240501 隣の教室の先生と共に歩むとは…

地方の小さな学校の勤務が長く
単学級の経験が多く
わりと奔放な学級経営をしてきた気がする

そして歳を重ねて 若い同僚と組むとなると
ついついしゃしゃり出てしまいそうになるんだけど
今年は踏みとどまっている その時間が面白い

単学級なので運動会に向けては
隣の学年との合同体育になる

リレーの練習なども準備時間がなく
打ち合わせも廊下の立ち話だったけれど
隣の教室の先生「私が進行します」とキッパ

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240430 教室の中に薫る「信念」

240430 教室の中に薫る「信念」

教室に入るとその教室の担任の「信念」が薫る
4月も末は そんな時期なのだと思う

日直で勤務校の部屋を巡ったり
出張や授業参観で他所の部屋に入ると
程度の差はあれど 担任の「信念」が薫る

「私(担任)は…」とは述べないまでも
掲示物や提示物 その言動や 残っている物からも
「私はこう考えている」というものが伝わる

我が子の授業をのぞいたときのこと
間を置いて再び担任をしていただいた先生の教室は

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240429 休日の発信はOFFにしませんか

240429 休日の発信はOFFにしませんか

学校で働くことは楽しんでいるけれど
休日はそれを一旦置いて過ごしたい
だから気になることがある

それは「休日に来る学校からの発信」

メールアプリが導入され
いつでも連絡が送られるようになったけれど
休日に緊急性のない発信はどうなのかなと
同じ仕事をする人間としては考えてしまう

我が子の学校から来る
学年便りとか行事の案内
同僚が送る
提出物の案内とか連絡

これって
ヒドゥン・カリキュラム(

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240427 授業のなかで読み聞かせ

240427 授業のなかで読み聞かせ

学級開きの時期は
空き時間を見つけては読み聞かせをしている
授業が動き出してくると
その間にも読み聞かせは展開することは多い

今週はそんな読み聞かせ場面が多かった

社会の「世界の国々」の学習に関連して
長谷川義史『だじゃれ世界一周』

関連どころか 教室が涼しくもなったけれど

国語の「心情を音読で伝えよう」という物語単元で
川端誠『落語絵本 じゅげむ』

「声に出して読みたい日本語」や「にほ

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240425 親切とお節介の間

240425 親切とお節介の間

初任者の授業を参観に教室へ
道徳の授業で「親切とお節介」を題材にした授業
準備をして臨む初任者の姿も先生と共に歩む学級の姿も
新年度らしくハツラツとして微笑ましい

昨年の学級よりもまた イキイキとしている時期

ワークシートに先生の問いを受けて書く人たち
窓際でその様子を眺めていたら
一人の人に呼ばれた

「ねえ先生 お節介って『ありがた迷惑』ってことでしょう?」

ズバリ今回の要点を言葉にした

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240424 人が違えば見える景色も違う

240424 人が違えば見える景色も違う

チームティーチングのT1とT2みたいに
授業者と支援や補助の人
担任と補助や指導者みたいな関係は
絶対的に見える景色は違うよなと

授業を進める人の担う役割は多く
その役割を進めながら見えてくる景色で
狭まってくることは多い

対してそういった役割がいくらか少なければ
見えることや気づくことは結構多い
同じ場所 同じ時間でも 景色は違うんだ

だからこそ

同じ場所や時間を過ごしたうえで
「何が見

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