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エッセイ集

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エッセイ
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天狗の導き

天狗の導き

不思議な力に導かれるようにして、私はある神社に立ち寄ったことがあります。そこには本殿のほかにいくつもの小さな祠があり、中でも一つが特に気になりました。ですが、参拝者がいて待つのが面倒に感じたので、お参りする事なく帰路につきました。

駅に着くと電車が止まっていたため、時間を潰すために駅前をフラフラと歩き続けたところ、偶然にも先ほどの神社の裏門に出くわしました。そこで、さっき気になっていた祠に参拝し

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女の描いた絵

女の描いた絵

彼女は嬉しそうに、私に絵を手渡した。そして「この絵は大事にして欲しい」と私の眼を覗き込んだ。

まるで自分の宝物を預けるかのようだ。私のその絵を受け取って良く見た。

髑髏の模様を持つ奇妙な蝶や、墓に巻き付く薔薇は何処か不気味で、人の顔のように目と唇が有る、謎の草などが繊細な線がで描かれて居た。

美しくも奇妙で不気味なその絵は、魔女の館なんかに飾ってありそうなゴシックホラー好きの悪魔崇拝者が好み

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美しい愛を黒く染めない方法

美しい愛を黒く染めない方法

妙法蓮華経に執着は悪きだと書いてある。

強い思いは相手にも自分にも重荷になる。愛情と執着は密接に関わり合い互いに影響し合っている。だからこそ、愛情が執着に変わりそうになったら捨て去るべきだ。

何も嫌いになるとか、愛を消滅させるわけじゃ無い。自分が苦しくならない距離を保ち、自分の心へ浮かぶ相手への愛を感じ続ける。

相手の為に何かをしたいと思い、それが自分にとって負担にならないのなら施せば良いの

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真実の正体

真実の正体

愛について語りましょう。私は、この世界の全ての真実を理解している者です。

ここでは、真実とは何かを分かりやすくお伝えします。想像してください。私があなたに「あなたのことを世界で一番愛している」と言うとしましょう。

その瞬間、あなたはこの言葉が本当か偽りか、または単なる一時的な感情かを判断することはできません。時間をかけて観察し、この言葉が真実か偽りかを見極めることになります。

しかし、本当に

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働く喜びを教えて欲しい

働く喜びを教えて欲しい

労働

労働は素晴らしい。世の為、人の為になり国家の力となる。働いて金を稼げば稼ぐほど国家に金を献上して国力を養う。

それは多くの人の為になるが、国策を牛耳る政治家達の財産を守ることに優位になる様に投入されていく。

私達民草の資産にまで税金が掛けられ親が子供の為に残した遺産の大半を奪われる。

自分の子供や子孫の為に財産を残す事も出来ず、多くを国に徴収され、一族として力を持つ事が出来ない様にさ

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好きな気持ちを分析した

好きな気持ちを分析した

彼女の顔を見て居て思った。「永遠に心を囚われ続けるのか?」自分を愛してくれる誰かを好きになっても、きっと彼女の事は残り続けるだろう。

いっさい、会う事も視界に入る事も無くなって、長い年月を掛けてゆっくり記憶から薄れていけば、いつかは忘れる事が出来るかも知れない。

それには、想像を絶する程の長い時間が必要だ。思い描いただけで、軽い吐き気を感じて気を失いそうになる。彼女の事を全て忘れて、存在そのモ

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呪えるか試して見た

呪えるか試して見た

護符などのを効力や意味を調べて居ると、必然的に呪術なども調べる事になる。

攻撃から護る為の盾で有る護符を作る為には、槍である呪いに付いても理解しなければならないからだ。

ちょどこの時代は政治家が汚職が次々と明るみになり、前総理大臣が暗殺されるなど激動の時代を迎えてた。

そんな時だった事もあり、どうして呪術師や陰陽師など念の力を持って人々を導く存在が居るのなら、警察が捕まえない悪い政治家を呪殺

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狂信的な愛 (ポエム・エッセイ)

狂信的な愛 (ポエム・エッセイ)

私の父親は教授だった。私は幼い頃から色んな宗教団体のイベントに家族で出席した記憶がある。恐らく研究費を援助して貰うためとかだったのだろう。

その当時の経文や神様の名前なんかを思い出して調べると、今では悪名な高い宗教団体もあったりした。



どんなに良い神や教えでも、それを信仰する人々や組織が利益を求め悪行を行うと、神そのものまで汚す事になる。

良い事が書いてる聖典すら洗脳する為の魔書に思え

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去る女の顔 (永遠の赤い薔薇)

去る女の顔 (永遠の赤い薔薇)

あの顔は何度か見た事ある表情だった。最初に見たのは「私はアナタが思ってるような人間じゃない」言った時だ。

悪い悪戯を隠してる子供が、自己嫌悪しながら嘘を隠してる事に傷付いてる顔。

あの顔をした女の1人は遠くに行って、1人は浮気をして、1人は俺を捨てた。

彼女が、あの顔で私を見た時に感じた。何かを決めている。それは私が悲しんだり苦しむ事で、きっと別れの言葉なのだろう。

だけど不思議と悲しい気

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ストリップ・フェスに潜入(呪われた女1)

ストリップ・フェスに潜入(呪われた女1)

謎めいた招待を受けて、ストリッパーたちが集う秘密の宴へと向かった。

何か特別なことが待っているとの予感に駆られ、彼は人形街にある橘稲荷神社で熱心に祈りを捧げた後、祭りの会場へと足を進めた。

ビルの中では裸の女達は己の身体を縄で縛り、陰毛を剃り上げた鶏肌の奥には、血行が悪そうな性器が露わになって居る。その事から、此処が金儲けの為の場で、一心不乱に欲情した振りをした女達の仕事場である事がうかがえた

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敬意の礼: 頭を下げる理由(魔神式)

敬意の礼: 頭を下げる理由(魔神式)

私は自分が悪いと思わない限り決して謝らない。頭を下げる事は一切なかった。

それは10代の頃に暴走族に囲まれ土下座を求められた時に拳で返答した時から変わっていない。その後にヤクザから組の名前を語ったから制裁すると、指名手配したとの御達しが、警察経由で私の元に届いた。

その際に刑事さんから一緒に謝りに行ってやると提案されたが、これを「悪い事をしてないのに謝る気はない」と拒否し徹底抗戦の構えを示した

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【エッセイ】クリスマスの水族館

【エッセイ】クリスマスの水族館

かつて、深く私を愛してくれた女性がいた。彼女との別れを経て、初めて迎えたクリスマスは、孤独と哀しみに満ちていた。

東京という大都会で、私はまるで一人ぼっちで生きているかのような虚無感に包まれていた。悲しみと絶望が心を覆い尽くし、知人たちには「死にたい」と繰り返し口にしていたそうだ。

しかし、その記憶は私にはない。ただ、身の回りに満ちる悲壮感や苦しみから逃れたい一心で、自分でも気づかぬうちに、死

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【エッセイ】明治神宮で厄払いした時の話

【エッセイ】明治神宮で厄払いした時の話

同期の知人から自分達が大厄に見舞われる時期だと聞いた。私は体調も良く特に厄の到来を感じて無かった。

ただ、神通力のような力に目覚めた事により、新たな次元の扉が開いた事から、その新領域での苦難が待ち受けてる事は安易に想像できた。

その事態に備えて、陰陽道、チベット密教、エクソシストにイスラムなど、有りとあらゆる宗教に残されてる悪魔祓いやヒーリング儀式の研究を行って居た。

特に一神教を信仰してる

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【エッセイ】怒りやすい私は優しい

【エッセイ】怒りやすい私は優しい

私はキレやすい男だった。小さな事でもキレるし良く人を殴りたくなる。実際に暴力を振るう事はないが、下を向いて妄想の中で相手を千枚おろしにしているか、後の未来で始末する算段を考察してる。

そのせいか独り言をブツブツ言ってることが多かった。

しかし最近、私は自分がこの世で最も優しい存在ではないかと考えるようになった。私の怒りは不特定多数の人々や、社会のシステム、道徳的概念に対して向けられているのだ。

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