どうしてもAIと親和性がとれずに完成に至った小説となりました。 おそらくその理由は、この作品にノンフィクションの要素が多く含まれていたからだと思っています。 以下…
<最初に> 第3弾の小説作品も「AIのべりすと」と共同で制作いたしました。 今回も作品投稿後に制作した作品のプロセスを綴っていきたいと思います。それがこの作品…
均質な空間。白と半透明なガラスによって、このオフィス空間は完結している。どうも洗練され、それが研ぎ澄まされている空間っていうのは水のなかにいるようだな。とぼく…
<最初に> 第2弾の小説作品も「AIのべりすと」と共同で制作いたしました。 今回も作品投稿後に制作した作品のプロセスを綴っていきたいと思います。それがこの作品を…
近隣の古いビルが解体されると、跡地は必ず駐車場となり、「公営パーキング」という看板が掲げられた。いつのまにか周辺は濃淡をなすグレーのパッチワークが広がっている…
<最初に> 建築と都市に関する小説を定期的に書いていきたいなといつも思っていました。でも、なかなか仕事に追われて筆が進まない毎日でした。おそらく理由は書いた小…
私は地方新聞社の知人編集者から、いくつか建築を見て周ってそれらを題材にした短編小説を書いてほしいといわれた。私は建築を見るのがどちらかというと好きだったし、そ…
現在ではCADを使って建築の設計図面を描くのがほとんどだ。でも大学はアカデミックなことからやはり教える。製図板を買って、紙にシャーペンで書く。当時はそれがかっこ…
私がリンゴが好きだ。 シャクシャクしてて、甘酸っぱくて。 しかも切ったときの断面に蜜があるときなんか最高だ。あの色最高。美しい。 そんなリンゴ、煮てよいものだろ…
私はカレーをよくつくる。 でも、つくる工程の途中でついトマトを入れてしまう。 カットトマトの缶を開けて、がばっと。 普通につくろうつくろうと思っていても…
「私はちょっと評価はできないかな」 ウエサカ先生はカザマくんの作品を見ながら言った。ぼくの大学は、卒業設計というものを制作して論文がわりに発表することで卒業でき…
ぼくらはいつも自分が設計した建築作品にタイトルをつけたがる。なぜなんだろう。そうすることで作品に自分の魂がこめられる気がするのだろうか。いや、そういうんじゃな…
「おい、パクんじゃねえよ」 ぼくは隣で図面を描いていたトモユキに言った。そのときぼくらは半日で設計作品を完成させるという、即日課題というものに取り組んでいた。お…
「なあ、このあいだ修正お願いした○○計画の図面データくんない?」 会社の後輩に言うと彼は、 「あ、ばっちり直しておきましたよ。スタッフ共有フォルダに入れておきまし…
建築学科内でできる男女カップルは、女子のほうが設計や成績が優秀だ、という例が多い。ぼくとワカナもそうだった。ちなみに前回の日誌に書いたニラサワ先輩は別格なので…
スリーピートという言葉を知っているだろうか。3年連続優勝という意味だ。バスケットボールが好きな人はこの言葉にピンとくるかもしれない。今から20年近く前、バスケッ…
パウレタ/建築を小説化してみたい建築士
2023年1月4日 10:46
どうしてもAIと親和性がとれずに完成に至った小説となりました。おそらくその理由は、この作品にノンフィクションの要素が多く含まれていたからだと思っています。以下投稿する作品「ある建築家との対話」が、建築を志す方々のどこかに引っかかりを受けるものであれば、それはこの物語が私の中にあるひとつの真実であることを表していることにほかなりません。---------------------------
2022年12月21日 10:48
<最初に> 第3弾の小説作品も「AIのべりすと」と共同で制作いたしました。 今回も作品投稿後に制作した作品のプロセスを綴っていきたいと思います。それがこの作品を生んだあかしにもあると思います。 今回のあとがきもまた、執筆のモチベーションになればと思い、投げ銭的に100円設定させていただきます。 どうぞよろしくお願いいたします。
2022年12月19日 11:05
均質な空間。白と半透明なガラスによって、このオフィス空間は完結している。どうも洗練され、それが研ぎ澄まされている空間っていうのは水のなかにいるようだな。とぼくは思った。まるで水槽だ。ここは。 部屋の中央には6つのデスクがくっついて島になっており、マネキンが3体近くに置かれていた。ぼくはその中の女性の姿をした1体と向き合って名刺を渡す真似をした。「木のいいにおいがしますね。名刺に香りがついて
2022年12月16日 09:44
<最初に> 第2弾の小説作品も「AIのべりすと」と共同で制作いたしました。 今回も作品投稿後に制作した作品のプロセスを綴っていきたいと思います。それがこの作品を生んだあかしにもあると思いますので。 今回のあとがきもまた、執筆のモチベーションになればと思い、投げ銭的に100円設定させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
2022年12月15日 13:52
近隣の古いビルが解体されると、跡地は必ず駐車場となり、「公営パーキング」という看板が掲げられた。いつのまにか周辺は濃淡をなすグレーのパッチワークが広がっている。こんなにパーキングっているのだろうか。道路を行き交う車の量とは対照的に、そこには車がひとつも駐車されていない。 ぼくが勤める保険会社の代理店はパーキングに囲まれた古いビルの2階にある。会社は社長とぼく2人だけ。1階にはビルのオーナーさ
2022年12月13日 09:16
<最初に> 建築と都市に関する小説を定期的に書いていきたいなといつも思っていました。でも、なかなか仕事に追われて筆が進まない毎日でした。おそらく理由は書いた小説の内容を誰かが揉んでくれないという点が一番大きかったからだと思います。 あと、文章が進まないときに助言がないということ。 ある日AIが文章を書いてくれるソフト「AIのべりすと」というものを知りました。ちょっとした文章設定などでAI
2022年12月12日 10:48
私は地方新聞社の知人編集者から、いくつか建築を見て周ってそれらを題材にした短編小説を書いてほしいといわれた。私は建築を見るのがどちらかというと好きだったし、それに何よりも原稿料がははずむともいわれた。断る理由はない。それで引き受けることにした。 建築案内役は今売り出し中の気鋭建築家であった。 取材当日、彼は私の希望を訊きながら次々と建築を見せて回ってくれた。彼の案内してくれる建築はどれも
2018年12月25日 11:47
現在ではCADを使って建築の設計図面を描くのがほとんどだ。でも大学はアカデミックなことからやはり教える。製図板を買って、紙にシャーペンで書く。当時はそれがかっこいいと思っていたぼくであったが、いざやってみると時間がけっこうかかるし、なかなか地味な作業だ。もしCADが存在していなかったら、ぼくは建築設計という仕事を生業にしていこうと思っただろうか。
2018年12月17日 11:48
私がリンゴが好きだ。シャクシャクしてて、甘酸っぱくて。しかも切ったときの断面に蜜があるときなんか最高だ。あの色最高。美しい。そんなリンゴ、煮てよいものだろうか。私は煮たリンゴを食べることができない。くた~っとした甘い味が昔から苦手だ。アップルパイ?あれもだめ。シナモンがかかっててあれが最高?いやいや、シナモン?あの香りがダメ。でも大人になると食べなければいけない場面もく
2018年12月3日 11:44
私はカレーをよくつくる。 でも、つくる工程の途中でついトマトを入れてしまう。 カットトマトの缶を開けて、がばっと。 普通につくろうつくろうと思っていても、戸棚を開けて、カットトマトを無意識に探している。 なぜなのだろう。 おそらく私がたまねぎを炒めたり、肉を炒めたりしているときに、トマトカレーの妖精が私に語りかけてくるのだ。「トマト缶ありますよ」とか「そろそろじゃない
2018年11月21日 11:48
「私はちょっと評価はできないかな」ウエサカ先生はカザマくんの作品を見ながら言った。ぼくの大学は、卒業設計というものを制作して論文がわりに発表することで卒業できる。今は発表会の後に教官陣と学生が設計作品について議論を重ねるポスターセッションが行われていた。
2018年11月2日 11:25
ぼくらはいつも自分が設計した建築作品にタイトルをつけたがる。なぜなんだろう。そうすることで作品に自分の魂がこめられる気がするのだろうか。いや、そういうんじゃない。それを考えるのがただ楽しいだけなのだ。
2018年10月26日 11:06
「おい、パクんじゃねえよ」ぼくは隣で図面を描いていたトモユキに言った。そのときぼくらは半日で設計作品を完成させるという、即日課題というものに取り組んでいた。お題はとある公園内にある公衆トイレ。ぼくは有機的な植物が生い茂る公園のなかで、ピラミッド型のトイレを設計していた。「え?べつにさ、描く人の手が違えばさあ、同じかたちでも似てなくみえるって」まあ、このトモユキの言葉にぼくもどこか納得してしま
2018年10月22日 10:12
「なあ、このあいだ修正お願いした○○計画の図面データくんない?」会社の後輩に言うと彼は、「あ、ばっちり直しておきましたよ。スタッフ共有フォルダに入れておきました!最新データって名前にしてます」と威勢よく返した。ぼくは共有フォルダを開く。『○○計画最新データ』『○○計画最最新データ』『○○計画これが一番最新データ』『○○計画これが本当の最新データ』『うそうそ○○計画これが本当の
2018年10月18日 11:39
建築学科内でできる男女カップルは、女子のほうが設計や成績が優秀だ、という例が多い。ぼくとワカナもそうだった。ちなみに前回の日誌に書いたニラサワ先輩は別格なので、それはこの話ではおいておこう。 なんだろう、ワカナとつきあっていたころは、建築に対する野心みたいなものが吸い取られていく感じがした。大学3年にあがって設計ができるようになってきたころ、「いけるぞおれ!やってやろう!」なんて思ってい
2018年10月11日 11:23
スリーピートという言葉を知っているだろうか。3年連続優勝という意味だ。バスケットボールが好きな人はこの言葉にピンとくるかもしれない。今から20年近く前、バスケットボールリーグの最高峰NBAにはバスケの神様が存在した。マイケル・ジョーダンだ。彼が所属していたチームはシカゴ・ブルズ。このチームで3連覇を果たし、彼は引退した。そこからこの言葉は生まれている。 ぼくの大学の建築学科にもスリーピートを