留学先で思うこと。

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ノート

スイスのフェミニズムのデモに参加してきた話

先日、わたしの暮らすスイスのあらゆる街で、女性の権利向上のためのデモ、grève des femmesが行われた(grèveはストライキという意味ですが、内容はデモに近かったのでデモと表記します)。

その日はスイス中がそのデモのイメージカラーである紫色に染まっていて、デモに参加していない人でも、お茶をしながら、買い物をしながら、当たり前のように多くの人が紫色の服に身を包み、公式グッズを持ち運んで

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ことば以外の共通言語

きっとこの世界の共通言語は英語じゃなくて笑顔だと思う

この歌の全貌はまったく覚えていないのだけれど、東京メトロのCMで流れていた、この歌詞だけはすごく鮮明に覚えている。

確かに言語以外の共通言語はこの世界に存在しているのだなと、わたしは長期に及ぶ欧州滞在で理解した。それは笑顔もそうだし、ちょっとした気遣いとか、優しさとか、おとぎ話とか、歌とか、自然を慈しむ心とか、要は言語が違う国でも人間として

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文学が与えてくれる力

今日、たまたまこんな記事を見つけました。

トヨタの公式ツイッターが、女性ドライバーに「やっぱり車の運転は苦手ですか?」と質問し、炎上。これについて情報番組「スッキリ」の中で議論が巻き起こるのですが、これに関してロバート・キャンベルさんは以下のように述べました。

「"やっぱり"という日本語を辞書で調べると『案の定』『予測したとおり』。世界一のメーカーのトヨタが女性に対して"やっぱり"車の運転って

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私たちは鳥の気持ちがわからないし、ましてや他人の気持ちなんてもっとわからない

留学先で取っている授業に、"Supernatural in Medieval England"という授業があります。その名の通り、中世イングランドにおける"Supernatural"、すなわちオカルト的な事象について研究していく授業です。

今日の授業ではチョーサーのカンタベリ物語の、"The Squire's Tale"という話を原文と現代英語訳の二種類で読んで、その内容と"Supernatur

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優しさはささやかで、しかし力強い波となって

私の留学先に、二週間の語学留学で同じ大学から三人の後輩がやって来た。日本にいた時は知り合いではなかったけれど、せっかく同じ大学から来てくれたのだから、と我が家に招待して、みんなでスイス名物であるラクレットを食べた(私のアパートにはなぜかラクレットマシーンが置いてある)。すごく喜んで帰ってくれて、その無邪気な笑顔に心のスイッチを押されて、今こうしてパソコンと向かい合っている、そんな次第だ。

おそら

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初めてのひとめぼれ

「一目惚れって、信じますか?」
もしあなたが唐突にこう訊かれたら、どう返事をするだろう?

普段の私なら、「ない」と断言していただろう。私は恋愛に関してはひどく慎重で、時間をかけて徐々に人を好きになるタイプであるから。
けれど私はそんな私は今、初めて一目惚れを経験してしまっている。しかも超電撃的な、運命と呼んでしまいたくなるやつを。

そう、その相手とは、現在私が留学している街、ジュネーヴである

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泣きたいときには、たくさん泣いた方がいい

「毎日部屋の隅っこでひたすらぼーっとして、ああ朝がきた夜がきた、って考えてね、学校にも行けなくて、でも死にたくても葬儀は600万かかるから死ねないの。もうどこからも逃げられないの、あぁあ…」小さなベッドの上で、彼女は嗚咽をもらしながら小さな子供のように泣き続けていた。

これは、同じくフランス語圏に留学中の友人と、旅行に行ったときの話。

美しい街並みに胸を高鳴らせ、体力の限界など忘れてひたすら

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1年間しか一緒にいられない、からこそ

わたしは今、1年間の交換留学に来ている。だからこちらで出会う人と一緒にいられるのは、1年間の期間限定。

1年間といっても、実質10ヶ月だし、もうそのうちの半分が過ぎ去ろうとしていることを考えると、かなり短い期間である。

思えば、「短い期限のある人間関係」って、わたしは今までの人生においてあまり経験していないような気がする。中高一貫校に進学したから、中学の友人とは6年間も一緒に過ごしてその世界に

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マルチリンガルの国で思うこと。

外国語を学ぶということは、ただ単に、話せる言語が増える、それだけのことなのだろうか?

わたしは、そうは思わない。外国語を学ぶということは、その新たな言語を通して、自分の中の概念の引き出しを増やす、ということだと思う。そしてその概念の引き出しを増やすということは、見える世界がずっと広がるというか、世界の真の姿に少し近づく感じ、というか…。うーん、うまく説明できない。

例えば目の前に林檎が一つ置い

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Best and Truest

留学先で気がついた、「他人を尊重すること」で生まれる、生きやすさの話。

タイトルを見てぴんと来た方もいると思いますが、このタイトルは私の愛する母校のモットーの一部です。わたしの母校は本当に素敵な学校で、誰もが個々を尊重して自由に楽しく生きられる空間でした。どんなところかというと、こんな感じ。ぶっ飛んでます。カメラロールを漁るとこんなのか変顔の写真しか出てきません。

そしてそんな高校を卒業して社

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