見出し画像

「自己を経営せよ」

私が自らの人生に期待する成果は「見えない生きづらさと共生できる社会づくりに貢献すること」である。

と、突然己の志について記したが、その目的は自分語りにあらず。本記事は、サムネとして取り上げているように、「死生学」と「企業経営」から得た知見を「人生学」として発展させていく私の試みを記したものである。自らの試みを一例として開示しながら、人生学(或いはそれらしいもの)の必要性および有用性を説くのが、今回の狙いだ。

話は戻り先ほどの私の志、これは企業経営でいうところの「ミッション」である。

企業理念体系の一例

背景の問題意識として、「国としての自殺率の高さ」「高い幸福度を感じづらい国であること」「精神疾患外来患者数の増加傾向」「”HSP””発達障害グレーゾーン”といった精神系ワードの流行」などがある。(最後に参考情報掲載)

私の感覚としては「ただでさえ人口減少・高齢化という状況下にあり、経済成長も芳しくないし、日本は色々とヤバい」というのが正直なところである。こうした危機感というか絶望感は、Z世代中心に抱えているのではないか。当然私自身もHSPやASD当事者として、自殺を考えたり、あまり幸福感がなかったりする現状には納得できる。

ここからが本題になる。悶々としていた時期もあったが、私はどうにか健全に生きていこうと決めた。しかし、その術を身につけていなかった。キツいことがあるたびにへこたれていては体が持たない。弱い自分を弱いまま受け入れつつ、強く逞しく生きていく術を自分で身につけていかなければならない。色々模索しながら、やがて会社の経営にヒントを得た。

「CSR(企業の社会的責任)」や「CSV(共有価値の創造)」、「ソーシャルアントレプレナー(社会起業家)」「コンプライアンス」「コーポレートガバナンス」「企業倫理」という言葉や概念を知ったことがきっかけである。

株式会社は、株式を所有している株主が所有者であり、これまでは株主還元が重視され利益重視の経営がなされてきた。しかし、それによる弊害(公害問題や不正会計など)が後を絶たず、しっかりせえ!と社会全体から背筋を正されている。結果、今は「株主は大事だが、社会的側面も重視せい!」ということになり、SDGsとかESGが声高々に叫ばれている(※ESGは最近疑問視されているが)。

こうした傾向に触れながら私は、企業と個人の共通点を感じた。自分や自分の仲間の利益を重視し、他人を貶めるような態度を取る人間は周囲から嫌われやすいし、有事の際には罰を受けることがある。逆に、自らの信念を持ちながら周囲にも気を配れる人間は人望が厚く、人から称賛されている。図で表せばこういう感じだ。

そもそも自然人(人間)と法人(法律上は人)だ。要は個人か組織かという違いだけで「社会から期待される役割」は被る。当たり前っちゃ当たり前かもしれない。

このことを強く実感して以来、「自己を経営する」視点で生きている。個人的には、非常にラクになった。生き方のスタンスが定まったからである。具体的には、目標を立てたりリスク管理をしたりする習慣が自然と身についた(詳細は過去記事参照。ChatGPTを使ってみましたが読みづらかったらすみません)。

「見えない生きづらさと共生できる社会づくりに貢献すること」という志を立てたのも、経営理念を持つためである。世界的ロングセラー『7つの習慣』でも自分なりのミッションステートメントを作れと書かれてあるが、同じことだ。

途中で取り上げた、日本が抱えるさまざまな問題。ただ嘆いていても仕方ない。他人任せにできる程この国に余裕はないと思っている。死ぬまで死なないという選択をしているのなら、自分にできることをやっていく必要があるのではないか。自らの生活を維持・向上するのも大変だけれども、一人ひとりが自分事として問題意識を持ち、適切な方法で声を上げ行動を起こしていくべきではないか。

私が死ぬまでに日本という国がなくなることはないだろう。しかしその先、自分の子ども、孫、ひ孫、と考えていくといよいよ分からない。分からないことを考えても仕方がないが、できれば今だけではなく将来にとっても有益なことをしたい。一先ず今は、日本の国力の底上げに日本人として貢献する。エゴだが、それでいい。それしかできない。

こうした、未来から逆算して考えることをバックキャスト思考というが、個人の人生に置き換えると「死生学」という学問にたどり着く。「やがて来る死を見据え、今をどう生きるか」というのが命題だ。(詳しくは過去記事参照)

この死生学と、先の経営的視点。組み合わせて「人生学」。私は自らの命を実験台に、人生学的思考とその実践の有用性を示し、見えない生きづらさと共生できる社会づくりに貢献していく。

<参考>

3月20日に発表された、2024年版の国連の世界幸福度レポート(World Happiness Report)において日本は総合ランキング51位に後退し、G7の中では引き続き最下位である。




この記事が参加している募集

自己紹介

習慣にしていること

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?