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感情のセルフコントロール 「心のモンスター」の飼い方の工夫

「感情のコントロールは難しい。でも、感情をモンスターと捉えると付き合い方が見えてくるということか」

日々生活していると「なんで分かってくれないんだ!(怒)」と気持ちが荒れる時ってありますよね。そんな時はたいがい余計な一言を言ってしまって後から後悔したり。他にも「モヤモヤが消えない…」「この先が不安で落ち着かない…」など。

喜怒哀楽で言うと「喜」と「楽」はポジティブな気持ちで素直に表現すれば良いです。一方で「怒」と「哀」といったネガティブな気持ちはどうしてこうもコントロールが難しいのでしょうか。

自分の感情をいかにセルフコントロールするかについて、参考になる記事と出会いましたのでご紹介します。

心のモンスターの飼い方

参考になる記事というのはあずみさんの記事です。とてもわかり易く人の心に巣食う感情との向き合い方を解説されています。是非ご参考ください。

内容もさることながら、記事に出てくるイラストのタッチが素敵です。余白のとり方含めて、めちゃくちゃセンスを感じますね。

さて、この記事は「人は心にモンスターを飼いがち」という内容で、人の心に生まれる様々な感情を「モンスター」と捉えて、そのモンスターとどう向き合うのかを考える記事になっています。

この発想、めちゃ良いですよね。そしてその得体のしれない厄介なモンスターの撃退法としてこんな手法が紹介されています。

<退治方法>
①考え事をしている事に気が付く
②いま起きている事じゃないと認識する
③「今私考え事してた」と声に出す
④モヤモヤザワザワモンスターと戯れていた自分を認める

なるほど、まず自分の感情(モンスターの存在)に気づくということですね。

自分がどんな感情か、客観的に自分を知る術として「メタ認知」という考え方がありますが、これ結構難しいですよね。それよりも、感情をモンスターと捉えて、それを飼っている感覚を持つ方が捉えやすいですね。

そして、素敵だなと思ったのがこの一言。

重要なポイントはモンスターと戯れる時間

ザワザワしたりモヤモヤしたりといった感情(モンスター)を排除するのではなく「戯れる」。この表現、良いですね。まるで飼っている子犬と遊んであげるような感覚。その感情の存在を肯定し、その感情を自覚しながらしばらくの時間寄り添うということ。

そして、ひとしきり戯れたら、サッと手放す。この手法は、自分の感情が乱れた時にとても有効な手法なのではないかと思います。

感情は3つに分類できる

一口に「感情」と言っても、いくつかに分類することができます。岩井俊憲さんの著書「感情を整えるアドラーの教え」には、心理学上、人間の感情は、大きく分けて3つに区分することができると説明しています。

①感覚的感情(センサリー•フィーリング)
五感によって受け取る快不快の意識状態のこと。「いい匂い」「まずい味」「きれい」といった意識のこと。

②気分(ムード)
爽快感や憂鬱といった身体の生理的機能との結びつきが強く、比較的持続する感情。「受験に失敗して落ち込む」「スポーツを観て興奮する」などの気持ちの状態。

③情動(エモーション)
喜怒哀楽のように急激に生じる、比較的激しい一時的な感情の高まりのこと。「怒る」「悲しむ」「歓喜する」といった感情はこの情動に分類されます。

これら3つの感情の内、快・不快に関わる「①感覚的感情」は、実は私達にはコントロールできません。美味しくないものを食べた時に「まずい!」と感じるのを避けることはできません。なぜなら、それらは思考より先に来るある種の「脳の反応」だからです。自分で回避したり、コントロールしたりするのは困難です。

また「②気分」も同様にコントロールは難しいです。状況や置かれたシチュエーションに左右されて生じる感情のため、環境による所が大きく自分でコントロールする事は難しいです。

アドラー心理学では「①②はコントロールできないが、③情動は自分でコントロールできる」と説きます。そして、この「③情動」こそが、日々の生活の中で大きな悩みのタネでもあります。

「怒り」の正体(二次感情の暴走)

情動の中でも一番厄介なのが怒りではないでしょうか。怒りは火山噴火のように突発的に爆発する制御不能なエネルギーと思われがちですが、実はそうではありません。

仕事中に思い通りに行かずにブチ切れている時に憧れの先輩や社長とばったり出会った時、一瞬で笑顔になって挨拶できたりします。不思議ですよね。つまり、怒りは出し引きできると言う事です。我々は道具のように「怒り」を利用しているのです。

怒りには必ず「相手役」と「目的」があります。つまり怒りをぶつける「人」と、その人に対して何らか達成したい「コト」があるということ。

「目的」のコトで言うと、相手を支配したい、主導権を握りたい、自分を守りたい、正義感を発揮したい、などです。

そして、「怒り」は二次感情と言われていて、実はその手前に別の一次感情があるのです。例えば「はやく勉強しなさい!」と怒っているお母さんには、その感情の前に「子供の学力を心配している」という一次感情があるのです。

このケースでいうと「心配」が実は大切なのですが、怒る方も怒られる方もここに気づいてないケースが多いのです。お母さんが怒れば怒るほど子供も意固地になり、反発し、すれ違います。怒りと向き合う時はその手前にある一次感情が何かに目を向けることが大切です。

「怒り」には「信念を緩める」で対処する

怒りはどんなシーンで生まれるでしょうか。この感情は多くのケースで「信念」が影響しています。

「◯◯すべきだ!」という信念→「許せない!」→怒り

義務感が強い人は特にこの傾向がありますね。

こうした「怒り」とうまく付き合う方法の一つが「信念を緩める」という手法。つまり「◯◯すべきだ!」というハードルを意図的に下げるということです。

私がよくやっている手法は、怒りの感情が芽生えた時こんな言葉を心の中で唱えます。

「そうかも知れないし、そうじゃないかも知れない」

自分の意見に固執したり、相手の考えに反発する時、冷静さを失っていることが多いです。一旦ギアをニュートラルに入れ直し、冷静に現状を捉える。否定も肯定もしない、というスタンスがとても有効です。

そうすることで「◯◯すべき」という信念を一旦緩めることができます。

まとめ

日々生きているといろんな感情が心に芽生えます。これはとても自然なことで、むしろ喜怒哀楽が豊かな人の方が人間味あふれる魅力的な人なんじゃないかなと思います。

とは言え、どの感情も付き合いやすいかというとそうでもないです。特にイライラやムカムカといった怒りの感情は突発的に心に広がるので、扱い方が難しい。

そこで、今回ご紹介した感情をモンスターと捉え、そのモンスターを「飼いならす」「戯れる」感覚を持つことで、自分の感情と冷静に向き合うことができます。とても素敵な手法ですね。これから意識していきたいと思います。

そして、怒りの感情が急に沸騰した時は無駄なこだわりや固執から離れ「信念を緩める」ことも大切です。そんなちっぽけなことにこだわっているのは自分だけかもしれません…。

感情はセルフケアし、コントロールできると知っておくことは、自分の気持ちを日々整えるのに有効です。上手に自分の感情と向き合い、穏やかな気持ちで日々を送りたいですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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