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医療人たちはどう生きるか

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医療・保健・福祉、そして介護のこれからを考える。2025年を超えたその先は、よりよい質の勝負になる。納得する医療とはなにかを考えながら、書いていくシリーズです。(photo by… もっと読む
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#社会的処方

だいかい文庫で人とコミュニティをつなぐ、社会的処方を行うリンクワーカーになりませんか?

だいかい文庫で人とコミュニティをつなぐ、社会的処方を行うリンクワーカーになりませんか?

兵庫県豊岡市の地域おこし協力隊として、「人」と「コミュニティ」をつなぐ、社会的処方を行うコミュニティナース/リンクワーカーを募集します。

▽詳細、条件等はこちらから

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健康の社会的決定要因と孤独について

 タバコや食生活など、病気になるのは自己責任だと叫ばれます。ただ、近年のその背景に、貧困や所得格差、教育環境など、多様な環境要因が、寿命に影響していることがわかってきています

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小さな図書館で働く居場所の相談員、募集します

小さな図書館で働く居場所の相談員、募集します

(2022年4月14日 一部追記)(2023年6月29日 一部改訂)

 私が代表理事をしている一般社団法人ケアと暮らしの編集社が営むシェア型図書館「本と暮らしのあるところ だいかい文庫」に勤めるソーシャルワーカー兼事務スタッフを募集します。だいかい文庫は、まちに暮らす人たちが少しずつ本とお金を出し合って作っている小さな図書館です。一箱本棚オーナーさんと呼ばれるお金を出して本を置いている方々は、自

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医師が商店街の空き店舗に小さな図書館を作った理由。ケアをまわすエコシステム「だいかい文庫」とはなにか。

医師が商店街の空き店舗に小さな図書館を作った理由。ケアをまわすエコシステム「だいかい文庫」とはなにか。

2020年12月、家庭医療専攻医である僕は、豊岡市の空き店舗に小さな図書館を作った。だいかい文庫と名付けた図書館は、おかげさまでオープン4ヶ月で400冊程度借りられている賑わう図書館となっている。

この図書館は、「シェア型図書館」である。市立や大学の図書館のような公立ではなく、民間のシェア型図書館だ。まちに暮らす人たちが一口2400円/月から共同出資し、一箱本棚オーナーとなり、自分のおすすめする

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noteマガジン「ケアとまちづくり、ときどきアート」が書籍化されました。

noteマガジン「ケアとまちづくり、ときどきアート」が書籍化されました。

noteで連載していた「ケアとまちづくり、ときどきアート」が書籍化され、2020年6月18日に中外医学社から発売されました。

このマガジンは、総合診療医の私、守本陽一と福祉環境設計士の藤岡聡子さんとで、2019年1月から9月まで連載していた月額noteマガジンです。街に出ていく医療者とその周りのまちづくりをする人たちに向けて、先進事例の紹介やそこから学べることを書いていこうと、僕が聡子さんを誘っ

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医療者が引く移動式屋台カフェの正体とは。YATAI CAFEが生み出す健康的な空間の理由。

医療者が引く移動式屋台カフェの正体とは。YATAI CAFEが生み出す健康的な空間の理由。

【2022年1月28日更新】

「屋台やってる先生ですよね?」と最近よく声をかけられる。医師である僕は、医療福祉関係者が街中で移動式屋台でコーヒーを提供するお店「YATAI CAFE(モバイル屋台de健康カフェin豊岡)」を行っている。月に1回ひっそりと移動式屋台を引いて、訪れる人にコーヒーを物々交換で提供する。

この一風変わった活動を、多くのメディアに取り上げていただいた。神戸新聞、朝日新聞、

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Withコロナ時代の「コミュニティ」,「社会的処方」を考える

Withコロナ時代の「コミュニティ」,「社会的処方」を考える

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が蔓延している。4月18日現在で世界で15万人もの人がなくなり、日本でも感染者数が1万人を超えた。未曾有の感染症だ。COVID-19は死亡率が高く、集団免疫を獲得するまで観戦を続けると日本でも数十万人の死亡者が見込まれる。そのため、世界を始め日本でも、感染者数を爆発的に増やすことなく、医療崩壊を防ぎながら、ワクチンや治療法が確立するまでの間、耐え忍ぶ戦

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母の死から僕を救ってくれたのは…

母の死から僕を救ってくれたのは…

2週間にわたる医学部卒業試験の1日目が終わり、2日目に向けてカフェで勉強していたとき、一本の電話が入った。

「母」と表示されたケータイの画面。

でも、電話に出たのは父だった。

「母がくも膜下出血で倒れて、厳しい状況だ」とのことだった。信じたくなかった。でも事実だった。心臓がいつもより早く鼓動する音が聞こえるほど妙に冷静だったのが、逆に怖い。

大学に手続きを確認した後、僕は運ばれた病院のある

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