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“いつかは死ぬ”という予定を忘れたまま過ごして、モヤモヤした理想を追い続ける中で、たまにお腹が痛くなったりして。
あまりにも暗い情勢の中で、自分の気持ちもそれに揉まれるように暗くなる。心の底からうんざりするようなニュースは後をつきないし、またお腹は痛くなる。
「考えること」は、止めどなく、コーヒーを何杯飲もうと終わらない。コーヒー1杯にシュガー1本を入れるから虫歯が心配になる。
そういえば、久しぶりに歯医者に行くと、虫歯がいっぱい見つかった。でも、とても優秀な先生のおかげで治療が痛くなかった。虫歯だらけという絶望の中、救いがあって良かった。
歯は一度削ると埋まらないし、一度抜けると生えてこない。一度なくなった部分は戻らない。心も、もしかしたら同じなのかもしれない。
人類には、心を科学することが残っているらしい。研究結果は不可逆的な何かなのかもしれないな。心の治療薬は、量子コンピュータが見つけれてくれるのかな。

いつかは死ぬということを忘れないなんて、できるのだろうか。メメントモリに生きるには、たぶん今の時代はノイズが多すぎる。
SNSでは何をせずとも、誰かのキラキラした幸せを見ることができて、心の調子が悪ければ勝手にズーンとなる。自分軸で生きることが、とても難しいほどに他人と安易に比べる環境が整っている。

今日は贅沢しようと思って買ったコンビニのスイーツを食べながら、インスタを開くと誰かの豪華なアフタヌーンティーが映っている。何段にも重なったお皿に乗るケーキたち。コンビニのスイーツは心配そうにこちらを見ている。
今この瞬間を“幸せ”だと、ちゃんと認識しないと全て流れていってしまう怖さのある世の中。コンビニスイーツを食べて、お供に買ったココアを飲んで「美味しー」と言う。うん、ちゃんと幸せだ。
スイーツは、治療したばかりの虫歯が心配にもなるが忘れよう。誰かインスタに「虫歯だらけでした」と投稿して、僕を安心させてくれないかな。

心に支配されているのか、もしくは心を麻痺させているのか、それとも心の存在自体が虚構なのか。
欠けた心が戻らないのであれば、その場所に少しでも幸せな何かを積み上げよう。コーヒーで流し込めないほどのうんざりすることは、これからも心を蝕むだろうけれど、自分軸で生きよう。そんなことを再認識して、お腹が痛くならないようにしよう。
この心を少しでもワクワクさせて、生きようと思う。
来年は、ゲームを発売してみたいし、ボードゲームも作ってみたいし、久しぶりに新曲も出したい。これが今の僕が興味のあること。今、自分が面白いと思うことを真剣にやりたい。
もちろん本業も頑張る。来年の4月には社会人3年目になるわけで、本当に一瞬だなと思う。
自分自身の心を大切にして、たまには贅沢をして、幸せを1番近くで見る。そしてそれを、いつのまにか忘れて、また戻って来ればいい。
自分の心が虫歯にならないように、自分の人生は自分を真ん中に立てて、ふざけ続けたい。
だって、いつかは死ぬのだから。



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