あのこは貴族

己の樽

「『ブルーアワーをぶっ飛ばす』観に行きたいんですよね」という話をしたら、「刺されそうだよね」と言われた。

この手の話は、ボーッとしてるとブッ刺される。東京女子図鑑しかり。
一見香ばしい話に見えるけれど、誰にも話さないような、グチャグチャドロドロの焦げついた生き様が明確に描かれている。

誰かによって分断される女同士の価値観、広げても現れるステージ、年齢や美醜の呪い。
野心のある女が現実に打ちのめ

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山内マリコ「あのこは貴族」を読んで・おのぼりにとっての東京―後編―

「東京は、お金がないと楽しくないよ。

東京で貧乏するって言うことは、5000円の定期が買えなくて

毎日200円の交通費を払いながら、ぐるぐるぐるぐる働いて払って働いてを繰り返すことだから。」

すでに東京で暮らしていた姉のいやに実感がこもったアドバイス(?)を胸に2012年、就職と同時に上京した。

出歩くようになってすぐ、

自分がいかに世間知らずかということを思い知らされた。

すっぴんで

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〈読書感想文〉山崎ナオコーラ『リボンの男』/物語を取り戻す言葉。私たちを分断するストーリーはもういらない。

「韓国・フェミニズム・日本」特集がたいへん話題の『文藝』秋季号ですが、山崎ナオコーラさんの『リボンの男』をどう捉えるか、共感したりモヤモヤしたり納得したりしたので、読書感想文書いてみました。

この小説では「時給マイナス」であることをどこか卑屈に捉えていた主夫の妹子が、子どもとの時間のなかで世界を細分化する「小さな生活」の豊かさに触れ、それを肯定していく。男性が育休を取るのも難しい社会で男女が逆転

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昨年面白かった本

2018年は本を100冊ちょうど読みました。今年はもう少し沢山読めるといいな、と思っていますが、どちらかというと集中力を研ぎ澄まして、きちんとテキストを読み取り味わう読書を目指した方がいいような気もしています。

舞台「豊饒の海」を見る前に三島由紀夫『春の雪』『奔馬』を再読(『暁の寺』『天人五衰』もこれから読みたい)、舞台「メタルマクベス」disc1を見たら、あ、原作当たっておくべきだった、とdi

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読んで下さってありがとう♪♪♪
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