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母がガンになりました

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母がガンになりました 10年の闘病生活、余命宣告、最期の日。 おかあさんとワタシの話。
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納骨してきました

納骨してきました

もう今週の末には12月。

今年もあとちょっとです。今年は本当に色々ありました。
四月に母が死んでから、時が止まっているようで、早送りされているようで気持ちも落ち着かず、大変な一年でした。そういえば厄年だったな。

前回の投稿から少し空いてしまいました。その間にしたことを書きます。

母のお墓が無事に建立しましたので10月の某日、兄と子どもたちとで母のお骨を持って納めに行ってきました。

お墓には

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居るはずの場所に居ない

居るはずの場所に居ない

初盆が終わったと思ったら、自分の研修の最終課題がありバタバタと過ごしていました。

夫が夏休みのために帰ってきていたのだけど、息子が風邪を引き、その風邪をまんまと移されてしまい最終的に点滴を2本打って課題(試験)に臨みました。丸一日、夫のサポートもあり何とかこなせました。

今週一週間は、何も予定を入れずに体調のメンテナンスと来週からの長旅に備えています。

なんだか、8月に入ってから気持ちがぼん

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母の初盆

母の初盆

母の初盆を終えました。

今年のお盆は迎えるのがなんだか怖くてずっと気持ちがざわついていました。

四十九日が終わってから、「次は初盆の準備だね。」と兄弟と話していました。

そこから、そもそもお盆って何?初盆って何したらいいんだ。
とググったり、人に聞いたりして、何とか無事に終わりました。
かなりざっくりですが、日程は以下の通りでした。

8月13日 迎え火 
8月14日 
8月15日 お坊さん

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香典返し

香典返し

今日、やっとお通夜・お葬式もしくは仏前来てくれた方への「香典返し」を終えました。

恥ずかしながら、私「香典返し」を知らなかったんです。

親族が少ない関係もあり、身近な人が亡くなった経験がこれまでありませんでした。

母が初めて「身近な亡くなった人」で、色々なことを学びました。

亡くなった人への弔いの儀式、通夜は夜通しすること、おときという朝ごはんを食べること、他にも、戒名・お位牌、それから初

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親が死んだらどうなるのか~孤独を感じるとき~

親が死んだらどうなるのか~孤独を感じるとき~

親が亡くなったその日から、遺されたものはどうなるのか。

母が死んでから三ヶ月が経とうとしています。今の心のうちを書きます。

まず、今週から夫が仕事のため約2ヶ月半不在で完全にワンオペ二人育児をしています。

6月頃から「やるべきこと」に追われ、心の余裕がなくなって育児を楽しめなくなっている自分がいました。なので、託児を一時的に利用していたのですが、今回完全ワンオペ生活を見越して週に3回ほど保育

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お墓を買いました

お墓を買いました

初盆に間に合うようにお墓を買いました。

買ったのは先月のあたま。今週やっとデザイン決め。

どんだけかかんねーん!笑
もはや初盆に間に合うかなぞです。
お墓を買う手順ですが以下の通りです。

【お墓を買う手順】
1.場所を決める(寺とか霊園とか)
2.お墓のタイプを決める(大きさとか定型か自由墓地か)
3.お墓に入れる文字を決める
4.デザインを決める←今ここ
5.完成図を見て訂正や依頼
6.お

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母の四十九日【準備したこと】

母の四十九日【準備したこと】

母の四十九日が終わりました。

この日までに色々終わらせよう、と決めていたことがあり何とかすべて終わりました。

しかしながら、この一週間は心身ともに疲れ果てていて子どもの体調不良も重なって、「やらなければならない」「これをしたい」と言う気持ちがあっても出来ない状況にあり本当に苦しかったです。

夜中になると涙が出てきて、これは何の涙だろう?

育児疲れなのか、母のいない寂しさなのか、自分でも分か

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親が死んだらどうなるのか~姿の見えない代弁者~

親が死んだらどうなるのか~姿の見えない代弁者~

親が亡くなったその日、残されたものはどうなるのか。

今日は、母が亡くなった後に励まされた言葉について書きます。

お葬式が終わっても、夫が隣に居てくれているのに心がポッカリしていて、例によって「私の本当の気持ちは、分かりっこない」と心のどこかで思っていたと思います。
だから、ネットで「母親 亡くなる」「母親 いない世界」「母親 会いたい」とか検索して、気休めに同じ経験をした人を見つけていました。

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お母さんに会いたい

お母さんに会いたい

もうすぐ母の四十九日です。

母が居ない生活にも慣れてきました。でも、会いたくなる。

一日の中でずっと、と言うわけではないです。
でも、これまで育児をしていて
「こんな笑えることがあった」
「こんな可愛い顏をした」
「こんなことができるようになった」
そういった子ども(母にとっての孫)の成長を一緒に喜んでくれたり笑ったりして見守っていてくれたから、それが出来ないことが辛い。

「ちょっと聞い

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親が死んだらどうなるか~兄弟の存在~

親が死んだらどうなるか~兄弟の存在~

親が亡くなったその日、残されたものはどうなるのか。

今日は、私の兄弟について書きます。

私には、兄弟がいます。兄と弟の三人兄弟。
子どものときは、煩わしさも感じていました。兄弟がいると物理的に空間も狭くなるし、色んなことに我慢を強いられるし、もっとワガママに自由にできたらいいのに、早く家を出たいな、とすら思っていました。
今考えるとなんて贅沢なんでしょうね。
その、子どものときは良さが分からな

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不思議な小話

不思議な小話

母は、朝ドラが好きでした。
死ぬ前にハマっていたのが、韓国ドラマ。

「ついに、ハマっちゃった!」と言うから、
「どんな話なの?」って聞くと
「王子様たちが全員主人公を好きになっていく話よ。」
「あ~王家の○章系かー!少女漫画あるあるだよね。」
なんて言って笑いあっていました。

入院して数日した頃には、だんだん起き上がるのも辛くなってきていて
「もう楽しみが朝のドラマくらいしかないの。」
「これ

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親が死んだらどうなるか~亡くなった日のこと~

親が死んだらどうなるか~亡くなった日のこと~

親が亡くなったその日、残されたものはどうなるのか。

亡くなるまでのエピソードをまとめました。

深夜病院から弟に電話が入り、次いで兄、私たち家族と病院に駆けつけました。だけど、誰もその時には間に合わなかった。
兄が到着する10分前だったそうです。深夜12時までは病院に居たのに、亡くなったのは3時過ぎ。私より弟より兄が一番悔しいだろうな。

「子どもたちに手を握ってもらって看取られたい」

母が生

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二度と経験したくないこと

二度と経験したくないこと

人生には何度も経験したくなるような素晴らしいことがある。

もう一度一日の始まりに戻って味わいたくなるような経験。

美しい景色に巡り合えた時。

達成感のある成功体験。

平凡なようで尊い、愛する人と過ごす日々。

その幸せな瞬間を凍らせて閉じ込めていたくなる。

だけど、二度と経験したくない日もある。

それは親が死んだ日だ。

私の永くとも短くともない人生の中では

間違いなく一番悲しい日だ

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母の病状の流れ

母の病状の流れ

母がガンだと分かったのは、10年前でした。

市町村で行われている健康診断がきっかけでした。

再検査が必要だから、と大きな病院で検査することになりました。

当時、母からは「ガン」という言葉ではなくて「悪性かも分からない腫瘍」と聞いた記憶があります。

精密検査の結果は、

「非機能性膵神経内分泌腫瘍」

あとからホスピスの先生に聞くと、ガンの中でも治療が限られているものだと知りました。

最初

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