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ko to ba ことば

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溢れ出た ことばたち、時々イラスト。ことば それは ため息。(ノート、過去のBlogやTwitter等からも抜粋。)
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降り注ぐ光のようなもの

降り注ぐ光のようなもの



"光のようなもの"

あの頃はなんだって自分は何でもできると思っていたのだろうか。今は何もできないような気がしてしまうのは、色んなことを知って気づいてしまったからなのだろうか。

溢れかえる情報やインターネットの波に埋もれた沢山の光のようなものが、私の中から、指先から、声から、目の奥から…全て流れ出てしまったかのようだ。

綺麗なものを見たとき、人々は心をふるわせる。振動が大きなエネルギーとな

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いつかすべて溶けてしまうとしても

いつかすべて溶けてしまうとしても

世界の窓を持っているんだね

そして窓の外を覗きたいと
思わせてくれるなにかを

その瞳が見ている先は

どんなに感動するような
うつくしい世界が
そこに広がっているのだろうか

知ってみたいと思ってしまった

反響させてみせる
その世界の美しさだとか

音楽だとか絵だとか
風や空気さえも

その全てが
心まで振動させてしまうのだから

だから
見てみたいと思う
もっと生きてみようと思う

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催眠少女の眠り薬。2014.4.25の私より

催眠少女の眠り薬。2014.4.25の私より

雨の日は、あの家の窓ぎわを思い出す。カーテンのところ、隅っこ。モモちゃんシリーズの本を図書館で借りてきて読んでいた。雨の日は、いつだってあの頃の私みたいに 部屋の中で静かに眠っていたい。モモちゃんの話のように死神は現れない。

晴れた日には、あの光が溢れる部屋の中で 日向ぼっこをする。ベランダに干してある、ゆらゆら風に揺れている洗濯物を眺めながら 生きていると感じる。時間は無限にあるのだと錯覚を

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心のなかの穴の話。

心のなかの穴の話。

どうやら私の心の中は、たくさんの穴が空いているらしい。

それは突然ぽっかり穴を空けるのではなく、
すでにいくつか空いた穴に気づいたら落っこちているようなものだ。

「穴なんて空いてない。」

そう思って歩いていると、たちまち落っこちてしまう。
これはなかなか難しい。

自分は穴なんて空いてないと思っている。
そして、落っこちるとしたらいきなり目の前で穴が空いたと思っていた。

昔から、その穴の

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いつか終わりが来る日を。

いつか終わりが来る日を。

いつか終わりが来る日を分かっている。

それは幼い頃、父がお椀に取り分けてくれた夜食の即席ラーメン。
泣いて帰ってきた私にプレゼントして履かせてくれた、緑色のランニングシューズだとか。

いつかみんな居なくなってしまう。結局。
この世界から。

そんな事はいつだって分かっているようで分からない。だけれど、ふとした瞬間、私は気づいてしまう。

今は自分で夜食の即席ラーメンを作って食べれる事や、自分自

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金魚の詩

金魚の詩

ここは水槽。

水の中をキラキラ泳ぐ

わたしは誰?

自慢の羽が生えているの

わたしがあなたを見ているはずなのに
わたしが誰かに見られている

わたしはあなたの周りを泳げない
いつかきっと外の海へ出るわ
そうして あなたの周りを自由に泳ぐの

それは それは
きっと楽しいわ
外はもっと もっと 楽しそうだわ

人間は ユメ を見るらしい
わたしにはそれが見えない

ここは水槽という

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僕らの夏を、私は知らない。

僕らの夏を、私は知らない。

僕らは知ってたのだろうか
本当のことを
僕らは見ていたのだろうか
本当の心を

「笑って過ごした日々の陰に
悲しい思い出が 失われないように」

黒板にそうやって
書き残しておきたいなぁ

悪に心を寄せる時
ほんの少しだけ 心が疼く
それは 好奇心なのか
それとも心地よい 薄暗い部屋

夏の日差しに 目を閉じた
それは たしかに 光の線が
心の奥まで 照らしてたみたいだった

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深い海の底で

深い海の底で

満ちてゆく 夢
目を開けばそこは 青い世界

台所の床は冷たい。それなのに どうしてか、そこにずっと座ってしまう癖があった。

延々と終わらない夜が続いているような気がして、夜を繰り返さないように。そんな風に念じていたような気がする。

あの頃の私は、誰かのせいにしてばかりだったのかもしれない。今は少しだけ、私のために生きてゆけるような気がするし、深く海の底に潜って涙を流すことは少なくなったのだろ

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零れ落ちるもの。

零れ落ちるもの。

ポロポロと零れ落ちて行く。

何が?

記憶、水滴、宝石みたいなおもちゃ…
カラフルなスーパーボール
光、、

行き止まり、
それ以上先へは思考が進まない。

考えないことで
もしかしたら救われていることが
あるのかもしれない。

なんとなくの感覚で、
決め付けていることもある。

あの部屋は
時が止まっている

あの電車に乗れば
ポロポロと、救いきれないものが
両手のひらから
或いは

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ガラスのこころ

ガラスのこころ

落としたグラスは
パリン、と音を立てて割れた。

いつだって
こわれそうだったのは
私の心の方だった。

割れた音に、
少し呆然と立ち尽くす。

こわれたかったのは、
こわれそうだったのは
私の心だったのかもしれない。

割れたグラスに
指を切る。

救い集めたかったのに
ヒリヒリと痛みと、
滲む赤い血が
まるで心みたいだった。

やさしかったのかもしれない、
見えなくなっていたのかもしれない

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海月について

海月について

見てない自分が失われて行くのがこわい時があった、何度も何度も冷めない夢を見る様に。

そんなことなんて1ミリも心配せず、しかめ面でレンズを覗いていても良かった時からは、もうだいぶ時が経ったのです。

失くしたレンズ覗く

遠い五月の。

ふわふわ漂った

海月、

そして新しい記憶を手に入れる。

夢なんかじゃなかった

GOMESSさんとのコラボレーション曲「海月 with 木村仁美」は、そんな

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透明でいること

透明でいること

最近物事を避け続けていたなぁと思いました。避けて、きっと心の奥底で批判したりしてた。それはただ自分を守りたいっていう勝手な言い訳に過ぎなかった。

誰もわたしを傷つけよう悩ませようだなんて、思っているわけでは無いのに。わたしはとても怖がりで臆病者ね。

それ以上に描く世界があるなら、もっとわたしは透明でなければいけないと思う。透明という言葉には、いろんな意味を込めています。

心をすーっと 透き通

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私のてはしわしわで

私のてはしわしわで

私のてはしわしわで
つるつるのあの子の手を
眺めるのが好き

つるんと伸びた
マニキュアが塗られたゆびさき

携帯の画面越しに見る

女の子のつるつるの手
なんて綺麗なのでしょう

私のてはしわしわで
少しだけかなしい

それでもしわしわの手を
可愛いと言ってくれるひとがいる

かつて

トウシューズでぼろぼろになった
サンダルも履けなかった
ぼろぼろの足のつまさきを
頑張っている足だね、

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「言う、ということ」

「言う、ということ」

会いたいと思った時に、会いたいと言ったか。

好きだと思った時、好きですと言ったか。

声を聞きたいと思った時、素直に声を聞きたいと言ったか。

否か、

笑っていたか、泣いていたか、怒っていたか、絶望に満ちていたか、誰かのせいにしていたか、捻くれていたか、拗ねていたか、希望に満ちていたか、愛を込めたか、



その時の温度、心の躍動感、生きている。繋がれている、向き合える、その時はきっともしか

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