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患者さんのことは、診断名と症状から思い出す。
先日、花見に誘われた。声をかけてくださったのは、かつてリハビリを担当した方のご家族だった。患者さんはご主人で、毎日奥さまが一緒に訓練室に来られていたのが印象に残っている。
既婚者男性が患者さんの場合、結構な割合でパートナーが毎日訓練室にご一緒される。そういえば父が入院したときも、毎日母が病院に通い、リハビリに付き合っていた。お父さん、ひとりになるのが嫌なんだって。本当はクタクタで、家でゆっくり休
「たまたま」良かっただけ。
卒業式の日、
制服の後ろ姿を見ながら考えたこと。
息子のクラスはまとまりが良いとか、
仲が良いとか言われていたそうだ。
学級だよりにも
そんなことがちょくちょく書かれていた。
この
まとまっているとか、仲が良いとか
クラスの雰囲気って
どうやってできあがるんだろう。
生徒ひとりひとりがお互いを認め合って、
皆でいる場を大切にし合っているのは
前提なのだが、
結局は「たまたま」の積み重ねの
ようやく気がついた。たくさんの人に見守られていたこと。
まだ新米だった私は
覚えたての知識と
数少ない経験から得た信念とを
使えるようになって
ちょっと得意に感じながら
ありったけの言葉を尽くして
患者さんに
無我夢中で
自分のできる精一杯を提供した
熱量は高いけれど
少し押しつけがましい
そんなアドバイスを
自分の両親よりも
歳上だった患者さんは
はいはいと
そのまま従ってくださった
自分の祖父母くらいの歳か
もっと歳上の患者さんは
いつ
やろうと思えばできる。時間をかければできる。…だけど。
リハビリの目的は、大雑把に言えば
事故や病気などで変化した、
以前とは違うからだの使い方を
学習すること。
今の自分が持っている体の機能を
できる限り使って、
失ってしまった部位や機能を補ったり
新しい動き方を身につけながら、
どういう動きを身につけていけば
これからの生活の中で
からだを動かしやすくなるか。
また、
自分でできるか
機器や道具を使ってできるか
誰かにちょっと手伝ってもら
「整体に行ったけど、やっぱり良くならなかった」とならないために気をつけたいこと。
今回は、以前に書いた内容の続きです。
「やっぱり良くならなかった」のは、施術者の技術の問題じゃないか、と思われるかもしれない。もちろん、それが理由のケースもある。
しかし、今回感じているのは、そこじゃない。
技術的な問題で、はっきり言うと「施術内容の不正確さ・習熟度の低さのために、これでは何回通っても良くならないであろう」ことを患者さんに行っているのは論外であるし、施術者個人の課題でしかない。