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海外で体調崩した時の対処法 海外旅行·海外出張の極意 その3.8 シリコンバレーで子供が風邪をひく 当たり前過ぎて意識しなくなっていること

 海外生活してる中で体調崩した時の対処法を載せて欲しいとのことで…
 フリークエントフライヤーだった(過去形。何故なら今は現役ではないリタイヤ組なので(笑))私が実践してきたことをご紹介しますね。
0)海外では体調は崩さない

1) 海外では体調崩した時の為の備え


2)海外では体調崩した時の為の情報の整理 
 万が一に備えて事前に情報源を準備しておく

3)大使館・総領事館の活用
 最終手段のお話です。

 ということで3.0xシリーズでは、そもそも海外で体調崩す前のお作法をお伝えしました。
 3.1以降海外で体調崩した時の対処法の実例をご紹介しています。
 3.1では台湾でのウイルス性の風邪から細菌性の風邪を併発し、抗生剤を使用した例を再掲させて頂きました。次いでイスラエル駐在時にパレスチナ自治区の政府高官宅にお邪魔した時の例をご紹介しました。

 3.2は北米に駐在していた時の便秘の話です。生理現象は兎も角早め早めに処理するというお話でした。

 3.3は、北米で下唇の内側を自分の歯でバックリ切ったお話。

 3.4は、英国ロンドンの骨董市で有名なポートベローマーケット/Portobello Road Marketでの腹痛時の話。

 3.5は、シリコンバレー駐在時に大型の工事区間で幹線合流の一時停止をしていたところゴミ収取車に追突さむち打ち症になったお話。

 3.6は、シリコンバレーでC型肝炎と診断され、その分野の権威の米国人医師を受診したというお話です。

 3.7は、シリコンバレーで前歯の端が欠けて小さな金の詰め物をしていたところが外れてしまい歯科を受診したというお話です。

 今回は、シリコンバレーで3歳の子供が風邪をひいた時のお話です。 

 シリコンバレーに駐在して約1年程経った頃、子供もプレスクールに慣れてきていました。平日は毎日郊外にある評判の良い教会に併設されたプレスクールに通い安定した生活を送っていました。吾妹は毎日愛車のサンダーバードスーパークーペ、なんと5速のマニュアルシフトでスーパーチャージャー付、オマケに販売店でサンルーフを着けてもらった愛車で正に颯爽と毎日郊外まで2往復、片道30分の道のりを送迎していました。
 そもそも吾妹は几帳面で、約10校のプレスクール候補を一覧表にまとめ、その内の何校かは実際に訪問して吟味を重ねて結局その郊外のプレスクールに子供を通わせていたのでした。私は、1人24時間の半導体量産工場を使った全工程最優先で処理されるスーパーホットロットという試作品製造を担当していました。私も子供の送り迎えは担当するとの約束を見事に果たせず、専ら吾妹に子育てをお願いしていた時期でした。
 そのプレスクールで風邪が流行していたのか、ある時子供が39℃以上の熱を出したのです。当然市販の風邪薬の範囲を超えたとの判断で医療機関に行くことにしました。上述のプレスクール選択同様、医者も吾妹が作った一覧表が用意されていて協議の末に日本語は対応していないものの評判の良い医師を選びました。その時だけは私も何とか都合を着けて仕事場から吾妹に合流して受診をトライしました。ところが予約が当日は一杯で来週来て欲しいとのこと。39℃以上の熱を出していると伝えると単なる風邪なので頭を常に冷やして水分補給に気をつければ大丈夫とのことでした。取り付く島も無い対応。
 後に分かるのですが、米国が子供に強制して居る日本では考えられない網羅性の高い予防接種群をきちんと受けていれば、インフルエンザの予防接種も含めて免疫形成は済んでいるはずで、後は対処療法で何とかなるということだったのだと理解しています。勿論、家族帯同駐在員なので子供の予防接種は米国標準のものを接種済でした。
 それもあってか結局熱も下がり症状も落ち着いた翌週に受診し、事なきを得たのでした。

 流石米国流

 渡米後に日本で事前にやった予防接種以外を現地で追加で予防接種を受けた意味がよくわかりました。
 この経験からその後の私自身の海外渡航で推奨される予防接種は必ず受けるようにしました。勿論費用は業務での海外渡航ですから全額会社持ちです。例えば東アジアでは狂犬病の予防接種などまで網羅して事前に接種しました。

 何とも

米国流の物量作戦の素晴らしさ

が改めて身に沁みたエピソードのご紹介でした。

蛇足
 老婆心ながらその3.00でご紹介したように、読者の方々も海外渡航時は厚生労働省さんの以下のガイドライン等を参考にして、掛かり付け医と良く相談して事前に準備して置くことを強くお勧めします。

超蛇足
 吾妹の事前調査の網羅性も秀逸で、他の医院に受診する気にはなれませんでした。選択した医師が訴訟大国の米国で責任を持って来週の受診で良いと言ってのけたのですから。勿論その直後は確かに私には腑に落ちない感じでしたが。

超々蛇足
 翌週の受診ですっかり小康を得た子供が、これまた米国流のお医者さん受診のご褒美たるステッカーをもらって帰ってきて私ににっこり笑って自慢した顔が今でも焼き付いています。

超々々蛇足
 勿論(泣)私は仕事の都合で同行せず吾妹と子供2人での受診でした。

吾妹は凄い。

 

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