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11月の太陽 ハートコラム358

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作詞家 阿閉真琴(Makoto ATOZI)コラムです。
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記事一覧

時を超えて

時を超えて

 楽曲はリリースされた瞬間から作家の手を離れる。リリース後の楽曲は、基本的にリスナーの方々と、歌っていただけるアーティストのものとなる。
 だから本来、作詞家の想いなんて、ブログに書いたりしないほうがいい。 
 それでも、すこしね。書いておきたい。

 海蔵亮太さんの歌う『楽園』

 原曲に沿いながら新しい解釈で爪弾かれた澄み渡るような武藤良明さんのギターアレンジ。歌詞の一つ一つを丁寧に歌うのだと

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アーティストがブレイクするとき 作詞家の見解

アーティストがブレイクするとき 作詞家の見解

 直接依頼をいただいた場合、歌詞の提出時に企画書を添えることがあります。好まれる場合と好まれない場合を考えながらではありますが、企画書には楽曲が大きく羽ばたく際の原因について、僕なりの見解が記されています。

 今日はそのことを少し書いてみます。

 時代は大きく変わり、今では車載オーディオ以外ではCDを再生する機器さえも持っていない人も増えました。スマートフォン、PC、カーオーディオがあれば、音

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作詞家の不思議な気持ち

作詞家の不思議な気持ち

 noteには、日本海に面した田舎の小さな古いアパートに住むミニマリストもどき、あるいはプロ作詞家、あるいはインド哲学に憧れる自称アートマーとして、かなり多重人格者のようなブログを書いているのですが、いつもお読みいただけている方々にはありがたいなあ、うれしいなあという気持ちでいます。
 お会いしたこともないのに、まるで遥か昔からの知り合いのように感じています。本当にありがとうございます。
 この感

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優しい呼吸

優しい呼吸

 巷ではゴールディンウィークのはじまりはじまり。
 何やら朝から、やはり町の空気もちがう。

 近所のショッピングセンターへウォーキングと買い物を兼ねて向かえば、BGMの音量も平時の1.3倍、いや、もっとのパワーで感じられる。うるさいと思うくらいなのだから、なかなかの音量。

 ショッピングセンター側も必死。来客のファミリーも必死。子供達はエネルギービーム出しまくり。
 スーパーマーケットでは奥様

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Kindle出版してみました。

Kindle出版してみました。

 Amazon Kindleで詩集を出版しました。

 「信念の詩 引き寄せる詩集」

 勇気と希望をテーマに紡いだ詩集です。
 Kindle Unlimitedに加入の方は無料でお読みいただけます。

 ご感想などいただけましたらとても嬉しいです。

 人生、がんばりましょう。

 Makoto ATOZI

いつの日も 心があってほしい

いつの日も 心があってほしい

 多くの教えは空を説く。欲望という名前の心の動きを払いのけた場所にあるものが空なのだと。
 空は消えもしなければ増えもしない。無いとも言えるしあるとも言える。
 なんて禅問答そのままで、僕も昨年まではスキンヘッドにして出家スレスレまで自分を追い込んだこともあった。

 そうやって、何もいらないと嘯くように暮らしていたけれど、あるとき不意に気付かされた思いがあった。確かに空は素晴らしく、足るを知るも

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ミュージックカルチャー

ミュージックカルチャー

 本日は一粒万倍日の天赦日だそうなので、お日柄もよろしく、最近思っていること、年の初めに思うことを書いてみます。

 SDGs的な考え方からも、最近、身の回りの物、衣服などはメルカリで購入しています。いわゆるユーズド、古着です。
 昔の僕は何事も新品にこだわり、古着の持つ、以前の所有者の気などを心配していたこともありました。
 それでも、せっかく着るのであれば仕立ての良い着心地の良い服がいい。
 

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謹賀新年

謹賀新年

新年、明けましておめでとうございます。
お寺でのおみくじで2種類引くのですが、2種類とも
「仕事に魂を込めよ」という言葉が書かれていました。
そしてもう一個の僕の心にうったえかけてきたメッセージは
「美を大切にしなさい」という言葉。
美しい言葉遣い、美しい所作、気づきを持って歩みたい。
精一杯に生きます。
皆さまに素晴らしい一年でありますように。

Makoto ATOZI

大切なものは何か

大切なものは何か

 noteでメンバーシップというシステムがスタートして、オンラインサロンの運営に興味のあった僕はすぐに飛びついた。そうしてしばらく日々が過ぎて、いろいろなことが見えてきました。
 まず、noteというシステムはすべてが課金制ではなくて、多くのアカウント保持者は無料で文章を書いています。
 そういう場で、課金によるシステムを構築して、本当に価値のあるサロンを運営できるのかということ。
 なによりも書

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試されている時代の中で

試されている時代の中で

 時代は変わった。2019年、冬を境に、物理的にも心理的にも常識が変化した。今まで偉ぶってきてしまった生命、ととのえることが苦手だった生命には厳しい時代かもしれない。人々は皆、等価価値のラインに気づいてしまった。フラットに見る世界の中で、気を利かせる、または思いやりを超えた何か、つまりは完璧を目指すという人間の本来の本性が活発化しているから、見せ掛けの威厳は通用しない。という時代の到来。
 たとえ

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イラストの作者

イラストの作者

 note「11月の太陽」で使用している少年のイラスト。
 作者はKazumiさんというイラストレーターさんです。

 2001年くらいだったかと記憶しています。オフィシャルウエブサイトのトップ画像用に書き下ろしで描いていただきました。わずかなギャランティーをお支払いして、お礼に渋谷で焼肉を食べに行ったことを覚えています。日本画も描ける人気のイラストレーターさん
 
 すこし見えにくいのですがヘッ

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noteを始めてみて思ったこと。

noteを始めてみて思ったこと。

 SNSは苦手だけれど、気軽で、面白いプラットフォームがあればと、ずっと思っていました。noteの存在は始まった頃から知っていて、アカウントはつくっていたのだけれど、ずっと放置していました。

 昨年から色々と実験的に書いてみて、今年になって、すごくnoteの面白さに気づき始めました。

 音楽と文章のプロフェッショルな場に身を置いて、自分なりに精一杯に心を込めて仕事をしていた時期がありました。ま

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人間五十年

人間五十年

 人間五十年、下天の内を比ぶれば、夢幻の如くなり。

 織田信長が好んだ、敦盛の中の言葉。

 自分自身、50歳を超えたときに、この一節がとても深く、全身と心に迫りました。

 実際の年齢を言えば人を動揺させてしまいそうなほどに発達障害というか、若すぎる自分の内側と外側でありながらも、やはり50年という月日は重く、様々なことがあった。

 30代、運に恵まれ、大抜擢を受けた世界で自由に振る舞いまし

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