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オッペンハイマー ドラえもん ルドルフ・ブッフビンダー ブランクーシ パリブレスト 四月大歌舞伎
大変遅ればせながら、アカデミー賞受賞作が気になり、「オッペンハイマー」( 2023年。米。クリストファー・ノーラン監督・脚本 ) を観に行く。難しそうだけれど、オッペンハイマーの人なり、人は誰でもドラマがあるけれど、オッペンハイマーの生き様は半端なものではないから、原爆の父と呼ばれた天才物理学者ロバート・オッペンハイマーの功績と苦悩を観てみたい、知識は全く及ばないけれど、原爆が落ちた日本の日本人
もっとみる坂東玉三郎、かずゑ的、1月の声に歓びを刻め、落下の解剖学、反田恭平
生、ライブを味わいたくて、食べ物がないのと生きていけないくらいに、改めて音楽や映画や生身の人間が表現するもの、それを自分の目で見てみたい欲求があるのに気付く。それが無い生活だとしんどくなってしまう。生身のものからエネルギーがもらえて元気になるのを感じる。食べ物以外でも栄養を吸収したくなるし、心身共に元気がないとそういう気持ちにもならないし、健康であることの素晴らしさ、日常に散りばめられた喜びを日々
もっとみる「ルー、パリで生まれた猫」 「熊は、いない」
先週の雨の祝日、サッカーの練習も学童もお休みなので、1日中息子(9歳)の相手は面倒なので、私の好きな本屋さん→映画(映画→本屋)コースへ。新宿へ行けば紀伊國屋さんも映画館もあるし、何十年かぶりに中村屋のカレーをランチにもいいかなぁと新宿へ。中村屋のカレーは大行列で、1時間は十分に待ちそうなので却下。頭の中がカレーになった息子のリクエストでカレー屋さんを求め、映画の時間も迫ってくるし、新宿に疎いし雨
もっとみるアルノー・デプレシャン監督 「私の大嫌いな弟へ」「いつわり」
先月、日本に東京にアルノー・デプレシャンが来ていたなんて!アンテナをよく張っていないから、全く残念なことに、一目お会いしてお話を聞けたかもしれなかったのに!デプレシャン監督の映画愛を生で、わずかでも感じてみたかった。ですが、新作「私の大嫌いな弟へ ブラザー&シスター」( Frère et Sœur。2022年 )と、見逃していデプレシャン監督特集(東京日仏学院にて)の中から、まだ観ていなかった「い
もっとみる「君は行く先を知らない」と「福田村事件」
早く観ないと!と気になっていて見逃していた映画、
「君は行く先を知らない」( 2021年。パナー・パナヒ監督 )を観た。イランの映画はアッバス・キアロスタミ監督の映画しか知らないけれど(大好きで、以前キアロスタミ監督特集に通った)、パナヒ監督のこの映画も、心の深いところに刻まれる、静かに揺さぶられる感じがあって、また忘れられない映画がひとつ増えた。
イランの社会情勢は、普段は紙面上やニュース映像
アンナ=エヴァ・ベルイマン 「内なる旅」 展 パリ市立近代美術館
パリの新聞、オブニー( OVNI。1979年からパリで発行されているフリーペーパー。フランスで生活する上で必要な情報を、ジャーナリストが独自に取材して提供している。オリジナルティ溢れる内容で、フランス、パリに住んでいる日本人ならば誰もが知っている情報誌。28年前に私もオブニーの掲示板で、パリ生活初めてのアパートを見つけました)で、“今期のパリで最高級の展覧会の一つであると思う”、というカルチャーペ
もっとみるパリのパン屋さんへの思いと思い出
何を今更の、今の流行りからは遠い彼方の話かもしれませんが、現在パリにいるにも関わらず、今やほぼアンテナを張っていない状態なので最新情報では全くないですが、思い入れだけはあったパリのパン屋さんについて、備忘録しておこう!と、パリのパン屋さんについての諸々の、28年前から現在までの思い出、やや長めのつぶやき。
パリのパの字もフランス語も何もできないまま、今の仕事に繋がるただ一途の深い思いで(仕事につ
アフターサン パリの名画座で
パリに名画座は幾つもあれど、うん十年前の若い頃はいっとき足げに通い詰めていたけれど、先週から本業で足掛け28年(にもなっていた)のパリにやってきた(コロナが明けてきた昨夏は、2年半ぶりのパリだった)。と、張り切っていたところ突然の予定変更で時間ができたので、誰か友人に会うのもいいけれど突然だし、好きな美術館も行きたしだけれど、やっぱりシネマかな、と、気になっていた「アフターサン」( 監督、脚本:
もっとみる花巻 宮沢賢治に会いに 平泉 義経に会いに 岩手県へ
「銀河鉄道の父」が公開されると、きっとちょっとした宮沢賢治ブームになるかなぁ、と、小さい頃には全くピーンとこなくてわからなかった、ごく最近になって初めて読んだ宮沢賢治の「やまなし」にぶっ飛んで以来(息子の国語教室石井式の小学1年の教材第一話が「やまなし」だった)、念願の花巻に宮沢賢治を感じたくて、ゴールデンウィーク前半に母子で岩手県に行ってきた。
宮沢賢治の独特な言葉の選び方や感覚やセンス、
2023年アカデミー賞受賞作品から ザ・ホエールとエブリシンク・エヴリウェア・オール・アット・ワンス
「ザ・ホエール」( 監督 : ダーレン・アロノフスキー。2022年)は予告編を見た時点で、心地悪そうに思い敬遠していたけれど、ダーレン・アロノフスキー監督のインタビューを読んで、これはもしかして!という期待と共に映画館へ。主人公、272kgの巨体チャーリーがとてもチャーミングな人ということが、アカデミー主演男優賞を受賞した、ブレンダン・フレイザーの演技をもって強く伝わってきた。これまたアカデミー
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