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弁才天

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我が家の三尊のうちの1つ、弁天さまに関する記事です。
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記事一覧

生への渇望

生への渇望

私の父は幼い頃、がんで亡くなりました。
まだ幼かった私は父親を「父親」としか理解できなかったし、1人の人間だという認識は当然もっていなかった。「お父さん」という存在は「お父さん」なのだ。

 大人になってから母親と父の話をすることが増えた。それも最近。
母から見た父は1人の人間であり、1人の男性なのだ。そんな母から見た父という人間は、とても弱い人間だったのだろう。
母のほうが気力も現実を見て行動に

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迷信は危険だ、と室町時代から言われている

迷信は危険だ、と室町時代から言われている

スピリチュアル、占い、陰謀論
いわゆる「迷信」に惑わされるとほんとうに人生を棒に振ることになる。

スピリチュアルも占いも、昔から「迷信」と言われる。この迷信は今も昔も変わらず人を不幸にする。
得体のない根拠のない思いつきの話。思いつきの脅し。都合の良い解釈。
ただただ人を迷わせ惑わせる。

しかし、知恵のないものはなぜかこの迷信や占いに熱心になる。きっとなにか耳障りが良く、自分が理解できないもの

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自分から縁を掴まない人、自分で縁を壊す人。
芥川龍之介の「蜘蛛の糸」の話は聞いたことがあると思いますが、世界各国に似たような話がバリエーション豊富に存在する。

仏が見えない
仏の慈悲がわからない

仏縁がうすいなぁと思う所以です。
(人の縁もうすいなぁと)

餓鬼とはなにか

 「餓鬼」とはなにか。
地獄に住む鬼だろうか。亡霊のようなものだろうか。もがき苦しむ地獄に落ちた人の姿だろうか。

乳飲み子に例えた依存心を捨てなさい、自立しなさいという弁天さんの話を出しているが、「不安」の大きな原因の一つが「依存心」である。何かを頼らなければ不安なのだが、頼っても結局不安は消えないのだ。

そして、餓鬼が好むものが依存心。
依存心に群がる不安が餓鬼。依存心が小さくなると、餓鬼の

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仏法をさまたげ、修行をさまたげる魔を、正しくないという意味を込めて「邪魔」とよびます。
そもそも、天部の神様は皆仏法を守護しますから間違った方向に進めば道を正します。
それが時に、障碍であったり実害がひどければ祟りと呼ぶのかもしれません。
合掌

ご利益のはなし

ご利益のはなし

 神仏が喜び好むのは「素直」な心と「成長」を望む姿

 知識も大切だけれど知恵を働かすことができる者。つまり、得たものを活かすことができる人間だ。
神仏たちにはそれぞれ強調されたご利益があり、人々はそのご利益を目当てにお参りに行きます。もちろんそれは、「健康でいられますように」「希望の学校に受かりますように」「商売が繁盛しますように」「商談がうまくまとまりますように」「病気がなおりますように」「安

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弁天参り

弁天参り

弁天参りにいってきました。
久しぶりに会う友人。門前の仲見世の前で「あ、いたいた。Aさん!」
主人と一緒に声を掛けると、びっくりした表情。すぐに笑顔になり「お久しぶりです」と互いに再会を喜びました。

コロナも過ぎて、仲見世にもすっかり賑いも戻っていました。本殿でお参りしたあとは、弁天堂の中でお経をあげてお参りしました。
とてもよい参拝で、弁天様にもいろいろ報告しつつ、お礼参りをする事ができました

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厳島弁才天 裏話

宝殿楼閣の中央に弁才天女が座している。
そして目の前で繰り広げられている親子のやりとりを見つめていた。

 子どもといっても、立って歩ける元気な子どもが転んでしまった。そして子どもは大泣きしている。保護者が体を起こさせとにかく機嫌がなおるまでヨシヨシをする。「あーよしよし。可哀想。痛いね。可哀想。」

その光景をとなりで眺め、
「ああ、これじゃあしかたないわね。
この先は乳飲み子をやめなければ先に

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弁才天の裏話1

 はじめて弁才天にたのみすがったときの話。
自己嫌悪の嵐に苛まれ、自分の過去、自分のしてきたこと全てがのし掛かってきて辛くて辛くて仕方がなかった。

考えを止めろ、寝ろといわれてもうまくできない。
(もちろんそれでもできるかぎりの手を尽くすようにした)
そして、読んだことのない観音経を泣きながら唱えた。

声もうまく出せない、読み方もわからないけどとにかく必死だった。
弁天堂でお仕事をさせていただ

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乳飲み子の乳離れ

乳飲み子の乳離れ

あなたのこれから先の大きな課題

乳飲み子をやめること
乳飲み子を演じることをやめなさい

リセットをしても 削除をしても ブロックをしても 文字や画像が消えても 
あなたがリセットしたからといって、記憶を書き換えて正当化しても、相手はされたことを覚えています。
対抗し 抗い 思い通りにならず。
敵意や悪意を吐き出すことを他人にしてはいけない。

借りた恩 してもらったこと 尽くされた時間。
いつ

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六道と現世

六道と現世

 六道の輪廻は死後の世界のことではない

 とある行者さんが教えてくれた話で、おそらく本人はあまり覚えてらっしゃらないようですが、当時聞いたその説法から何年も時間をかけて感じたいまの私の答えを綴りたい。

私は仏教僧や行者でもなく、特定の宗派や門派に所属しているわけではないので、一般的な使い方として正しいか否かはわからないが、誰でも見られるWikipediaから引用します。
(これはちがう!とか言

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乳飲み子と餓鬼②

乳飲み子と餓鬼②

只たのむたのむ人にはたのまれん
たのまぬものもたのめとぞおもふ
わがちかひたのむ衆生をすくわずは
弁財天女の名をやながさむ
むりをせずり ひめいはくにわきまへよ
ひとはたからをめぐみあたへん

弁財天のご利益のひとつに、気力の充実がある。なんとも言えない高揚感、わくわく感。
しばらくこの感情をわすれていた人にも感じることがあるかもしれない。

時として、この充実した気力というのはお金を産み出す力に

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乳飲み子と餓鬼①

乳飲み子と餓鬼①

「乳飲み子をやめなさい。乳飲み子を演じるのをやめなさい」

「乳飲み子」というのは、言葉も話せず、思う通りに体をうごかしたりができません。
泣いて喚いて自分の要求を満たさなければ生きていけないからです。赤ちゃんは泣くのが仕事。それは成長するためです。

ですが、大人になっても乳飲み子を演じている者もいます。
「お願いします」「困っているから助けてほしい」と素直に伝え、礼を返せるならよい。
そうでは

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