マガジンのカバー画像

もみじのシネマダイアリー

16
自由気ままに見た映画の感想を投稿していきます。
運営しているクリエイター

記事一覧

「大列車強盗」物語をもった映画の登場

「大列車強盗」物語をもった映画の登場

本日は、この作品なしでは今の映画はなかったかもしれないシリーズ、「大列車強盗」(1903年)を紹介します。本作で初めて大掛かりな物語を持った作品が登場するのです。また、編集技術にも注目を集め、さらに初の西部劇要素が組み込まれた作品で、映画好きには見逃せない作品となると思います。

作品概要公開年:1903年
製作:エジソン社
監督:エドウィン・S・ポーター
ストーリー:駅で強盗を働いたギャング一団

もっとみる
「メトロポリス」資本主義が向かう行方

「メトロポリス」資本主義が向かう行方

SF映画の原点にして頂点SF映画の原点にして頂点と言われている「メトロポリス」を見ました。とても1927年に出来た映画とは思えず、SF映画の原点にして頂点はとても誇張している表現ではないと思いました。この作品のメインテーマとして考えられてのは、資本主義が向かう未来とその未来を食い止めるための手立てまでが描かれていると思います。それについて少しだけ。
(ちなみに私が見たのは150分版です)

作品概

もっとみる
「シコふんじゃった。」青春部活映画の金字塔

「シコふんじゃった。」青春部活映画の金字塔

王道を作った周防正行監督?「Shall we ダンス?」や「それでもボクはやってない」で有名な周防正行監督の「シコふんじゃった。」を見ました。なんとなく、Amazon Primeを漁っていたら目に留まりました。昔映画館で再上映をやっており、少し古い映画だけど、結構人入ってるんだなという記憶があり、有名だしきっと面白いに違いないと思ったので鑑賞しました。
見ると、少し前から流行っている青春部活動映画

もっとみる
「歩いても 歩いても」家族であるが故のつらさ

「歩いても 歩いても」家族であるが故のつらさ

作家性溢れた是枝作品「万引き家族」で国内外で一世を風靡した是枝監督。彼は一貫して「家族」をテーマに作品を作り続けており、作家性溢れた監督だと思ってます。彼は「誰も知らない」では家族の残酷さを描き、「そして父になる」では血のつながりについて描き、本作「歩いても 歩いても」は家族であるが故に生じるつらさを描いていると感じました。

作品概要公開年:2008年
配給:シネカノン
監督:是枝裕和
出演:阿

もっとみる
「アイネクライネナハトムジーク」あなたはラッキーですか?

「アイネクライネナハトムジーク」あなたはラッキーですか?

伊坂幸太郎原作「アイネクライネナハトムジーク」伊坂幸太郎さん原作の「アイネクライネナハトムジーク」を鑑賞しました。私は伊坂さんファンであり、彼が出している本はかなり読んでおります。本作の実写化についても楽しみにしており、この外出自粛期間にやっと見れました。原作の小説は6本の短編集から成り立っており、伊坂さんおなじみの短編が実はつながっているシリーズ。ただ、あくまで短編ではあったので映画ではどのよう

もっとみる
「ターミナル」究極の外出自粛映画から今の生活に学べることとは

「ターミナル」究極の外出自粛映画から今の生活に学べることとは

究極の外出自粛映画大好きなスティーブン・スピルバーグ作品「ターミナル」。本作の主人公は米国に入国しようとしたところ、入国拒否され、祖国が内戦状態に陥っているため帰国もできず空港のターミナルで生活することとなります。ターミナルにいた期間は本作では分かりませんが、相当長い間外に行けない期間があったかと分かると思います。そんな究極の外出自粛(正確には本作では禁止なんですけど)映画に、今の新型コロナウィル

もっとみる
「時をかける少女」大林宣彦監督の傑作

「時をかける少女」大林宣彦監督の傑作

大林宣彦監督の訃報。追悼の意を込めて。大林監督が4月10日亡くなった。大林監督の最新作「海辺の映画館 キネマの玉手箱」を非常に楽しみにしていた最中でまさかのお知らせ。コロナの状況で、新作が公開延期になることは、予測していました。しかし、大林監督がまさかこのタイミングで亡くなるなんてまさかすぎました。もともと「海辺の映画館 キネマの玉手箱」は4月10日に公開予定でした。その日に亡くなるなんて、まるで

もっとみる
「blank13」どんな人生を歩んだのかは葬式で分かる

「blank13」どんな人生を歩んだのかは葬式で分かる

斎藤工監督の作品で、リリーフランキーが父役、高橋一生が息子役、非常に短い時間の作品という認識はあったが、どんな話かは一切知らなかった。ちょうど70分くらい空きがあったので見てみました。短めに書かせてください。

作品概要
公開年:2018年
配給:クロックワークス
監督:斎藤工
出演:高橋一生、松岡茉優、斎藤工、神野三鈴、佐藤二朗、リリー・フランキー

ストーリー(Filmarks)
13年前に

もっとみる

「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」は死と愛の物語だ

こちらの作品は2008年の米国アカデミー賞で、美術賞、視覚効果賞、メイクアップ賞で受賞し、その年の最多13部門にノミネートされた注目作!!
いつかみようみようと思っていたのだが、時間が167分とちょっと長かったので後回しにしてしまいました。コロナ状況下で時間もあったのでやっとみれました。
いやーこれは超絶良作です。なにがってテーマがはっきりしており、話もある男と女の話であり、すごく見やすかったです

もっとみる
「日日是好日」人生を楽しむヒントが隠されてます

「日日是好日」人生を楽しむヒントが隠されてます

めちゃくちゃ良かった。
樹木希林さんが出てる映画としか認識なく、もはやドキュメンタリーだとすら思ってたんです。でもなんとなーく、暇だったのでNetflix漁ってたら気になってしまって特に期待もせず、鑑賞しました。見てるうちにとんでもないものを経験してる実感が湧いてきました。この映画、「人生をいかにして楽しむか」のヒントが隠されてることに気づきました。ちょっと書かせてください。

作品概要
公開年:

もっとみる

映画「息子」感想

山田洋次監督の「息子」を鑑賞しました。やっぱり山田洋次監督に家族についての作品を描かせると素敵な作品になるなと感じました!本作についての概要、感想を書きます。

作品概要
公開日:1991年
配給:松竹
監督:山田洋次
脚本:山田洋次、朝間義隆
出演:三國連太郎、永瀬正敏、和久井映見、原田美枝子、田中邦衛、いかりや長介

ストーリ(wikipediaより抜粋)
東京の居酒屋でアルバイトをしている

もっとみる

「パパはわるものチャンピオン」なぜ大ヒットしなかったのか

2018年9月に公開された、新日本プロレス所属の100年に一人の逸材・棚橋弘至の映画初主演作「パパはわるものチャンピオン」。
プロレスファンであれば誰でも知っている棚橋。なんならプロレスを知らなくても棚橋のことは知っているでしょう。
他にも、木村佳乃や寺田心君、仲里依紗なども出演している本作。果たしてヒットしたのでしょうか。
興業収入は推定9.5千万円(キネマ旬報2019年3月下旬号より)。制作費

もっとみる

「グエムル 漢江の怪物」は最高のモンスター映画だ!

「パラサイト 半地下の家族」で一気にスターダムへとのしあがったポン・ジュノ監督。
格差社会をテーマにしながらもしっかりとエンターテインメントにしたてあげ、
米国アカデミー賞作品賞や監督賞などかっさらい話題の中心の彼が手掛けた最初のモンスター映画、「グエムル 漢江の怪物」について感想を書きたいと思います!

概要
日本公開年:2006年
配給:ショーボックス
監督:ポン・ジュノ
出演:ソン・ガンホ、

もっとみる

「ブライトバーン / 恐怖の拡散者」B級映画として見るのがオススメ!

あの「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズの監督ジェームズ・ガンがプロデュースした作品。
予告編でも、あのジェームズ・ガンが贈る作品!!とそこを売りにしている様子。
自分もそこに惹かれてみたのだが、ただのB級映画でした。
すみません、これ僕なりに誉めています(笑)
今回この作品について感想をのべていきたいと思います。

作品概要
日本公開年:2019年
配給:東宝東和、Rakuten Di

もっとみる