that's not me

それはわたしではない

that's not me

それはわたしではない

記事一覧

私がカウリスマキの枯葉に対して感じた1番の疑問が、なぜやたらとブルーカラーが投げやりなんだろう、ってこと。彼らの時給はいくら頑張っても変わらないとか、いくらでも仕事があるとか、そう言う社会的な背景なのだろうか?ブルーカラーの私としては、なんとも違和感があった。誤解を与えそうだと。

that's not me
2か月前
3

Superchunk Phone Sex テレフォンセックスと飛行機事故

薔薇色の頬で呆れ顔 蒸し暑い日曜日の夜 彼らはテレフォンセックスする仲だった でもその古めかしい電話は鳴らないまま 彼女は彼を待つ間 バスルームの鏡に石鹸の泡で 彼の…

that's not me
2か月前
2

お母さんに会いたい「君たちはどう生きるか」

第二次大戦中の日本で、疎開した田舎で少年に起こる怪異。近年の宮崎駿作品の中で一番よかったと思います。本物の母と、双子の?妹の義母、そして性行為をする前の実母の少…

that's not me
3か月前

デビッドバーンのマルタンマルジェラみたいなセットアップスーツ「ストップメイキングセンス」

マルタンマルジェラの白のセットアップのような格好の男が、画面隅から出てきて、ポータブルカセットプレイヤーを地面に置く。デビッドバーンの言葉は人物や物事が記号的で…

that's not me
3か月前
1

父と娘の禁断の..ビクトル・エリセ「エルスール」

エルスールというタイトルのみ知っており、前知識一切無しで鑑賞。エルスール?女の子の名前?くらいの感じだった。どこの国の映画かすら知らない。 まあー、画面の構成が…

that's not me
3か月前
5

太宰治の「キリギリス」とPerfect Daysの清貧思想

that's not me
3か月前
3

グレイス・ペイリー「最後の瞬間のすごく大きな変化」言葉よりも声

あきらかに文盲の黒人や少数民族らしき彼らの物語において、作者はあきらかに彼らそのものになってしまっており、言葉がまるで文盲のように、前後の文の矛盾や、言葉の拙さ…

that's not me
3か月前

あのRRRに似てる?パルムドール受賞作アンダーワールド

このシーンどうやって撮ったの?という場面の連続で飽きさせない生粋の娯楽映画。ユーゴについてはそんなに詳しくありませんが、ピトーについてはなんとなく知っていた程度…

that's not me
3か月前
3

カウリスマキ版のTOKYOラブストーリー的なやつ「枯葉」

ハズレの少ないカウリスマキの中でも、すこし難癖のつく作品になってしまっているように思われた。 今作、過去作ではあんなに朴訥として喋らなかったのに人物が、結構ペラ…

that's not me
3か月前
4

Perfect Daysのパンフレットやっと映画館で買えたんだけど、川上未映子の対談が一番自分に近い、というかほぼ同じ感想だった。平山の過去を描かないことにより、作品の持ってしまったメッセージがポリフォニーになるという発言はまじで共感。流石。

that's not me
3か月前
2

Perfect DaysとCarol KingのA Quiet Place To Live

私がほしいのは、静かに暮らせる場所だけだ 労働の成果を味わい 新聞を読んでも 泣き嘆く必要なんてない 心の中ではっきりと見通すことができる 周りの人たちと夢を共有し…

that's not me
4か月前
5

日本人ってなぜこんなに不倫に敏感なんだろうか。恋愛は自由でしょ。情緒が幼稚なんだろうか。自立心の欠如?集団意識の高さ?儒教的なもの?なんか異様だよね。他人が不倫したら親を殺されたみたいに噛みつくよね。もっと違うとこにエネルギー使った方がいいと思うぜ。

that's not me
4か月前

Perfect Daysのパンフ転売する奴全員朝飯食おうとしたら何回も髪が歯にはさまってしつこくまとわりつく呪いがかかればいいのに。1日の始まりが最悪になればいい。

that's not me
4か月前

ドストエフスキーはやっぱすごいわ。拗らせ具合が人間超えてる。

that's not me
4か月前

巨大資本を提供されながらもラジカルな思想を作品に反映しようとする監督自身への批評、亡くなった友人レナードコーエンの思い出を添えて、という趣か。こんな映画、一般的な観客に理解されるとは思われません..

that's not me
4か月前

高等遊民のような男、まるで工藤冬里のような、だから自分に似てる、貧乏な生活なんて仕事やめらば誰でもできるなんて批評もあるが、すこし筋違いな気がする。誰も工藤冬里にはなれない。そもそも貧困がテーマではない。この映画のテーマは監督からみた東京と、日本的資本主義、そして

that's not me
4か月前

私がカウリスマキの枯葉に対して感じた1番の疑問が、なぜやたらとブルーカラーが投げやりなんだろう、ってこと。彼らの時給はいくら頑張っても変わらないとか、いくらでも仕事があるとか、そう言う社会的な背景なのだろうか?ブルーカラーの私としては、なんとも違和感があった。誤解を与えそうだと。

Superchunk Phone Sex テレフォンセックスと飛行機事故

Superchunk Phone Sex テレフォンセックスと飛行機事故

薔薇色の頬で呆れ顔
蒸し暑い日曜日の夜
彼らはテレフォンセックスする仲だった
でもその古めかしい電話は鳴らないまま
彼女は彼を待つ間
バスルームの鏡に石鹸の泡で
彼の名前を書いた
彼のソファを東に戻した
がっかり
でも少なくとも彼の無事は知っている
飛行機事故の番組が流れてた
あれは僕だったかもしれないんだ
機首を下げ続けろ
主翼が凍りついている
別の日曜日
まだ少し暗くて
薄ぼんやりしてる
電話

もっとみる
お母さんに会いたい「君たちはどう生きるか」

お母さんに会いたい「君たちはどう生きるか」

第二次大戦中の日本で、疎開した田舎で少年に起こる怪異。近年の宮崎駿作品の中で一番よかったと思います。本物の母と、双子の?妹の義母、そして性行為をする前の実母の少女時代に出会うという(笑)いろんな種類のお母さんが出てくるので、宮崎駿は自分が作った作品内でお母さんに会いたかったのだと思った。はっきりいうて変態だなあ、と思いながらも、母を亡くした自分は強く共感したし、男はどこまでも母命!みたいなところが

もっとみる
デビッドバーンのマルタンマルジェラみたいなセットアップスーツ「ストップメイキングセンス」

デビッドバーンのマルタンマルジェラみたいなセットアップスーツ「ストップメイキングセンス」

マルタンマルジェラの白のセットアップのような格好の男が、画面隅から出てきて、ポータブルカセットプレイヤーを地面に置く。デビッドバーンの言葉は人物や物事が記号的であり、繰り返し歌われるのは「交換可能な」自分たちの存在である。その態度は死に向かって生きている人のそれだと思った。一曲目の「サイコキラー」では、リズムボックスの音に乗せてアコギ一本で俺の人生より猟奇殺人犯のほうがマシだとシニカルに歌われる。

もっとみる
父と娘の禁断の..ビクトル・エリセ「エルスール」

父と娘の禁断の..ビクトル・エリセ「エルスール」

エルスールというタイトルのみ知っており、前知識一切無しで鑑賞。エルスール?女の子の名前?くらいの感じだった。どこの国の映画かすら知らない。

まあー、画面の構成が無駄がなく、色彩が美しく(リマスタリングもしっかりされている!)本当に見事ですよね。唯一残念だったのが音楽が音割れしまくりだったことである。

父と娘。そしてついでに母。
この関係性、なかなかにリアルですよね。
女の子にとって、母って大切

もっとみる
グレイス・ペイリー「最後の瞬間のすごく大きな変化」言葉よりも声

グレイス・ペイリー「最後の瞬間のすごく大きな変化」言葉よりも声

あきらかに文盲の黒人や少数民族らしき彼らの物語において、作者はあきらかに彼らそのものになってしまっており、言葉がまるで文盲のように、前後の文の矛盾や、言葉の拙さのようなものがあり、しかしながらたまに輝く何かがある瞬間があり、なんとも新鮮な気持ちで読むことができた。なんで不思議な小説だろうか。村上春樹自身の作品とはまるで真逆の作風だと思う。物語はほとんどない。あるのは、生の声だと思った。意味ではなく

もっとみる
あのRRRに似てる?パルムドール受賞作アンダーワールド

あのRRRに似てる?パルムドール受賞作アンダーワールド

このシーンどうやって撮ったの?という場面の連続で飽きさせない生粋の娯楽映画。ユーゴについてはそんなに詳しくありませんが、ピトーについてはなんとなく知っていた程度でも正直あんまり関係ないと思う。途中ランボーみたいになるシーンもあって、重い題材なのに抜けのいいユーモア感覚があって好き。個人的にはRRRにとてもよく似ていると感じた。あんな感じの歴史喜劇?悲劇?ブラックユーモアを解さない人は合わないかもし

もっとみる
カウリスマキ版のTOKYOラブストーリー的なやつ「枯葉」

カウリスマキ版のTOKYOラブストーリー的なやつ「枯葉」

ハズレの少ないカウリスマキの中でも、すこし難癖のつく作品になってしまっているように思われた。

今作、過去作ではあんなに朴訥として喋らなかったのに人物が、結構ペラペラ喋ります。しかも朴訥とぺらぺら喋るんだよね(作内でもお前の悪いとこは喋りすぎなところだというセリフもあった)。

それに伴って、セリフの中の固有名詞の出し方がわざとらしい部分が散見され、興が削がれる感じがする。解雇を雇用主から通告され

もっとみる

Perfect Daysのパンフレットやっと映画館で買えたんだけど、川上未映子の対談が一番自分に近い、というかほぼ同じ感想だった。平山の過去を描かないことにより、作品の持ってしまったメッセージがポリフォニーになるという発言はまじで共感。流石。

Perfect DaysとCarol KingのA Quiet Place To Live

Perfect DaysとCarol KingのA Quiet Place To Live

私がほしいのは、静かに暮らせる場所だけだ
労働の成果を味わい
新聞を読んでも
泣き嘆く必要なんてない

心の中ではっきりと見通すことができる
周りの人たちと夢を共有し
今彼らは私を囲んで
私は群衆の中の1人になる

私はどうなるのだろう?
子供についてはどう考える?
次の機会に彼らは私たちに何をするだろう?
何を導き出せるだろうか?
それは私にとって何を意味するのだろう?
いつになったら彼らは

もっとみる

日本人ってなぜこんなに不倫に敏感なんだろうか。恋愛は自由でしょ。情緒が幼稚なんだろうか。自立心の欠如?集団意識の高さ?儒教的なもの?なんか異様だよね。他人が不倫したら親を殺されたみたいに噛みつくよね。もっと違うとこにエネルギー使った方がいいと思うぜ。

Perfect Daysのパンフ転売する奴全員朝飯食おうとしたら何回も髪が歯にはさまってしつこくまとわりつく呪いがかかればいいのに。1日の始まりが最悪になればいい。

ドストエフスキーはやっぱすごいわ。拗らせ具合が人間超えてる。

巨大資本を提供されながらもラジカルな思想を作品に反映しようとする監督自身への批評、亡くなった友人レナードコーエンの思い出を添えて、という趣か。こんな映画、一般的な観客に理解されるとは思われません..

高等遊民のような男、まるで工藤冬里のような、だから自分に似てる、貧乏な生活なんて仕事やめらば誰でもできるなんて批評もあるが、すこし筋違いな気がする。誰も工藤冬里にはなれない。そもそも貧困がテーマではない。この映画のテーマは監督からみた東京と、日本的資本主義、そして