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「使うイメージ」ができなければ私たちは買わない

「使うイメージ」ができなければ私たちは買わない

新しい市場は、人々の好みや技術の発達によって生み出されるだけではなく、売り手が人々の好みを積極的に変化させ、彼らの新しい可能性を教えることによって現れる。

これは、今読み進めている「エフェクチュエーション」に書かれていた一節。米国が世界の株式を飲み込むのでは?という見出しで米国企業の一人勝ちがここ最近の新聞で報道されていましたが、そのトップに君臨するApple社。同社は「顧客調査」をしないことで

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手持ちの限られた手段で、とにかく動き出す

手持ちの限られた手段で、とにかく動き出す

「マーケティング」は、考えうる予測をもとに計画し、できるだけ確度の高い実践をすることで結果を導き出す論理。学術的に研究したり、現場で実践したり、私もマーケティングの可能性に惹かれた者のひとりです。

「予測」がイノベーションの可能性を限定する。そんな反証的理論を形成するのが「エフェクチュエーション」であり、最近必死に勉強している学問分野です。まだ全然わかっていないのですが、インプットしたことをアウ

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反省する前に明らかにすべき「目的」

反省する前に明らかにすべき「目的」

振り返りと反省、思考と改善は、何事においても不可欠。営業においてクライアントと向き合い、話し、成約の可否をいただくという一連の流れにおいて「結果から逆算した思考」をもって振り返り、反省して、改善案を考えて、次の商談に生かすというサイクルがあるからこそ、営業成績が向上していきます。

サッカーにおいても同じでしょう。日々の練習があり、練習は2時間程度ですが、その前後で自分が何をしていたかを記録してお

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マーケティングを過大評価せず、「想い」を大切に

マーケティングを過大評価せず、「想い」を大切に

脳は可塑性の高いオープンエンドなシステム。何歳になっても学習によって鍛えることができます。逆にいえば、使わない機能はどんどん萎縮、退化。筋トレと同じですね。

話は少しそれますが、私は学歴的に、そして業務的にもマーケティングの世界に身を置いてきました。マーケティングの話をし始めると、割と長い間でも退屈しません。どんな問いに対しても割と的確なロジックを提示することができます。ですがこれ、とても危険な

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思いは実現する〜子どもの未来を応援する企画に携わりました

思いは実現する〜子どもの未来を応援する企画に携わりました

昨日はこんなイベントがありました。私が参画しているエルフェン埼玉という女子プロサッカーリーグ(WEリーグ)に加盟しているクラブのイベントです。企画、スポンサー営業、そして運営まで一気通貫で携わることができました。

このnoteでも何度か書いているとおり、貧困や虐待問題に敏感な私。実際に日本の社会問題として議論されることも多く、その割にこの事実を知っている人が少ない現実にもどかしさを感じていました

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プレゼンは相手の目を見て自信を持って短く簡潔に

プレゼンは相手の目を見て自信を持って短く簡潔に

大きな契約がまとまりました。正直なところ、過去最大の売上(ほぼ利益)になると思われます。詳述は割愛しますが、スポーツの広告契約においてずっと考えていた「スポーツのみを売らない」という姿勢。貫き通すことができ、それが形になった始めての経験です。

スポーツという競技、特にサッカーは私にとって人生そのものであり、美しくてかっこよくて何物にも替えがたい価値があります。だからどうしても視野狭窄になって「サ

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「あえて演じる」強かさが将来を豊かにする

「あえて演じる」強かさが将来を豊かにする

皆さんにも信念があるように、私にも自分が信じる考え方があります。こんなことをしてみたい、こうすればもっと世の中がよくなる、という信念。そして同時に、強い思いを持ちながら「一人では何もできない」ことも、みんなわかっているもどかしさです。

人間は社会的動物。周囲に人がいて、みんなで共同生活をすることで野生動物に劣る非力さをカバーして生きながらえてきました。現代社会においても、家族や友だち、会社の同僚

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「予測」と「気合い」でうまくいく

「予測」と「気合い」でうまくいく

千里先の見える人は気狂い扱いされる。
現状に踏みとどまるものは、落伍者となる。
百歩先を見てことを行うものが世の成功者である。

「日本が生んだ偉大なる経営イノベーター小林一三」にはこんな一節があります。なるほどと思いつつ、穿った見方をしてしまう私は「予測」の脆弱さを考えずにはおれませんでした。

「予測の無価値化」について語っているのは「ニュータイプの時代」でおなじみ山口周さん。社会がより「不安

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売上が上がれば上がるほど社会の課題解決につながる仕組みを

売上が上がれば上がるほど社会の課題解決につながる仕組みを

スポンサー営業をしていると、3タイプの企業があることに気づかされます。ひとつは「露出重視型」で、広告費がいかに企業の認知度を拡大させて売上増に貢献するか。ほとんどの企業がこのタイプであり、営業もこのニーズを満たすプレゼンを志向するのが一般的です。

タイプのふたつ目は「おつきあい型」。過去からのつながり、以前にお世話になったからといった理由で協賛を得られることはそんなに少なくありません。日本的な粘

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あなたの会社には「筋道の通った流儀」があるか

あなたの会社には「筋道の通った流儀」があるか

サッカーというスポーツに関する仕事をしている私ですが、私のフォロワーの多くはサッカーに無関心だと思います。なのでこういうことを書くとシラけちゃうし、読んでくれないかもしれないので控えるべきなのですが、昨日は思わず泣けてきて、感動して、心揺さぶられてしまって。今日も外に出ていろんな人にあって情報収集に努めたのですが、頭の中に残っているのは昨日のことばかりです。なのでサッカーの話、します。

現在、エ

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自己中ではなく、他者依存でもなく、自己主導で

自己中ではなく、他者依存でもなく、自己主導で

プロスポーツクラブには、いろんなステイクホルダーがいます。観戦者、ファン、サポーター、地域社会、行政、企業、スポンサーなど、あげればキリがないくらい。それぞれがクラブにとってかけがえのない存在であり、その存在なくしてクラブの存続もありえないと思います。

ステイクホルダーからはそれ相応の恩恵をいただいています。わかりやすく言えば「お金」 チケットやグッズを購入していただいたり、試合やイベントに予算

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「目標設定」によって今の行動を規定する

「目標設定」によって今の行動を規定する

アスリートのセカンドキャリアについて、とあるコンサルタントの方からお話をお聞きしました。「アスリートじゃないから私は関係ない」なんて最初は話半分だったのですが、どっこい私のような一般人だって同じじゃないか?と思うことが多々ありました。

そもそもなぜ、アスリートのセカンドキャリアが問題になるのか?スポーツ界に足を踏み入れてはや15年が過ぎましたが、15年前からすでに話題に出ていて、明確な答えが見い

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内面は揺るぎなく、外面は柔軟に

内面は揺るぎなく、外面は柔軟に

買い物が意外と?好きな私。けっこうな時間をかけて事前調査をします。PinterestやInstagramでハッシュタグを目印に調べまくります。そしてお店にいって商品を手にとって、試着してようやく購入にいたります。割と時間を使ってしまうのが悩みの種。でも行き当たりばったりで、その時々の気分やノリで購入するとたいていうまくいきません。お金が潤沢にあればそれでもいいかもしれませんが、そうじゃない私は吟味

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人の「価値観」前提にした信用経済

人の「価値観」前提にした信用経済

昨日の日経新聞一面にはこんなことが書かれていました。

日本の年収 30年間横ばい

1.5倍になった米国を引き合いに、新政権が富の分配を検討していることが報じられました。コロナ以前から低成長を続ける日本。ワンコインでランチが食べられる日本経済のあり方が問われ始めたのはここ数年でしょうか。

景気が悪いと一言でいっても、「ほしいものがないから仕方ない」といった現状を打開しないとお金は回りません。貨

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