マガジンのカバー画像

作詞置き場

7
運営しているクリエイター

記事一覧

1115

1115

今 ぎゅっと 強く 固く
瞼を閉じたまま

無作為に 放物線を描けたとしても

きっと わたしはあなたとの記憶を
手繰り寄せに戻るのでしょう

誰よりも愛し
丁寧に抱き
頑なに秘め続け
この身体を捧げてまで
全身全霊で
あなたと堕ちていった
あの黒々とした日々

何よりも消したいのに
何よりも愛おしい
そんな矛盾だらけで
不条理な深黒の世界
わたしが生きた証そのもの

どうせ 消せやしない
消し

もっとみる
悪用

悪用

生々しい過去の地獄絵図が
未だ 脳裏では色鮮やかに
私を嘲笑うかのように息をする



なぞって 潰して 壊して
泣けなくもなった 強さは
自分をまた孤独にした

人は都合よく 誰かを求め
傍に置き 背中をさすられる事
見守られる事
優しくされる事で
安堵感を覚える
だけど また 自分の都合で
ひとりになりたいと 願う
とても わがままな生き物

だからと言って
誰かに都合よく

もっとみる
命

意に反して 指先が辿った
絶対的に不必要な声に
心救われてしまう そんな自分が
とても愚かで 憎らしくもあるけれど
同じくらい愛しくも 感じるのは
霞むくらい うららかな
この日だまりの中
弱音ひとつ吐かず 生きているからで

遠い日の 未だ消えず 疼く傷痕を
繕う事も 隠す事もやめたのは
ひとりって選択にも 妥協じゃなく慣れ
誰かの傀儡になる事から
『いち抜け 』
胸を張って ゴールテー

もっとみる
卑怯

卑怯

ずっと 堪えてた
本当は おかしくなって
壊れてしまいそうなのに
大丈夫って自分に言い聞かせ
気丈に振る舞って

あの日
知らない11桁の数字

『間違えた』

それが あなたの最後の声
間違えるはずなんてないのに
番号なんて 知らずに済んだのに
また 床に伏せて
少しの間 動けなかった

でも
何故か 少しだけ期待してる
私がいた
それも事実

こんにちは。

実話で

もっとみる
逃避幻想の日々

逃避幻想の日々

誰かが落として行った
1粒の種をひろった
紅い楕円の形をした
小さな種だった

失くしていたあの日々が
脳裏で激しい旋律を奏で
道端にはさっきまでは
無かったはずの花が
私に語りかける様に

無風の中で踊る

歩いてきたはずの道も
振り返ると闇に煙る
色を失くした雑踏に
ゆらゆらと揺れる
蜉蝣を見た

紅い楕円の形をした種は
掌の上で紅い紅い
涙を流した
それは 止めどなく流れ
掌から溢れ出した涙

もっとみる
歪

襲う 強い 痛み

纏い 這う 迷路

あの夜
色が消えた街

貴方と出逢い恋に落ち
自分を見失い
独占欲に溺れ
失くす事に怯えて
いばらの途に
忍び込んだ

初めから直感で
私には不釣り合いだと
気付いてた

当たり前の様に
交わらない
対象物だと
悟ってた

でも貴方が私を
利用してくれるから
嬉しくて
私さえ我慢すれば
なんて
泣きながら
微笑んでた

まるで
甘い蜜に群がる
蟻みたい
貴方

もっとみる
赤い花

赤い花

背中を押す
もう一人の私が
赤い花束と
目的地の書いてない地図を
ひとつくれました

「泣いてばかりじゃ駄目よ 救いようもなくなるわ」

行き場所を探して
宛もなく迷い込んだ街

捨て猫になんて
ならない様に

赤い花抱いてた

わたしはここにいるよ

一人きりじゃ凍えそうよ
誰か温めて

凍り付く前に早く

人を信じ何度も裏切られ
信じる事辞めちゃえば
楽かもと

一人歩き出した
知らない街に

もっとみる