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ウクライナの人々へ

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ウクライナの人々に思いを寄せること。無力感にさいなまれながらも何かを発信したいと思います。My thoughts are with people of Ukraine🇺🇦
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記事一覧

ウクライナ🇺🇦の人々に思いを寄せ続けたいー何もできない無力感にさいなまれながらでも・・・(14)

ウクライナ🇺🇦の人々に思いを寄せ続けたいー何もできない無力感にさいなまれながらでも・・・(14)

(映像の世紀バタフライエフェクト 「プーチンとゼレンスキー ロシアとウクライナ」から)

21世紀になってまさか戦争が起きるとは思っていなかった。最初にウクライナの記事を書いたのは、大方の観測筋が数日間でウクライナの敗北で終わると予測していたからだ。

歴史上3度の独立の機会を奪われ、大国に翻弄されてきたこの国に深い同情の念を抱いたからだ。負ける戦争を戦うこの国の人々が気の毒でならなかったからだ。

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今日ときめいた言葉67ー「許し得ぬを許せし人の名と共にモンテンルパを心に刻む」(美智子上皇后の歌)   ー 八月に思うことー

今日ときめいた言葉67ー「許し得ぬを許せし人の名と共にモンテンルパを心に刻む」(美智子上皇后の歌) ー 八月に思うことー

(タイトル写真は4travel.Jpより転載 モンテンルパ刑務所)

毎年、8月6日、9日、15日が来ると考える。式典が催され、これらの日だけはマスコミもこぞって特集番組を組み、戦争体験者を登場させ、戦争は2度とあってはならないと語る姿を放映する。そして決まったように、体験者が少なくなっていくなかで、この歴史的事実をどのようにして継承していったら良いのかで終わる。だが、ここには被害者としての日本国

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今日ときめいた言葉ではなく、一冊65ー「オリガ・モリソヴナの反語法」(米原万里 著)ーその罵詈雑言がすごい😱

今日ときめいた言葉ではなく、一冊65ー「オリガ・モリソヴナの反語法」(米原万里 著)ーその罵詈雑言がすごい😱

引き込まれるように一気に読み切った。随分前に買ったのに今まで積読にしていたことを悔やんだ。今までで最もガツンと手応えのある物語だった(と言うより、これは、作者 米原万里氏の体験と公的資料を丹念にあたって調べ上げた事実を元に書き上げたノンフィクションだと思う。この作者がもうこの世にはいないことが残念でならない)

「ああ神様!これぞ神様が与えて下さった天分でなくてなんだろう。長生きはしてみるもんだ。

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今日ときめいた言葉49ー「人間は理屈によって納得するが、感情によって動く」

今日ときめいた言葉49ー「人間は理屈によって納得するが、感情によって動く」

(2023年5月21日 朝日新聞 「天声人語」から)

ニクソン元米大統領の言葉だそうだ。この言葉どんな文脈で語られたのだろうか?天声人語は、この言葉を引いてゼレンスキー大統領の電撃訪問について語っている。

「突然の驚きを伴う広島訪問は、それ自体が世界の人々の気持ちに触れたのではないか」と。

私も驚きと共に彼の精力的な行動に感嘆した一人だ。しかし、世界の平和を議論しようとする場に武器の支援を求

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今日ときめいた言葉23ー「今やりたいことを将来に先送りしない。『将来』は来ないかもしれないからです」

今日ときめいた言葉23ー「今やりたいことを将来に先送りしない。『将来』は来ないかもしれないからです」

そして、次のように続く、

「両親ら愛する人たちに日々、感謝するようになりました。ミサイルが飛んできて、いつ命が奪われるかもわからない。私の幾人もの友人が、すでに亡くなっています」

絶えず死と隣合わせで生きている人の言葉である。まだ25歳の若さ。大学院生の女性である。(2023年2月22日付 朝日新聞 “「将来」来ないかも 先送りせずに感謝” Ukraineの大学院生の言葉から)

かつて日本に

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国家のウソをあばくー“Bellingcat ”(猫に鈴をつけるの意)という調査機関とその手法

国家のウソをあばくー“Bellingcat ”(猫に鈴をつけるの意)という調査機関とその手法

街角で買った”THE BIG ISSUE” (2022.6.1発行のvol.432)でその存在を知った。
記事には、「国家によるスパイ活動や戦争犯罪の証拠を見つけ、政治の嘘を暴く『オープンソース・インテリジェンス調査』」とある。ちなみに、Bellingcat という名前は、ネズミが猫に鈴をつけて安全になるというあのイソップ童話からきているそうだ。

まだ我々の記憶に新しいマレーシア航空機がウクライ

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「真理」と「うそ」を見抜く力ー常に心の片隅に懐疑の意識を持ち続けよう!

「真理」と「うそ」を見抜く力ー常に心の片隅に懐疑の意識を持ち続けよう!

これは、NHKドキュメンタリーからの情報である。

太平洋戦争開戦の年の個人の日記や書簡など(エゴデータというそうだ)から語彙を抽出して、AIに読み込ませて分析する(SNSのように)と、1941年初め頃は日常をごく普通に楽しんでいた国民の様子が語彙を通して浮かび上がる。

アメリカ文化を謳歌して映画やダンスを楽しんでいた様子がその語彙から伝わってくる。

それが開戦までのたった一年で、戦争に関する

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コメディドラマの主人公が大統領にー“Servant of the people”(国民/人民の僕)

コメディドラマの主人公が大統領にー“Servant of the people”(国民/人民の僕)

(写真はcinta.comより転載)

ゼレンスキー演じるドラマの大統領は、高校の歴史の教師である。ひょんなことから政治をこき下ろす動画を生徒にアップロードされる。「ピー」と何度も音が入るほど下品な動画で、校長も学校の品位を落としたとカンカンになって怒るほど。だが、それが多くの人に支持された。

生徒たちは大統領選挙に立候補するよう薦める。大統領候補の申請料が、生徒たちによってクラウドファンディン

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「何を守るのか、それが問題だ」 ウクライナ🇺🇦の人々に思いを寄せ続けたいー何もできない無力感にさいなまれながらでも・・・(13)

「何を守るのか、それが問題だ」 ウクライナ🇺🇦の人々に思いを寄せ続けたいー何もできない無力感にさいなまれながらでも・・・(13)

今回もUkraineに関する新聞記事から心に響いた言葉を記したい。4月30日付 朝日新聞から早稲田大学教授(憲法学) 長谷部恭男氏の「戦争と憲法」から(要約と引用)

長谷部教授は、ジャン=ジャック・ルソーの言葉を引用して、「戦争において攻撃の対象となっているのは敵国の社会契約、つまり憲法原理である。憲法原理が根底的に異なるからこそ国家は対立する」と述べている。

「共産主義陣営と自由主義陣営が対

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プーチンとゼレンスキー、歴史は二人をどう評価するのか?Ukraine 🇺🇦の人々に思いを寄せ続けたいー何もできない無力感にさいなまれながらでも・・・(12)

プーチンとゼレンスキー、歴史は二人をどう評価するのか?Ukraine 🇺🇦の人々に思いを寄せ続けたいー何もできない無力感にさいなまれながらでも・・・(12)

4月24日付朝日新聞に掲載された南塚信吾・千葉大名誉教授の記事ー

「Russiaの今回の軍事行動は暴挙であり、侵略は絶対悪だ。そのうえで世界史の観点に立つと、この戦争は旧社会主義圏にグローバル経済の「新自由主義」が浸透する過程で起きた出来事の一つと言える。」
               (中略)
「ロシア側の主張に一片の合理性を見出すならば、欧米型の新自由主義とは別の道を探ろうとして今回の戦争

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「ウクライナ語で叫びたい」(NHK ドキュメンタリーから)ウクライナ🇺🇦の人々に思いを寄せ続けたいー何もできない無力感にさいなまれながらでも・・・(11)

「ウクライナ語で叫びたい」(NHK ドキュメンタリーから)ウクライナ🇺🇦の人々に思いを寄せ続けたいー何もできない無力感にさいなまれながらでも・・・(11)

「ウクライナ語で叫びたい」(NHK ドキュメンタリーから)

私の全く知らなかったウクライナの実情であった。このドキュメンタリーの主人公はNHKのウクライナ人女性ディレクターである。彼女が語る母国、母語とアイデンティティの問題。それらが複雑にからみあう狭間で苦悩する彼女の姿を見て、プーチンが大義名分に使った「ロシア語を話す国民の救済」とか「ロシア語話者が差別されている」などと言う単純なスローガン

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尊厳を守る闘い。北海道だって同じ事態が起きていたかも知れない・・・ウクライナ🇺🇦の人々に思いを寄せ続けたいー何もできない無力感にさいなまれながらでも・・・(10)

尊厳を守る闘い。北海道だって同じ事態が起きていたかも知れない・・・ウクライナ🇺🇦の人々に思いを寄せ続けたいー何もできない無力感にさいなまれながらでも・・・(10)

(冒頭写真=ロイターは、Sankei.comからの転載)

その時は、私にも答えが出せなかった。でも、今朝の新聞で納得できる記事に出会った。以下、引用したい。出典は、2022年4月14日付朝日新聞 憲法季評
日本が守るべきものは何か 生命と尊厳と 重い問い   松尾 陽 氏

「(中略) そもそもウクライナの人びとがロシアの侵攻に対してどのような姿勢を示すかは、基本的には彼らが決めるべき問題である

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マリウポリ最後の海外メディア ウクライナ🇺🇦の人々に思いを寄せ続けたいー何もできない無力感にさいなまれながらでも・・・。(9)

マリウポリ最後の海外メディア ウクライナ🇺🇦の人々に思いを寄せ続けたいー何もできない無力感にさいなまれながらでも・・・。(9)

(冒頭写真=ロイターは、Sankei.comからの転載)

今日のニュースショーで、コメンテイターの1人が、以下のような内容のコメントをしていた。
「Mariupolから最後に脱出した海外メディアはAP通信だったそうです。
その記者が『今後はこの地の状況を伝えるメディアがいなくなった。』と語っていました。自分もジャーナリストの1人として、出来事が起きている現場に行って取材することが使命だと思ってい

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死ななくてもよかった命 ウクライナ🇺🇦の人々に思いを寄せ続けたいー何もできない無力感にさいなまれながらでも・・・(8)

死ななくてもよかった命 ウクライナ🇺🇦の人々に思いを寄せ続けたいー何もできない無力感にさいなまれながらでも・・・(8)

(冒頭写真=ロイターは、Sankei.comからの転載)

本当に無力感を実感させられる毎日だ。アメリカやNATOに武器、弾薬を供与してもらったところで、戦うのはウクライナ人のみだ。ロシア軍の軍備とは、圧倒的に劣勢な状況下で孤軍奮闘しているウクライナ軍と市民。こんな状態になっても平和のための機構や国際組織は、このロシアの蛮行を止められない。そんな中で、ウクライナの人々がどんどん亡くなっていく。特に

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