Y先生

はじめまして。 Yと申します。小学校の現役の教員です。 特別支援学級や通常学級で配慮が…

Y先生

はじめまして。 Yと申します。小学校の現役の教員です。 特別支援学級や通常学級で配慮が必要な子供たちのこと。不登校や友達関係で心配なことなど、これまでの経験(事例)を紹介させていただきます。 これまでの経験が1人でも多くの子供たちと保護者の方のお役に立てれば嬉しいです。

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固定された記事

はじめまして

はじめまして。 Y先生と申します。 これまで、私は特別支援学級や通常学級で約10年小学校の担任として子供たちや保護者と関わってきました。 特別支援や教育相談について…

Y先生
2か月前
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できないことは、『努力』でどうにかなるのか

『できない』ということは、努力が足りないと考える方も多いと思います。 確かに、大半の大人の方は、努力したことによって、成功体験を積み重ねてきた経験があるから、子…

Y先生
13時間前
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知能検査の凸凹について

学校生活で、なかなか周りの人たちと一緒に学習することが難しかったり、今の現状をなんとかしたいと思っていたりする人たちの中には、知能検査を受けようと考えている方も…

Y先生
1日前
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環境が適していないとは

よく、子供にとって ◎環境が適していない ◎環境が合っていない という言葉を聞くことはあるかと思います。 もしかしたら、担任の先生に 「お子様は、今の学級の環境…

Y先生
2日前
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運動会が迫ってきていますね

5月も中旬ですね。 運動会が迫っている学校も多いと思います。 お子様の様子はいかがでしょうか? 気持ちが高まっていたり、楽しみにしていたりして、やる気がでている…

Y先生
3日前
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「やめて!」と言えるのか

お子様が家に帰ってきて、 「今日〇〇さんが、押したり、叩いたりしてきた」 と、言ってきてたときに、どんな言葉をかけてあげますか? もちろん、そのときの状況などを…

Y先生
4日前
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発達障害は、大きくなるとよくなるのか

以前、保護者の方との面談で、 「ある方から聞いたのですが、発達障害は、高学年ぐらいになったら落ち着くと聞いたのですが本当ですか?」 といった質問がありました。 …

Y先生
5日前
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『自分の事』に置き換えると伸びる

お子様の中に、 会話や文章の内容をなかなか理解できない子がいます。 何度同じ指示をしても話の内容を分かっていなかったり、算数などの文章問題も内容を理解できていな…

Y先生
6日前
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『友達だからみんな仲良く』は正しいのか

「友達だからみんなとなかよくね」 この言葉を伝えたことがありますよね。 保護者の方の中で、ない方が少ないと思います。 学校現場でも、低学年では特にそうですが、ト…

Y先生
7日前
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特別支援のイメージ

私が教員になった十数年前に比べて、特別支援について大きく変わってきていると思います。 どの学校にも通級(特別支援教室)が設置されて、通常学級で困っている子供たち…

Y先生
8日前
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通常学級の子供たちとのトラブル

特別支援学級の担任をしていて、結構な問題に上がることが、 『通常学級の子とのトラブル』です。 特別支援学級だと、交流や共同学習、登下校、行事、委員会、クラブ活動…

Y先生
9日前
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苦手を克服するためには、できていることを認めること

長いタイトルになってしまってすみません。 改めて感じたことがあるので、お話しさせていただきます。 それは、 『出来ないこと』を指摘するよりも 『出来ること』を認め…

Y先生
10日前
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すぐ、工作を始めてしまう

学校やご家庭で、すぐに工作をする子供たちがいるかと思います。 工作の内容で多いのが ◯セロハンテープを使ってつくるもの ◯折り紙(紙)を切ったり貼ったりしてつく…

Y先生
11日前
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弟、妹と比べて、劣等感を感じる

保護者の方(特別支援学級)とのお話の中で、 「最近、弟、妹に対する当たりが強い」 「お家ですぐイライラするようになった」 「お母さん(お父さん)に、攻撃的な言動…

Y先生
12日前
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没収しなければならないとき

これまで、お子様が大切にしているものや好きなものを没収しなければならなかったときはありませんか? あるとお答えの方は多いのではないでしょうか。 もちろん、いきな…

Y先生
13日前
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苦手な(嫌いな)ことを1人でさせない

苦手なことや嫌なことを後回しにする子供たちは多いですよね。と、いうかほとんどですよね。 大人であっても、そのときの気分や体調によって後回しにすることもあるかと思…

Y先生
2週間前
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はじめまして

はじめまして

はじめまして。
Y先生と申します。

これまで、私は特別支援学級や通常学級で約10年小学校の担任として子供たちや保護者と関わってきました。

特別支援や教育相談について、保護者の方と面談していると、

「先生と話していたら、もっと楽しく学校にいけたし、不登校にはならなかった」

「自分の子供はどのようなタイプに当てはまるのか、これまでの経験を教えてほしい」

などと言った声がありがたいことにたくさ

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できないことは、『努力』でどうにかなるのか

できないことは、『努力』でどうにかなるのか

『できない』ということは、努力が足りないと考える方も多いと思います。

確かに、大半の大人の方は、努力したことによって、成功体験を積み重ねてきた経験があるから、子供たちに対しても、努力することを進めることが多いと思います。

『努力』というと、
◎時間的な努力
◎量的な努力(回数)
◎嫌なことにも挑戦しなければならないメンタル的な努力

などが考えられると思います。

しかし、この『努力』と真っ向

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知能検査の凸凹について

知能検査の凸凹について

学校生活で、なかなか周りの人たちと一緒に学習することが難しかったり、今の現状をなんとかしたいと思っていたりする人たちの中には、知能検査を受けようと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

自治体によっては、就学支援委員会に参加する子どもたちは、知能検査を受けるようにと言われるところもあるぐらい、一般的になってきたかと思います。

中には、検査を受けるのに何ヶ月待ちの状態もあるみたいですね

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環境が適していないとは

環境が適していないとは

よく、子供にとって

◎環境が適していない

◎環境が合っていない

という言葉を聞くことはあるかと思います。

もしかしたら、担任の先生に
「お子様は、今の学級の環境が難しい」と言われたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

では、実際に「環境が適していない」「環境が合わない」とは、どのような状態なのかについてお話しさせていただきます。

【環境が適していないとはどういうことか】
まず、環

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運動会が迫ってきていますね

運動会が迫ってきていますね

5月も中旬ですね。

運動会が迫っている学校も多いと思います。

お子様の様子はいかがでしょうか?

気持ちが高まっていたり、楽しみにしていたりして、やる気がでているお子様もいらっしゃると思います。

しかし、その反対に毎日の練習で疲れがたまっていたり、不安やイライラが強くなってきたりして少し落ち着かない子供たちもいると思います。

どちらの状況にせよ、この運動会は、自分の成長を感じられるような成

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「やめて!」と言えるのか

「やめて!」と言えるのか

お子様が家に帰ってきて、

「今日〇〇さんが、押したり、叩いたりしてきた」

と、言ってきてたときに、どんな言葉をかけてあげますか?

もちろん、そのときの状況などを聞いてあげるとは思うのですが、話の内容が分かってきたあたりで、

「嫌だったら、やめて!って言ったの?」

と、質問をされることもあるかと思います。

相手に嫌だった自分の気持ちを伝える。

このことは、私自身とても大切だと思います。

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発達障害は、大きくなるとよくなるのか

発達障害は、大きくなるとよくなるのか

以前、保護者の方との面談で、

「ある方から聞いたのですが、発達障害は、高学年ぐらいになったら落ち着くと聞いたのですが本当ですか?」

といった質問がありました。

確かに、落ち着かない子やパニックになってしまう子、攻撃的になってしまってしまう子が、小学校の高学年ぐらいになっていくと少しずつ落ち着いて見えるようになるかもしれません。

よく、
「低学年のときは大変だったけど、高学年になって落ち着い

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『自分の事』に置き換えると伸びる

『自分の事』に置き換えると伸びる

お子様の中に、
会話や文章の内容をなかなか理解できない子がいます。

何度同じ指示をしても話の内容を分かっていなかったり、算数などの文章問題も内容を理解できていないため、何算で計算したらよいか分からなかったりと、学校生活や家庭で、困ってしまうことがあるかと思います。

もちろん、話のキャッチボールができなかったり、文章を言葉としてではなく、『あ』『さ』『は』
など単語でしか情報が入ってこなかったり

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『友達だからみんな仲良く』は正しいのか

『友達だからみんな仲良く』は正しいのか

「友達だからみんなとなかよくね」
この言葉を伝えたことがありますよね。

保護者の方の中で、ない方が少ないと思います。

学校現場でも、低学年では特にそうですが、トラブルになったとき、なりそうなときに伝えることが多いかもしれません。

ただ、この言葉が色濃く残っていることで、友達関係が崩れてしまったり、特に支援が必要な子であれば、距離感が掴めなくなったりして、辛い思いをしてしまう子がいます。

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特別支援のイメージ

特別支援のイメージ

私が教員になった十数年前に比べて、特別支援について大きく変わってきていると思います。

どの学校にも通級(特別支援教室)が設置されて、通常学級で困っている子供たちのサポート体制が整ったり、支援学級の数が増えたりしていて、肌感覚でも特別支援の必要性について関心が高まっていると感じています。
放課後デイサービスが次々と出来ているのもその一つですよね。

以前ある研修で、
『近年、支援学級や支援学校に通

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通常学級の子供たちとのトラブル

通常学級の子供たちとのトラブル

特別支援学級の担任をしていて、結構な問題に上がることが、

『通常学級の子とのトラブル』です。

特別支援学級だと、交流や共同学習、登下校、行事、委員会、クラブ活動などで、通常学級の子供たちと関わる機会があります。

そのときに、様々なトラブルを起こしたり、巻き込まれたりして、傷ついてしまう子供たちがでてきてしまいます。

●交流学習で、仲間外れや馬鹿にされた態度を取られたことによるトラブル

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苦手を克服するためには、できていることを認めること

苦手を克服するためには、できていることを認めること

長いタイトルになってしまってすみません。

改めて感じたことがあるので、お話しさせていただきます。

それは、
『出来ないこと』を指摘するよりも
『出来ること』を認める方が、
苦手を克服しやすいということです。

何回かお話しさせていただいたことがある内容ですが、このことを意識するだけで、昨年度ほとんど学習に参加することができなかった子が、少しずつ学習に取り組むことができるようになりました。

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すぐ、工作を始めてしまう

すぐ、工作を始めてしまう

学校やご家庭で、すぐに工作をする子供たちがいるかと思います。

工作の内容で多いのが
◯セロハンテープを使ってつくるもの

◯折り紙(紙)を切ったり貼ったりしてつくるもの

◯鉛筆や消しゴムに何かの細工をするもの

◯消しカスを集めて、それで何かを作る

◯図工で使った、モールなどの切れ端を捨てずに取っておいて、それで作るもの

など、教室の道具箱の中に入っている材料や道具を使って作っていることが

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弟、妹と比べて、劣等感を感じる

弟、妹と比べて、劣等感を感じる

保護者の方(特別支援学級)とのお話の中で、

「最近、弟、妹に対する当たりが強い」

「お家ですぐイライラするようになった」

「お母さん(お父さん)に、攻撃的な言動が増えた」

「『どうせ私なんて』と、悲観的な言葉が増えた」

「何をするにも意欲がなくなった」

といった相談が、よくあります。

特徴としては、
学校では穏やかなのに、家で荒れてしまっているとのことでした。

原因としては、
自分

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没収しなければならないとき

没収しなければならないとき

これまで、お子様が大切にしているものや好きなものを没収しなければならなかったときはありませんか?

あるとお答えの方は多いのではないでしょうか。

もちろん、いきなりそのような行為になるのではなく、おそらく最終手段として行ったのではないかと思います。

例えば
●約束の時間を守らなかった
●何度も約束を破った
●話をしても、聞く耳をもたない
など、
本来約束を守っていればやらなかったのに、約束を破

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苦手な(嫌いな)ことを1人でさせない

苦手な(嫌いな)ことを1人でさせない

苦手なことや嫌なことを後回しにする子供たちは多いですよね。と、いうかほとんどですよね。

大人であっても、そのときの気分や体調によって後回しにすることもあるかと思います。

保護者の方と面談をしているなかで、
宿題をやってきていない、忘れてくることが多い子供たちのご家庭での様子をお聞きすると、

保護者の方の反応のほとんどが、
「やるように伝えても、全然やらなくて」

「反抗的な態度に、いつもケン

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