記事一覧
【雑記】市場と芸術と茶飲み友達
先日、20年来の親友と東京都美のハマスホイ展に行った。 https://note.com/e_becky091222/n/n0428689620dd 親友とは2歳の時に知り合って以来の仲だ。 ただ家が近いという…
『FLYING SAPA』 演出家ウエクミの脳内を廻りたい・・・!
⓪はじめにご無沙汰しております。
遅筆×激務で投稿が滞りがちな私も、時間さえあればコンスタントに投稿できるものだと思っていたのだが、コロナによって普段よりお暇ができるとかえって何だか書く気が起こらず…気づけば最後の投稿から3ヶ月近く経ってしまった。
皆さま、お変わりないでしょうか?
この3ヶ月の間、せっせと作品のインプットの方に精を出して来たわけだが、遂にこれは何としても記事を1本したためなけ
劇団ノーミーツに見るリモート演劇の可能性
役者がいて、スタッフがいて、観客がいて、その全員がひとつの時間、ひとつの空間を共有して初めて成立するエンタメ…演劇。
「三密回避!ソーシャルディスタンス!」が唱えられるコロナ禍において、最も成立困難な娯楽と言って過言でないだろう。
そんな中、緊急事態宣言発令からたった2日で発足し、コロナ禍においても演劇興行が成立することを証明した、withコロナ時代のパイオニア的劇団がいる。
その名も、「劇
最近知り合った男性に、
「私は『ノルウェイの森』の緑のぶっ飛んだところと保守的なところの振れ幅を7割くらいにした人間」って自己紹介したんだけど、これはなかなか言い得て妙なので気に入ってる。
ピース✌︎
【月雲の皇子④】言葉で語らない、引き算の美学/言葉の外側の世界とつながる(演出)
美しいもの、世界の不思議、深い悲しみ、誰かを愛しいと感じる想い・・・
そんなものに出会う度に、私は言葉の不完全さを認めずにはいられない。
言葉は人間が生み出した有限のツールであり、この世には言葉では言い表せないものの方が遥かに多い。言葉の外側に遥かな世界が広がっていると言ってもいい。
そんな遥かな世界と繋がるために、直接的な言葉の使用を封印した作品があらゆる芸術の世界に存在する。その中でも、こと
【月雲の皇子③】「物語の中で『物語とは何たるか』を物語る」という試み(裏テーマ)
『月雲の皇子』連載第3回。
*第1回、第2回はこちら。
本作を担当し、私が心酔している演出家、上田久美子女史。
上田先生の作品はどれも名作揃いで甲乙つけがたいのだが、私は「1番好きな物語を語ります」と銘打ってこの連載を開始した。
正直、小劇場なのでセットには限界があるし、キャストの歌唱力にも不足を感じるので、完成度の高いうえくみ作品として人に勧めることはまずない。
それでもこの作品を最も好
【月雲の皇子②】宝塚史上最もボロボロになる主役/少女漫画と少年漫画の塩梅(表テーマ)
私が最も好きな物語「月雲の皇子」連載第2回。
第1回で「月雲の皇子」には衣通姫伝説を下敷きにした三兄弟の悲劇という表のテーマと、物語の中で「物語とは何たるか」を物語るという裏テーマがあると述べた。
今回はその表テーマについて。
衣通姫伝説の概要については第1回で述べたので、今回はこの物語の登場人物に即して説明したい。
主人公は大和朝廷の第一皇子である木梨軽皇子(キナシカルノミコ・珠城りょう
【月雲の皇子①】私の1番好きな物語を語ります。
青天に花吹雪が舞う。
この週末はまさにお花見日和だ。
にも関わらず、今年は桜の木の下にシートを広げられないのが残念でならない。
こんなご時世なので、SNSではどうやら桜の写真を見ながら自宅で飲み食いする「エア花見」というものがにわかに流行っているらしい。
でも、それってすごく味気ないのでは?
どうせデバイス上で花見をするなら、“桜”をテーマにした映画や演劇のDVDでも観ながら酒を飲んだ方が遥かに
【アニメ映画】メトロポリスをみて、シナリオもダイエットとメリハリが大切だと思った
この週末、世間の外出自粛ムードに月に一度襲ってくる超絶倦怠感が重なり、8割方をベッドの上で過ごした。
溜まっていた代休をくっつけて3連休。
ひたすらネットサーフィンをして、古い映画を見て、本を読んで、宝塚の録画を見て、その合間合間で寝たりご飯を食べたりを繰り返し、お金をほとんど使うことなく持てる時間の全てを消費活動につぎ込んだ。
アウトプットが多すぎると息切れするけど、インプットが多すぎると喉
星組公演『眩耀の谷』で浴びる謝珠栄ワールド!
面白いアイデアや素晴らしい作品を見つけると、私は図々しくも
自分にもこれが閃いた可能性があったか?
これは私の今後の創作活動に転用可能か?
ということを考える。
そして、昨日見た宝塚歌劇団星組公演『眩耀の谷』に関して言えば、私がどれだけ文献を引っ張り時代考証したとしても、どれだけ時間をかけて頭を捻ったとしても、絶対真似できないなと思う作品だった。
『眩耀の谷』は星組新トップスター礼真琴のお披露