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感動するホテルデザインの秘密:京の町家の表と裏(RAKURO KYOTOのラウンジ)
京都
京都を訪れるといつも発見があります。
積み重ねられた歴史の裂け目を覗き込み、その厚みを発見すると、人間の営為の大きさ、さまざまな時代の痕跡の数に圧倒されているのかもしれません。
例えば平安遷都時の大内裏は今の京都御所の場所ではなく、少し西側でしたが、度重なる火災で臨時に置いた内裏が南北朝時代あたりから現在の場所に定着し、今に至っているといいます。
大内裏は途中豊臣秀吉によって聚楽第になっ
測って過ごして考える。感動するホテルデザインの秘密。バリ島編その1(AMANKILA)
アマンキラ(amankila)のあるチャンディダサ周辺は山と海に囲まれた静かなエリアにあります。
例えばアマンダリ(amandari)のある森の中のウブドや、たくさんの人たちで賑わうスミニャック、クタのビーチ周辺とは違いちょっと静かに過ごしたい人にとってはちょうどいい場所かもしれません。
amankila はサンスクリット語で「平和なる丘」と言う意味があり、ホテルは文字通り海に面する小高い丘に面し
測って過ごして考える。感動するホテルデザインの秘密。ニューヨーク編その1(Freehand Hotel NEWYORK)
ニューヨークといえばマンハッタン島。マンハッタンの特徴はグリッド状に並んだ通りに垂直方向に際限なくのびていく超高層ビルが都市の特徴と言えます。
自己増殖するマンハッタンの摩天楼をめぐる誕生と成立、発展の可能性や限界に関する論考としてはレム・コールハースの『錯乱のニューヨーク』に詳しいですが、マンハッタンの代名詞でもあるロックフェラーセンター(1930年着工1939年完成)やクライスラービル(193
測って過ごして考える。感動するホテルデザインの秘密。コペンハーゲン編その3(VIPP CHIMENY HOUSE)
テストドライブ
住宅設計ではキッチンを必ずオリジナルで設計しています。その時にまず重要なことはクライアントがどのような生活をしてきてこれからどんな生活をするのかを想像すること。友人を招く賑やかな住まいとそうでない住まいならキッチンとダイニングの関係性は変わりますし、あるいは料理が好きでハードな使い方(業務用を希望されることもあります!)、なのと一人暮らしで外食が多くあまり使わないタイプとではキッ
測って過ごして考える。感動するホテルデザインの秘密。パリ編その1(LE BARN)
旅に出ると古い街並みをみて感動することがあります。時間の試練に耐えて残った風景には作為性が消去され、必要なものだけがそこにある状態に人は感動しているのかもしれません。それと同じように不要なものを極力排除して本当に必要なものだけで作ったものには、簡素の美があります。
パリは紀元前にシテ島周辺の小さな集落からその都市の起源は始まり、徐々に大きくなってナポレオン3世統治下のセーヌ県知事オスマンによって
測って過ごして考える。感動を生むホテルデザインの秘密(はじめに)
記事をご覧いただきありがとうございます。
ここではこれまで泊まって感動したホテルを中心に建築家の視点で残したメモやスケッチの記録を書いています。
建築やインテリアのプロ、ホテルの関係者には実戦で使えるアイデアの参考に、デザイン好きやホテル好き、旅好きには泊まってみたいホテルとしてリストアップしていただけたらと思います。
記録はなるべく細かな配慮にも焦点を当ててなぜそのホテルが心地よく、いい空間な
測って過ごして考える。感動するホテルデザインの秘密。ストックホルム編その2(Prince van Orangiën)
SLEEP ON THE WATER 小さな船の水上ホテル
堀江敏幸さんの「河岸忘日抄」を以前に読んでから、小さな船で過ごすことに憧れを抱きいつか泊まってみたいと思っていました。セーヌと思しき川に係留された小さな船で繰りひろげられる日常の思索や逡巡の中で紡ぎ出される言葉。
測って過ごして考える。感動するホテルデザインの秘密。ストックホルム編その1(ETT HEM)
Ilse Crawford
今回紹介するETT HEMのデザインをしたIlse Crawfordは、大学で歴史を学んだあと、建築事務所やARCHITECTS’ JOURNALで働き、ELLE DECORATION創業時の編集者として長く雑誌に携わった経験を持ちます。近年のデザイナーとしての活躍はめざましく、キャセイパシフィックの空港ラウンジやGeorg Jensenや IKEAとの協働なども
測って過ごして考える。感動するホテルデザインの秘密。東京編その1(AMAN TOKYO)
吉田五十八と数寄屋建築
数寄屋建築の名手といわれた吉田五十八は生前の文章を集めた饒舌抄でこのように語っています。
昭和11年11月掲載の発言で当時としては極めて進歩的な発言と言えます。
また続く発言で遠州至上主義や利休万能になりがちな数寄屋建築家を諌め
専門家が先んじて近代生活にフィットするような建築を作れているのか、作らねばならないと数寄屋の将来を案じています。
また昭和26年にはこのよう
感動するホテルデザインの秘密:プールサイドをバーにするリノベーション(KIRO HIROSHIMA by the sharehotels)
依頼は突然に
ホテルのできる前年の2018年はちょうどインバウンドもこれからもっと伸びるぞという時期で、また個人的にはホテルを設計したくて世界のホテルに泊まって採寸を始めていた頃でした。
とはいえ、いくら設計したくてもアイデアはいくつかあれど具体的に依頼がなければ作れるわけもなくただただ空想に耽り、スタッフとはホテルやれたらいいよね、という話をするだけでした。
ところがそんな時、リビタさんから